ネットで指摘される“偏向報道”にカンニング竹山が熱弁!「このままだと誰も得しない」
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時) 12月2日の放送は、月曜レギュラーのカンニング竹山が、ネットでよく見られる「偏向報道」という表現について熱弁を振るった。
邦丸アナ「竹山さん、今日はなんの話でしょうか」
竹山「今、兵庫県知事選挙の問題がずっと続いてますよね。あの流れで“偏向報道”って言葉がネット上によく出てくるんですよね。オールドメディアと言われるテレビ・ラジオが、偏向報道をしてるんじゃないかって言うんです。それって、自分の思いとか、考え方、感情論もすごく強いと思うんですよ。自分の考えにそぐわない報道を見たときに「これは偏向報道じゃないか」って、「なんで中立的にやらないんだ」っていう風なのがちょっと強いのかなと。今一番大事なのは冷静に判断することじゃないかと思います」
邦丸「はいはい…」
竹山「僕も実際にあれっ?と思ったテレビをこの間見たんですね。とある夜のニュース番組に、小学生のときから学校に行けず中学ぐらいになってる子がいて、お母さんといっしょにテレビに出てたんですね。お母さんも大変ご苦労なさっていて、今はネットに学校みたいなのがあるじゃないですか。それでずっと勉強している子どもの特集をやってたんです。そういうお子さんは、結構今多いと思うんです。
そのテレビでは学校が悪いと言う感じなんです。ほかの生徒を先生が大きな声で怒ってたのかな。それ見て、つらくなって、学校に行くのをやめちゃったということで、それはそれで問題点がいっぱいあるなと思いながら見てたんです。けど、その特集は学校側に全然インタビューを取ってないんですよ。それで、学校が悪い、先生が悪い、みたいな風に見えるようにまとめ上げてたんですよ。
それだと、もしかしたら事実は違うかもしれないですよね。分からないですけど。学校側も当時努力したんだけどもうまくいかず、やっぱり学校に行きたくないってなったのかもしれないし、もしくは学校がやっぱり悪かったのかもしれないし。そういうことを考えると、学校側にもインタビューを取らないと、これは一概には言えないんじゃないかなっていう風に見てたんですよ。一瞬「おかしいじゃないかっ!」て気持ちになるんだけど、もしかしたらテレビにも何かしら事情があったのかもしれないじゃないですか。これは僕の推測だから分からないですが、何かしら時間の問題があったのか、学校にインタビューを取ったけど一切出してくれるなと言い出したのかもしれない。そこで僕が「おかしいよ、こんな番組」ってメディアで言っちゃうと、また「偏向報道をやったんだ」ってそれだけで終わっちゃうから話がまとまらなくなると思うんですよ。だから偏向報道がなくなるよう、良くするためには受け取った側も冷静に考えなきゃいけないなって思っているんですね。
その後、先週の土曜日にTBSの『報道特集』で兵庫県知事選挙を特集していました。まあよくできた内容で、なるほど、こういう事が起こったのねって僕は見てたんです。だけど、そこから日曜日になり今日になり、時間が経つにつれて「TBSの報道特集は偏向報道だ」という意見がネット上で広がり出すわけですよ。なんで偏向報道なのかというと、知事を応援した側の意見を否定しているからだと思うんですよね。
だから今こそ皆さん、冷静に立ち止まって考えないと。あの問題は今もガチャガチャしてて、倫理的にどうなんだろうってプライバシーの問題とか色々起こり始めているわけですよ。本当に気持ちは分かります。お互いにいろんな意見があって、熱くなるのは分かるんだけど、今こそみんな、すべての人が一回立ち止まって、冷静に何が起こって、何がおかしくて、どこが良いのか悪いのか。倫理的にもいいのか悪いのか。問題の本質は本当にそこなのかどうなのかっていうのを、みんなで立ち止まって一回考えないと、このままの状態で行くと、ネットはネットで好きなことを言ってそれを信じる人がいる。メディアはメディアで、それは報道できませんってなる。どれが本当だってなってくる。結局、騒ぐだけ騒いで空中戦になって、事実はなんなんだ? っていうことになってきてるわけですよ。そこを全てのお考えをお持ちの皆さんが、今こそ冷静に立ち止まって、メディアも含めて、そういうことを考えていかないと、ただの騒ぎだけで終わってしまい、誰も得しないことになっていくような気がするんですよね。もう一個言うなら、民意によって当選した斎藤知事も〇〇やるしかないんじゃないの?」