神は存在した…この物価高騰時代に逆に内容がよくなっていると話題「幸楽苑」の福袋を買ってみた / 2025福袋
日本中を襲う物価高騰の波。食品も光熱費も本当に高くなった。
もちろん飲食業界も例外ではない。自分が担当しているもの以外は詳しくないのだが、少なくともグルメ系福袋においては、食事券が割引券に変わってしまったり、販売価格がアップしたりと、世知辛い状況が続いている。
ところが今回、奇跡のような変更が加えられた福袋がある。知ったときは手が震えた。それは……会津発祥のラーメンチェーン「幸楽苑」だ。
・幸楽苑の福袋(税込3000円)
販売価格はお馴染みの税込3000円。 店頭で予約を受け付け、12月下旬から引き換えが始まった。手渡されたのは薄っぺらい封筒だ。昨年までの、調味料のボトルが何本も入った手提げ袋を知っている人は、「あれ?」と思うかもしれない。
入っていたのはすべて紙のチケットだった。内容は次のとおり。
・3000円分のお食事券(500円券×6枚)
・冷凍生餃子引換券(2枚)
・お持ち帰り生らーめん引換券(中華そば・みそらーめん1枚ずつ)
恒例の食事券。企業によっては「1会計につき1枚」といった割引券に改悪されてしまう例もあるから、食事券キープでまずはホッとひと安心。
3000円で福袋を買っていて、食事券が3000円分、つまりすでに「元とれ」確定!
続いて「冷凍生餃子」と交換できるチケットが2枚。普段レジ横などの冷凍ケースで販売しているアイテムだ。
お世辞でも忖度(そんたく)でもなく、この冷凍生餃子、ニンニクがきいていてめちゃくちゃ旨い! 華やかなパッケージデザインとは無縁、いかにも「業務用」といった無骨なビニール袋に、ゴロゴロと30個も入っている。過去の福袋でこれを知ってから、スーパーで冷凍餃子を買うのがバカらしくなった、というくらい個人的にオススメの商品。
筆者の力量不足により、お店みたいに上手く焼けないのが玉にキズなのだが、年間を通してリピートしている品だ。通常660円の商品が、引換券で2袋ゲット! 当分食べられる! ありがたいぃぃぃぃ!!
そして「お持ち帰り生らーめん」と交換できるチケットが2枚。「中華そば」と「みそらーめん」が1枚ずつで、それぞれ通常540円の商品だ。
これは買ったことがなかったけれど、スープ付きのようで、自分でチャーシューなどを用意すれば立派な1杯に。それぞれ2人前だから合計4人前、ひとりでも家族でも食べられるじゃないか! 以上、総額5400円相当ぉぉぉぉ!!
ちなみに昨年同梱されていたのは「お持ち帰り生らーめん」チケットではなく、醤油や酢など、同店で使われている調味料だった。
調味料も悪くはなかったけれど、家族構成によっては使い切れなかったり、何本も要らないという人もいたと思う。かくいう筆者も、醤油1本、酢1本など、ボトルを使い切るのはかなり難しかった。料理に使うといっても「大さじ1」といった単位だし、弁当などに付属してくることも多い。
けれど、好きなときに引き換えられ、食事代わりになる餃子や生麺は、かなり実用性が高い。「去年より嬉しい!」という人も多いんじゃないだろうか。
数年にわたって福袋をウォッチしていると、とくに飲食店においてセット内容が渋くなっているのをひしひしと感じる。完全な元とれというよりも「定価で計算すれば……」とか「考えようによっては……」といった条件付きでようやく「元とれ」と呼べるくらい。正直「元本割れ」も結構あるのが近年の福袋だ。
けれど幸楽苑は完全にトク! 勝利確定だ!! 普段はお金を出して自ら買い求めているものが、無料でついてくるような感覚だから、これは正直すごい……!
福袋とはお店からのラブレターだ。ますます幸楽苑が好きにならずにはいられない。2025年も推すぞ!
参考リンク:幸楽苑
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.