富士見公園 緑化フェア「春」始まる 4月13日まで 体験型重視
「第41回全国都市緑化かわさきフェア」の春開催が3月22日から始まった。コア会場の一つである富士見公園(川崎区富士見)では、オープニングイベントを実施。市は4月13日(日)までの期間中、同公園だけで約41万人の来場者数を見込む。
市担当者によると、秋開催は緑を知ってもらうことに主眼を置いたが、今回は緑に触れる体験やワークショップに比重を置く。「市民に緑の価値を知ってもらい、それぞれの暮らしに役立ててもらいたい」と市担当者は期待を込める。
オープニングイベントには約300人が参加。福田紀彦市長は「天候にも恵まれ、とても気持ちの良い初日を迎えることができた。市内に緑の場が増えてきたことを大変嬉しく思う」とあいさつ。ダンスチーム「KADOKAWADREAMS」や昭和音楽大学、川崎市消防音楽隊がパフォーマンスを披露し、式典に花を添えた。市制100周年を契機に誕生した「midori―ba(ミドリバ)」によるアート、さまざまな業態のマルシェも出店し、来場者は会場を堪能している様子だった。
富士見公園のテーマは「多様性」。メインガーデンとなる場所には、ラナンキュラスやポピー、キンギョソウなどで多様性を表現する約6万株の花々が植えられる。市担当者によるとビタミンをイメージした黄色を意識。「会場やまちが元気になってもらいたい」との思いを込めたという。緑化技術を駆使し、壁面に緑が植えられた垂直花壇や子どもたちが遊べる砂場など、親子でも訪れる場所となる。
富士見公園のほか、等々力緑地(中原区)、生田緑地(多摩区)をコア会場に、フェア全体で約74万人の来場者数を見込んでいる。
市役所前にも緑の潤い
川崎市役所本庁舎に隣接する「市役所広場」が完成し、祝賀イベントが3月22日に開催された。福田紀彦市長や青木功雄市議会議長、市立川崎高校生徒会長らがテープカットを実施。植樹セレモニーでは、川崎区の長十郎梨、幸区のハナミズキなど各区のシンボルツリーが植えられた一角に子どもたちがスコップで土をかけた。川崎市造園建設業協同組合による「センペルセコイア」の木が広場に贈呈されたことも紹介。センペルセコイアは常緑針葉樹で世界で最も大きくなるとされ「川崎市のさらなる発展を願う」と井上雅博同組合理事長は語った。
木製コースターの絵付け体験やワークショップも開催。母親、弟と訪れた殿岡杏奈さんは「生け花体験会」に参加。「自分の花を選んで、飾りつけするのがとても楽しかった」と喜んだ。
広場の面積は約1300平方メートル。平時は緑の憩いの場所だが、災害発生時には多目的防災スペースとして活用。100Vコンセントや水栓、公衆電話も設置されている。