「無印良品」のバターチキンカレーと「ラコレ」のバターチキンカレーを食べ比べたら意外な結果に!
バターチキンカレーといえば、無印良品のレトルトカレーが有名だ。あのカレーがあったからこそ、無印は多くの種類のレトルト商品を展開し、今日までカレーを売り続けることができているといっても過言ではない。間違いなく無印の看板商品である。生活雑貨を扱うお店でありながら、カレーの販売を始めたのは無印の発明ともいえるだろう。
そんな無印の強みを参考にしたような雑貨店がある。それは「ラコレ」だ。ラコレもまたレトルトカレーの販売を行っている。つまりはインスパイア系ということになるのだが、2社のカレーに違いはあるのか? そしてどっちが美味いのか? それをたしかめるために、それぞれ食べて比較してみた。
・ラコレのカレー
ラコレは北海道から沖縄まで展開する、生活雑貨のお店である。とはいえ、まだお店は少なく、認知度はそれほど高くない。私(佐藤)の印象としては、スリーコインズとユニクロ、無印を足して3で割ったようなブランドだ。雑貨だけでなくアパレルも食品も売っている。
その食品のひとつがレトルトカレーなのだ。
ちなみに「ラコレ」という名前は、「楽(らく)」と「日々是好日(にちにちこれこうじつ)」を掛け合わせて命名されたそうだ。
そんなラコレにはレトルトカレーが24種(2025年7月時点)もある。グランデュオ立川店によると人気1位は「淡路産牛すじと玉ねぎのカレー」(税込432円)、2位「バターチキンカレー」(税込411円)、3位「黒毛和牛ビーフカレー」(税込465円)とのこと。
生活雑貨のカレーといえば、無印のバターチキンカレーなので、ラコレと無印のバターチキンカレーを食べ比べて、どちらが美味しいのかを勝手に決めたいと思う。なお、ラコレは411円、無印は350円なので価格差は61円である。
・無印と食べ比べ
ってなわけで、それぞれのカレーを購入して、一緒に湯せんして食べることに。容量はいずれも180グラムで加熱時間の目安は5分となっている。
そして5分後、鍋から取り出してご飯を盛った器に流し込んで完成。まずは見た目を比較。ブラウン系の濃い色をした無印に対して、ラコレの方はいくぶん明るい茶色といったところだろうか。
無印は宮城県の「株式会社にしき食品」が製造しており、タイ製造の蒸し鶏に、トマトペースト・カシューナッツペースト・ギー・クリーム、そのほかスパイス類が入っている。以前はもっと明るい色をしていた気がするが、これまでに何度も改良を重ねて今の形になったのだろう。
一方のラコレは、大阪の「株式会社キャニオンスパイス」が製造を手掛けている。株式会社キャニオンスパイスは大阪のカレールウ・レトルトカレーの老舗企業で、これまでにOEMで1000種類以上の商品を開発してきている。以前紹介した「特選松阪牛ハンバーグカレー」を製造したのも同社である。
無印と同じくタイ製造の鶏肉を使用しており、ソテーオニオン・トマトペースト・カシューナッツ、そのほかスパイス類が入っている。
それぞれスプーンですくってみると、無印はサラサラでラコレはややとろみがある。伝統的な日本式の欧風カレーを好む私は、ラコレの方が好きだ。多少なりとも粘りがあるものを好ましく思う。とろみがあるとご飯と絡みやすいしね。
それで実際に食べてみると……、非常に似通った味だ。トマトの風味が強くほのかにバターのコクと甘さ。そして口の中に残るトマトの酸味の余韻。かなり味は近い。近いのだが……。
ラコレが美味い! というのは、ソテーオニオン・トマトピューレの野菜の旨味が強く、ひと口の満足感が無印を上回っているのだ。ラコレをひと口食べたあとに、無印をひと口食べると、何か物足りない気がしてしまう。
おそらくラコレの方が野菜の旨味が強いからなのだろう。61円の価格差で野菜の旨味のきいたカレーを取るか。それとも安さを取るのか。それは人それぞれの好みによるだろう。私はラコレを取る。
ということで、ラコレはまだあまり知られていないのだが、今後、お店が増えるかもしれない。いずれにしても機会があれば、ぜひ食べて頂きたい。通販サイトで購入も可能だぞ~!
参考リンク:ラコレ、無印良品
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24