「こんなはずじゃなかった!?」葬儀で後悔しないために
いざ当事者にならない限り、葬儀内容の詳細まではなかなか把握できないもの。
思わぬ落とし穴に陥って残念なお別れにならないよう、失敗事例を知り、学んでおきましょう。
教えてくれたのは…
株式会社あさひ葬祭 代表取締役 田中秀和さん
葬祭業歴28年。2014年に出身地の野田市で「あさひ葬祭」設立
https://www.sougi-soudan.jp/
広告の文言だけを頼りに、サービス内容を吟味しないことで発生する葬儀トラブルが増えています。
中には利用者の無知につけこみ、本来不要な費用を加算する業者の例も報告されています。
最低2社以上から丁寧な説明を受ければ、葬儀に対する理解が深まるでしょう。
できれば元気で判断力のあるうちに準備しておきたいものです。
【CASE1】 葬儀代が安い!と飛びついたが…
事例
低価格の葬儀プランが掲載されていたチラシを見つけ、ホームページも確認。
「お供えする生花もこのぐらいあれば十分だろう」と判断し契約したところ、写真では分からなかったが生花ではなく造花だった。
「生花にするなら最低〇〇万円からです」…
対策
チラシやホームページだけで判断せず、実際に会って業者の説明を受けること。
自分の希望の内容を実現した場合、追加料金がかからないのかをしっかり確認を。
【CASE2】火葬場の予約が取れない!? ホントに!?
事例
最近は火葬場が込み合い、火葬までに日数がかかることも少なくない。
「火葬場が空いていないので〇日間の安置が必要です(追加料金発生)」「エンバーミング(遺体を数週間保存するための処置)をすれば大丈夫です(約16万円~)」などと勧められた。
対策
現在火葬場の予約はwebから行う所が多い。
そこから予約状況も確認できるので、本当に予約が空いていないか見ることができる。
【CASE3】親が突然…!何も聞いていない子世代のピンチ
事例
まだまだ元気な親の姿に安心して、特に葬儀について話し合いをしてこなかったが、突然の事故で亡くなってしまった。
親がどういう葬儀を望んでいるかはもちろん、葬儀会社に相談して準備をしていたのかどうかも分からない。
対策
親は契約した葬儀会社のパンフレットなど、ネット上ではなく紙などの実体で情報を残しておく。
子どもから葬儀の話を切り出しづらければ、この記事のような情報を見せて注意喚起をし、話のきっかけとする。
これだけは絶対確認しておこう
葬儀について事前に話していなかった場合、喪主はバタバタとあわただしい中、以下のことを一から決めていかなければなりません。
同居していない親子なら、お盆や年末年始、法事などで顔を合わせる時に話をするのがおすすめです。
確認しておきたいポイント
(1)送り方(火葬、1日葬、家族葬、一般葬、その他)
※菩提寺によっては1日葬や直葬NGの所もあるので事前に確認を
(2)宗教・宗派(仏式、神道式、キリスト教、無宗教、その他)
(3)会葬者人数
(4)式場(自宅近辺の式場、菩提寺、自宅、集会場、その他)
(5)安置場所(自宅か、自宅以外の専門施設か)
安置場所について
現在8割の人は自宅ではなく、葬儀場にある安置所や安置専門施設を利用します。
一口に安置場所と言っても弔問者を迎えるのに適した和室や個室もあれば、他の多くの遺体とともに冷蔵庫に保管されているような場所もあり、費用もさまざまです。
安置場所についても、前もって考えておくと良いでしょう。