北野の〇〇〇職人が手掛けた!?ご当地“とび太くん” 北野異人館街に出現した「飛び出し坊や」の正体を探ってきました 神戸市
ある初夏の日の午後、筆者は友人から「北野で一風変わった『飛び出し坊や』に出会った」という話を聞きました。
友人の撮影した写真を見ると、たしかに見たことのないデザインの「飛び出し坊や」で、ある日突然、北野の街に出現したようです。その正体を探るべく、筆者は太陽が燦燦と照りつける初夏の北野へと向かいました。
噂の飛び出し坊やは『英国館(旧フデセック邸)』『洋館長屋(仏蘭西館)』『神戸トリックアート・不思議な領事館(旧パナマ領事館)』『ベンの家』の前にそれぞれ設置されていました。
写真の地図を見てもらうとわかる通り、すべて北野通りに面した異人館なので、通りを歩くだけですべての坊やに会うことができます。
ちなみに飛び出し坊やには「飛出とび太」という本名が存在するそうで、ここからはとび太くんと呼称しますね。最初に遭遇した第一村人ならぬ “第一坊や” は、『英国館』の前に設置されたとび太くん。
鹿打ち帽をかぶり、虫眼鏡を携えた「探偵」風のとび太くん。英国館といえばイギリス、イギリスといえばシャーロックホームズということなのでしょう。表と裏で衣装のデザインが違うところに、制作者のこだわりを感じます。
パイプをくわえていますが、きっとお父さんの書斎から拝借したものなのでしょう。
続いて紹介するのは『洋館長屋』で出会った、港町・神戸らしさにあふれた「海兵」スタイルのとび太くん。金髪碧眼のとび太くんに会えるのはここだけかもしれません。
セーラー服のデザインだけでなく、髪型や瞳の色も表と裏で異なります。少しくせっ毛なのが可愛い…♡
お隣の『ベンの家』には「探検家」とび太くんが。希少な動物たちのはく製が展示されている同館にふさわしいデザインですね。こちらは門のすぐそばに設置されており、裏側のデザインを撮影することができませんでした。
気になる人はぜひ現地に赴き、その目で確かめてください!
最後に紹介するのは『旧パナマ領事館』前にいるとび太くん。現在は『神戸トリックアート・不思議な領事館』として営業しているためか、道化師のような衣装に身を包んでいます。
とび太くんの紹介は以上になります。残る疑問は “いったい誰が設置したのか”。その正体は、北野にある7つの異人館を管理している『うろこグループ』さんでした!
なんでも、全国でご当地デザインの「飛び出し坊や」を見かけるようになったことに触発され、異人館にもとび太くんを設置しようと思い立ったのだとか。その後、構想から5年の時を経て、今年の4月に設置が完了したそうです。
ちなみにとび太くんの制作を手掛けたのは、毎年クリスマスに北野の街を彩る「世相サンタクロース」を制作している職人さん!いつもクリスマスに私たちを楽しませてくれる職人さんが、ここでもその腕を振るっていたなんて驚きです。
今後、山手の異人館にも新たにとび太くんを設置する予定だそうで、設置された暁にはすぐ会いに行こうと思います♪
場所
北野異人館街
(神戸市中央区北野町)