「息子のクリスマスプレゼントを買いに車で遠出。急な車線変更でパニクってたら、後続の軽トラが...」(岐阜県・50代女性)
岐阜県在住の50代女性・Tさんはその日、息子のためのクリスマスプレゼントを買いに行こうとしていた。
【急な車線変更に、後続の軽トラが…《Tさんからのおたよりを見る》】
目指すは都会の商業施設。普段は片側一車線の田舎道しか運転しないという彼女には、難度の高い道のりだった。
忘れられないのは、車線変更の時の出来事だ。パニックになりながら隣の車線に入ろうとしていると、後続車両の軽トラックが......。
<Tさんからのおたより>
ある年のクリスマスの時期のことです。
少し元気のない息子を励まそうと、彼が好きなゲームのキャラクターのフィギュアを探しに遠乗りすることにしました。
私たちの住む田舎では片側一車線の道路が一般的。しかし、息子の行ってみたいという店がある商業施設へは、それに比べて2倍も3倍も広い道を2時間弱走り抜けなければなりません。
外の世界をまるで知らないので不安もありましたが、息子の笑顔が見たいという思いが勝ち、行くことになりました。
その道中での出来事です。
「このタイミングで車線変更するなんて...」
やはり都会の道になれないのか、車線変更も上手く出来ず、真っ直ぐ行きたいのに、左折専用レーンに入ってしまいそうになった私。
寸前で気が付き、安全にハンドルを右に切ることにしました。
無理矢理入ろうとするわけではありませんでしたが、「このタイミングで車線変更するなんて、後続車からクラクションを鳴らされたり、入れさせてくれなかったりするのではないか」と、悪い想像ばかりが膨らみます。
不安は深まるばかりで頭の中はかなりパニックだったのですが、後続の軽トラに乗っていた老夫婦は、静かに止まってくれました。
私はせめてもの気持ちとして、ありがとうのサインを送ることに。
すると彼らは、「どうぞ♡」と手合図を送ってくれたのでした。
さりげない優しさに涙が
この頃、私は夫からのDVで離婚し、それを機に「一人で生きていくんだ」という思いにとらわれてがむしゃらになっていました。
だから少々人間不信になっていたのだと、悪いことばかり思い浮かべていた自分が恥ずかしくなったのを覚えています。
そしてただただ、感謝の涙が流れました。
あの時、車線変更を快く譲ってくださったご夫婦に、そしてお二人の気品ある落ち着いた笑顔に、本当にありがとうございましたと伝えたいです。
知らぬ土地でこんな方に出会えるのだと、今でもその豊かな表情が脳裏によぎります。
今はもう慣れましたが、運転が苦手なことを見透かされていたのかもしれませんね(笑)
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談内の場所や固有名詞等の情報を、プライバシー配慮などのために変更している場合があります。あらかじめご了承ください)