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「キス釣りシーズンは遅れ気味?」瀬戸内でのちょい投げ釣りで本命キス5匹【兵庫】

TSURINEWS

(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

今シーズン、著者の住む兵庫県の瀬戸内側では、堤防から狙うキスのシーズンインが大幅に遅れている。今か今かと待ちわびながら、「流石にそろそろ釣れるだろう」という事で調査を兼ねて姫路・灘浜護岸へと釣行してみた。数は少ないながらも、なんとかキスの顔を見ることが出来た様子をレポートしたい。

兵庫県のキス釣りシーズン

沖に出る船でのキス釣りは、毎年4月初旬~中旬にかけて釣果が聞こえ始める。その後、GW明け辺りから堤防やサーフで釣れ始め、11月下旬ごろまで楽しめる……というのが例年の流れだ。4月頃著者は「今シーズンもそうなるだろう」と考えつつ、釣れ始めの釣果情報を収集していたのだが、今冬の記録的な寒さ・気温上昇の遅れの影響なのか、5月半ばに差し掛かっても一向に「釣果が上向いた」という報告が聞こえてこない。

しびれを切らした著者は、これまでの経験から「5月20日を過ぎればほぼ確実」と考えていたので、日頃から公私ともにお世話になっている友人・有川氏と共に、5月22日の早朝から調査に赴いた。

灘浜護岸でちょい投げキス釣り

ではまず、今回釣行した場所や当日の天気、今回使用したタックル等を紹介していきたい。著者が住む兵庫県では、早期からキスが釣れるポイントして須磨海岸や本庄人工島等が有名だが、姫路にある灘浜護岸もその1つ。

姫路灘浜護岸の様子(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

チヌの魚影がといても濃いことで有名な釣り場だが、キスや根魚も良く釣れる好ポイントだ。

生憎の雨

迎えた当日。朝6時に有川氏と待ち合わせていたのだが、曇り予報が外れてしまい、天気はまさかの雨。とはいえ8時頃から天気が好転する予報だったため、一先ずは釣り場に向かった。だが、駐車スペースに着く頃にはかなりの雨量になっており、とてもではないが釣りを楽しめるレベルではなく、釣り場は当然ながら誰一人いない。

仕方なく、しばし車内で談笑しながら様子を見ていると、7時前に小雨になった。空も徐々に明るくなってきていたので、これなら大丈夫だろうとポイントへ向かった。

今回のタックル

今回使用したタックルは、エギングロッド8.3ft+1000番小型リール、道糸PEライン1号。テンビン5号に市販のキス釣り仕掛けを直結。シーズン初期という事で、仕掛けは飾りが少ないシンプルな物を使用した。針サイズは5~6号とし、エサはイシゴカイだ。

当日のタックル(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

有川氏のタックルは、シーバスロッドと2500番のリールを使用した以外は全て同じものとなっている。

日焼け対策

これからの時期、注意すべきなのは太陽光による日焼けだ。この日も釣り始めは曇っていたが、中盤頃から太陽が強烈に照り付けてきた。

ディズム/ロールオン日焼け止め(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

釣りの合間でも手軽に濡れるロールオンタイプの日焼け止めは、ベタつかずさっと濡れるため大変お手軽で重宝する。ただし、耳の裏や顔の凹凸など、塗りムラには気を付けたいところだ。

潮が動き始めて本命登場!

この日はあいにくの長潮であり、潮はダラダラ状態。だが、潮が動き始めると変化が訪れた。この日の満潮は6時3分。釣り開始は7時10分頃のため、予想通り全く潮が動かない。動き始めたらアタリが出るはずと信じて、堤防先端部から扇状に投げ分け、実績が高い40~60mラインを集中的に狙ってみた。

やや遠投でキスがヒット!

7時40分頃、50mラインを攻めていた著者に待望のアタリがあるも、食いが浅いのか、それともサイズが小さい為なのか、ヒットまで持ち込めない。そこで、投点をやや遠目の60m程にして、そこから底をズルズル引きずるようにゆっくり引っ張ってくると、今度は手元まで来る明確なアタリ!向こうアワセで掛かり、無事本命1匹目をゲットした。

本命に出会えて一安心(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

遂に時合い到来か?

時を同じくして有川氏の竿にも反応があったそうで、アタリが出たラインを二人で集中的に攻めてみる。すると、サイズは小さいながらも、有川氏の竿にも本命のキスがヒット!

キスと有川氏(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

さらに、この辺りでは珍しいホウボウの幼魚も有川氏にヒットした。

珍客、ホウボウの幼魚(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

やはり潮の動き始めが良い

ふと海面の様子をみると、ようやく潮が流れ始めたようだ。これまでの無反応とは打って変わり、退屈しない程度にアタリが出てくれる。サイズは16cm程までと小型だが、時に30mラインでアタリが出ることもあり、確実に堤防の近くまでキスが寄り始めていることを実感できた。

見た目も美しいキス(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

だが、僅か1時間程度で潮が緩みはじめ、遂には完全にストップしてしまった。それに合わせるように、魚らかの反応も一切無くなってしまったのだ。ならば少し息抜きをと、有川氏が目前のテトラ帯で穴釣りを試してみたものの、15cm程度のガシラが1匹ヒットしただけ。あまりに状況が芳しくないので、場所を変えてみることにした。

強烈なアタリはバラし

良型を求めて移動した先で、著者に強烈なアタリが出たのだが……。次にやってきたのは、灘浜護岸と陸地をつなぐ橋の下にある水道部。

橋の下の様子(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

過去同時期に23cmの良型が出ている実績場で、適度に日陰もあり、足場も良い人気ポイントだ。

キスのアタリが乏しい

本来は流れが強い場所なので、それを覚悟して釣りを開始してみたのだが、この日は潮の流れが緩やかすぎてほぼ流れていない。ミオ筋を中心に探っていく物の良いアタリは出ず、ならばと巻く速度をアップすると、ゲストのメゴチが登場した。

こちらも美味なメゴチ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

良型キス!?カレイ!?

そんな中、1分ほど置き竿にした後にフワっと誘いをかけてみると、手元まで感じられる明確なアタリが!だが、残念ながらすぐに針が外れてしまった。良型キスがエサを吸い込むような感触だったので、アタリが出たラインをしつこく狙っていると、今度は竿にモッタリとした感触が訪れた。

一息置いてからアワセを入れると、中々の重量感!さらに足元に近づくにつれ、底に向かってグングンと締め込んでくる。この締め込み方は間違いなくカレイだ……と確信したのも束の間、10m程度まで寄せたところで無念の針ハズレ!これにはショックを隠せず、思わず崩れ落ちてしまった。

その後は終始アタリ無し

その後もしばらく狙ってみたが、潮がずっと緩いままで動かず、アタリは無いまま。仕方なく12時過ぎに納竿とした。

今シーズンはやはり遅れていた

最終釣果は、著者が16cmまでのキス5匹にメゴチ1匹、有川氏がキス4匹にホウボウ2匹、ガシラ1匹(オールリリース)。友人と釣行という事で純粋に楽しかったのは間違いないのだが、正直この釣果では、もろ手を挙げて「兵庫県瀬戸内のキス、開幕しました!」とは言い辛い。やはり水温の低さから、今シーズンは開幕が遅れていると考えるのが妥当だろう。

だが、この記事が発表される頃にはおそらく本格的にシーズンインしているはずだ。うまくいけば午前中のみで20匹を超す釣果も期待できるので、皆様も是非、近場で手軽に釣れるキスを狙ってみてはいかがだろうか。

<荻野祐樹/TSURINEWSライター>

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