「絶対内緒にして」結婚目前、彼への信頼がたった一言で崩壊…。私たちの“出会い”はそんなに恥ずかしい?
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
40歳、結婚目前だけど…
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
40歳の理恵さん(仮名)は、アプリで知り合った45歳のヨウスケさん(仮名)と結婚目前。
しかし、ヨウスケさんの“あるひと言”をきっかけに、彼への信頼が完全に崩れてしまい、このまま結婚へと進んでいいものか深く悩んでいます。
「出会ったのは半年ほど前で、2回目のデートで関係をもって、そのまま交際がスタートしました。
アプリで知り合ったので、お互いに結婚前提の恋人を探していて。だから実際に会ってからの展開は早かったですね。自然な成り行きでした。
でも…、ヨウスケさんのひと言で、彼を信用できなくなってしまったんです…」
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「アプリ婚を内緒にして」ってなんで?
ふたりはすでに婚約を済ませていて、つい先日、婚約指輪を一緒に選ぶために出かけたところ事件が勃発。
「指輪を見てまわっているときに、彼がいきなり『アプリ婚ってことは、周りには内緒にして』って言ってきたんです。特に『両親と仲間には絶対に伏せて』って言われて…」
ヨウスケさんからは、保守的な親に不必要な心配をかけたくない、仲間内から余計な詮索をされたくない、と説明されましたが、理恵さんは納得できないと首を振ります。
嘘をつくのが嫌い!
「アプリで知り合って結婚とは、言いたくない人も一定数いるんだろうけど…。もう時代的にはアプリ婚も珍しくないじゃないですか。
それなのに、あえて隠すっていうのがちょっと理解できないです。お互いが隠したいと考えているなら、問題ないかもしれないけれど、私は嘘をつくのが嫌いです。
ましてや義理の親になる人たちにまで嘘をつき続けるなんて、本当に苦痛。ある程度距離のある人たちに隠したいなら、100歩譲ってまだ理解できます。でも、親や仲間って一番身近な人ですよね?
そういう人たちに本当の出会いを言わないほうが不自然だし、最初に嘘をつけば一生嘘をつき続けなくちゃいけなくなりますよね。そんなの、どう考えてもおかしいです」
別れたほうがいい?
信頼できる人だと結婚を決めたのに、今では“都合の悪いことは全て隠そうとする人間なのでは?”と、冷めた目で見てしまうと話す理恵さん。
ふたりの関係は、この一件以来ギクシャクしています。
「ヨウスケさんは『頼むよ』『恥かかせないでくれよ』と、聞く耳をもってもらえません。
結婚というか…。もう別れたほうがいいかなと、思う日もあります。でも、まだ決意まではできていないんですよね…」
理恵さんの思いは恋人に届くのでしょうか。
(並木まき/ライター・エディター)