7期連続での営業赤字を見込むマックハウスが第三者割当増資で約20億円を調達
マックハウスは1月10日、2025年2月期の第3四半期決算(3月1日〜11月30日)を発表した。売上高は97億5800万円(前年比16.6%減)、営業利益は8億400万円の赤字(前年は5億5000万円の赤字)、四半期純利益は9億2200万円の赤字(同6億9400万円の赤字)となり、赤字幅が拡大している。マックハウスは今期、10億7000万円の最終損益を見込んでおり、厳しい状況が続いている。
マックハウスの第3四半期は、売上原価を前年同期から8億9400万円圧縮できたが、売上高が19億4000万円減少したため、売上総利益は18.1%減となる47億5100万円だった。販管費も前年同期から7億9000万円圧縮できたが、売上高の減少分を補えず8億400万円の営業赤字となった。
マックハウスは2024年11月末時点で、263店舗を展開している。ピーク時の2005年には500店舗を展開していたが、不採算店舗の整理が最優先課題として今期もすでに18店舗を閉鎖している。だが、店舗家賃の削減などに努めてはいるものの、7期連続での営業赤字を見込んでおり、黒字化が見通せない状況が続く。
こうした状況からマックハウスは同日、財務体質の改善を目的にエボリューション・ファイナンシャル・グループの投資ファンドであるEVO FUNDと、ジーエフホールディングスが出資するG Future Fund(以下、Gファンド)に対して第三者割当増資を行うことを発表し、同ファンドが約20億6000万円分のマックハウス株式を引き受ける。
マックハウスは1990年に「シュープラザ」「東京靴流通センター」「靴のチヨダ」などを展開する靴大手小売企業のチヨダの完全子会社として設立されたが、昨年TOB(株式公開買い付け)を実施し、現在はGファンドの傘下。マックハウスは調達した資金をM&Aや新規企業への投資、設備投資、チヨダからの借入金9億円の返済に充当するとしている。
マックハウスの2025年2月期の業績予想は、売上高は135億円(前年比12.4%減)、営業利益は8億9000万円の赤字(前年は9億1000万円の赤字)、当期純利益は10億7000万円の赤字(11億5100万円の赤字)としている。