タウンヒルズ 惜しまれつつ11日閉館 20年の歴史に幕、解体へ
綾瀬市の中心市街地の象徴だった綾瀬タウンヒルズショッピングセンターが2月11日(火)午後7時に閉館する。土地の賃貸借契約満了に伴い、今後解体される予定。
タウンヒルズは市の『タウンセンター計画』の一環で、複数の民間地権者と賃貸用の大きな土地を作り2005年に誘致した。現在は、三菱HCキャピタルエステートプラス(株)が運営する。20年間のあゆみの中で様々なイベントの会場になり、例年夏の花火大会では大きな賑わいの場になった。
約2千の声
閉館を前にしたセールで品薄になっている店舗もあるが、フロアは賑わっており館内の壁の一部には来館者のメッセージが2千枚ほど掲示され、閉館を惜しむ声で埋め尽くされている。「生まれてから大人になるまで通った」、「初めて歩いた場所がここだった」、「迷子になって館内放送してもらった」。市内で数少ない書店があり、飲食店、遊具スペース、ゲームコーナーもあり幅広い世代の居場所でもあった。「家族との思い出が詰まっている」「青春のすべて」「デートの場所だった」といった声や「またタウンヒルズを作って」というメッセージも。「大好き」「お世話になった」「ここで働けて良かった」といった声も数えきれない。子ども向け物販店のスタッフは「レジで私たちが御礼するところ、お客様の方からありがとう、と言ってもらえた」と話した。
取材に対し同センターの藤田恭子館長は「東日本大震災や新型コロナなど困難な状況に直面したが、皆様のご支援とご協力のおかげで多くの思い出を作り、営業を続けられた」と感謝を寄せた。
21年に市総合計画の一環で中心市街地のリニューアルプロジェクトが始動。隣ではヤオコーやユニクロが3月以降のオープンを控え、27年にはタウンヒルズの場所にカインズやケーズデンキが開店する。