やばい倉庫じゃないよね…と思いきや「駄菓子屋あひるショップ」はお得と自由があふれるシュールなお祭り空間だった
千葉県白井市に倉庫型の人気駄菓子屋があるらしい。そんな噂をSNSで見かけて、ずっと気になっていた。
その名も「駄菓子屋あひるショップ」。
賞味期限間近の格安食品や種類豊富な駄菓子、おもちゃ雑貨、さらにはセルフ屋台系の遊びまでずらりと並び、お得で自由度がすごいと話題になっている。
なかなか行くタイミングがなかったのだが、先日近くまで行く用事があったので思い切って立ち寄ってみた。すると、想像の3倍お祭りな空間が広がっていた。
そんなカオスで楽しい現場を、写真多めでお届けしたい!
・歩いた方が早かった
まず驚いたのが、到着前からの大渋滞。駐車場はすでに満車で、誘導スタッフさんに「近くのコンビニに停めて歩いてください」と案内されるほど。
私たちはそこから歩いて向かったのだが、その間にも渋滞の車が10台以上。他県ナンバーも多く、注目度の高さがうかがえる。
歩くこと約5分、「駄菓子屋あひるショップ」に到着。思った以上に倉庫感がある。
スプレー缶で書かれた「入口」の文字が怖いけど、中に入ってみる。やばい倉庫じゃないといいが……。
と思いきや、心配ご無用。入口を抜けた先には、ずらりと並ぶ食品の山が広がっていた。
ひんやりとした倉庫の雰囲気も相まって、ちょっとした秘密基地に迷い込んだような感覚になる。そこに期限切れや期限間近の商品が格安で積まれている。
UFOキャッチャーの台をそのまま陳列棚にしていたり、東日本では基本見かけないカールがこれでもかと山積みになっていたりして、思わず「ここ、自分どこに来たんだ?」と軽く混乱する。
ちなみにカールは、1袋230円と通常よりも割高になっていた。
周囲を見渡すと、お菓子だけでなく製菓材料もたくさん置かれている。ちょうどクリスマスが近いし、これは需要ありそう。
・どことなく漂う昭和感
倉庫の向かいには駄菓子エリアがあり、我が家の子どもたちには300円ずつ渡して自由に買わせてみた。
買い物かごがハリボーなのも、なんか良い。
税込表示で10円、20円とキリのいい値段になっているので、子どもでも計算しやすいのがありがたい。
実際、駄菓子屋あひるでは「子どもの自主性を大切にし、親はできるだけ見守ってほしい」というスタンスで、あちこちで子どもたちが真剣に買い物している様子が見かけられた。
なんだか、昔の駄菓子屋にタイムスリップしたような空気感がある。
さて、子どもたちが買い物している間、買ったものを並べてみる。これで合計1550円なので、ハズレな福袋よりも断然いいと思う。 (ちなみに子どもたちは約30分ずっと選び続けていた)
施設内にはテーブルやイスがあり、買ったおやつをその場で食べられるスペースもあった。ちなみに、支払いは現金のみなので要注意。
・屋台に大人も夢中
さらに、セルフ屋台ゾーンも楽しめる。
綿菓子、ヨーヨー釣り、お菓子すくいに……と、とにかく何でも自分でやるスタイルで、ここだけ小さな夏祭りみたい。
せっかくなので綿菓子を作ってみることに。
300円を箱に入れ、貼ってある説明書を見ながらザラメを投入して回しはじめると、ふわふわの綿が少しずつ棒にからみついてくる。
屋台の人になったような気分でくるくる巻いていく作業は楽しいのだが、なんとなく恥ずかしい。
近づかないと、セルフと気づきにくいので、「勝手に屋台で遊んでいる人」と思われそうで、落ち着かない……。
慣れない手つきながら、最終的に小さめの綿菓子が2個できあがった。
つづいて、ヨーヨー釣りに挑戦。ガチャガチャで釣り糸を出して、こちらもセルフで挑戦する仕組みだ。
うまく釣れれば3個まで持ち帰ることができ、もし全く取れなくても1個はもらえるというルール。とにかく全体的に善人説で成り立っている自由な空間だった。
射的は商品の補充もあるため、スタッフの方が常駐していた。
料金は3発300円、6発500円で、景品はすべてお菓子。最近射的にプチハマり中ということもあり、私もやってみたのだが、なんとかプリッツを1個ゲット。悔しい~~~!
・フードロスから年末のまとめ買いにも
というわけで、駄菓子屋あひるショップは、どこか懐かしさが漂う倉庫型のお祭り空間だった。
賞味期限近い食品は格安、駄菓子の種類もとにかく豊富で、これからの時期なら年末年始に親戚の子どもへ配るお菓子をまとめ買いするのにもぴったりだ。
なお、開催日は毎日ではないため、訪れる際は公式SNSの告知をチェックするのがおすすめ。セルフだからこそのゆるさと、昔ながらの縁日のような高揚感が同居する、不思議な魅力の詰まったスポットだった。
参考リンク:Instagram @dagashi.ahirushop(駄菓子屋あひるSNS)
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.