【就航1周年】トキエア(新潟市)が記念イベント開催、長谷川社長「飛んでからも、いろいろあった」と顧みる
2024年1月31日、このBV101の飛翔から、トキエアの歴史はスタートした
新潟発の地域間エアライン、トキエア株式会社が2月1日、新潟空港(新潟市東区)で就航1周年の記念イベントを行った。
記念イベントは午前午後の二部構成で「トキエア客室乗務員による航空教室」と題された。参加者は事前募集の親子限定。数多くの応募があり午前の部35人、午後の部73人が参加した。
午前の部は朝9時30分にスタート。まずは展望デッキからトキエアBV101便(新潟―札幌)の見送り。2024年1月31日、この便のテイクオフによってトキエアはスタートを切った。展望デッキでは「ご搭乗ありがとうございます」の横断幕がかかげられ、1周年のお祝いムードに包まれた。
その後、会場の有料待合室に戻り航空関連の「座学」。参加者は、新潟空港の概要から飛行機が飛ぶ仕組み、トキエアの保有機体などについて客室乗務員からレクチャーを受けた。その後、テスト形式のクイズ大会が行われ、成績上位者にはペア航空券や機体のモデル、ノベルティグッズなどが進呈された。
クイズ大会の優勝者にはトキエアのペア航空券を進呈
長谷川政樹社長は終了後のインタビュー冒頭で「何とかここまで1年間やってこれた。いざ飛んでからもいろいろあったが、皆様のご支援でここまでこれた。改善点は数多くあるが、今後ともご支援を賜りたい」と話し、質疑応答へと移った。
「改善すべきところは多い」と長谷川政樹社長
トキエアは2024年12月~1月にかけて保有機体の故障に見舞われ、全便を欠航する日が続くという、利用者の期待を大いに裏切るトラブルが勃発した。これに対しては、支援している新潟県の花角英世知事や財界関係者からも厳しい言葉が飛んだ。
長谷川社長は「定期便を運航する会社として、全便欠航を余儀なくされたというのは本当に申し訳ない限り」と平身低頭の様子。今後の改善点について問われると「機体の故障自体は、どうしても起こりうること。(修理用の)パーツなどを事前に確保しておくなどして、リカバーに要する時間を短くする。運行を止めることがないようにしなければならない」と話した。
また搭乗率については、1年経過した今も、当初の目標に掲げた数字をクリアできていない。今後の営業改善策について問われると「トキエアの販売窓口は8割が当社のホームページからとなっており、エージェントや他社を通して売れていないので、ここを強化したい。具体的には支払方法の複数化やチャーター便、貨物専用便の運航など。また(資本提携を結んだ)エアトリや、トラベルフューチャーと連携して販売強化を図りたい」(長谷川社長)
トキエアは既に、次の新規就航路線として3月30日に新潟―神戸線を予定しており、2月5日からは神戸空港において検査を行うという。