小学5・6年生による「2025年を漢字一字で表す書道展」 2月末まで山口市菜香亭で
企画展「2025年を漢字一字で表す書道展」が、2月28日(金)まで山口市菜香亭(山口市天花1)で開催されている。2019年に始まった取り組みで、今回で7回目となる。
山口市内の小学5・6年生から、2025年の個人の抱負や世の中への希望などを漢字一字で表した書を昨年末に募集。過去最多となる1352点が寄せられた。会場には、入選した100点が展示されている。
最優秀賞に輝いたのは、岡藤瞬大くん(湯田小6年)による「舞」の字。「中学校生活が楽しく過ごせるように」との願いを込めたという。また、山口市教育長賞は嶋田詩さん(宮野小6年)の「夢」、山口市菜香亭賞は木村綾乃さん(名田島小5年)の「鏡」、歴山会賞は安本早良さん(附属山口小6年)の「挑」、特別賞は大庭源太郎くん(同小5年)の「進」が受けた。
応募の際に選ばれた漢字は、初回以降7年連続で「楽」(105点)が最多だった。以下、「夢」「挑」(ともに52点)、「幸」(47点)、「友」(46点)、「努」(45点)、「笑」(42点)、「新」「仲」(ともに28点)、「進」「優」「和」「心」(ともに27点)、「輝」「平」「明」(ともに25点)、「希」「絆」(ともに24点)と続いている。
同施設の吉岡志峰さんは「個人の抱負は素直で希望に満ちあふれた様子がうかがえる。その一方で、能登半島地震、羽田空港での航空機衝突事故、いまだに続くウクライナ戦争などの世相を受けて、平和への願いを込めた書が多く見受けられたように感じた」と、選ばれた漢字について感想を述べた。
観覧料は、一般100円、小・中学生50円(未就学児無料)。火曜休館。問い合わせは、同施設(TEL083-934-3312)へ。
1月25日に表彰式 書道パフォーマンスも
1月25日(土)午前9時半からは表彰式が開催。その際、山口高校書道部によるパフォーマンスも実施される。同部の部員1人が、「2025年を表す漢字一字」を、2畳分の大きさの和紙に揮ごうする。書かれた書は、同日以降の会期中、同施設内に展示される。
「本企画展に合わせて、杉孫七郎、長三州とともに「長州三筆の1人」とされる野村素介の書を特別展示。杉孫七郎の扁額(へんがく)も常設しているので、三筆のうち2人の書を見学できる。また、人気書道家・武田早雲の色紙も飾っているので、子どもたちの力作と合わせてぜひ鑑賞を」と吉岡さんは来場を呼び掛けている。