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ユナイテッド航空のパイロット、命を救った骨髄ドナーと感動の再会(米)

Techinsight

2016年に白血病と診断され、骨髄移植を受けたパイロット。「この女性が私の命を救ってくれた」と機内でアナウンスした(『People.com 「Stranger Donates Life-Saving Bone Marrow to Pilot. 8 Years Later, He's on Her Flight ― and the Moment Goes Viral」』より)

海外のフライトで乱気流に巻き込まれた場合、無事に着陸した際に拍手が起こることがある。しかし米時間14日、ユナイテッド航空2223便(ヒューストン発ニューアーク行き)では、離陸前から乗客の拍手と歓声が響き渡った。この感動的な瞬間を生み出したのは、男性パイロットと、彼の命を救った骨髄ドナーの再会だった。

【動画】骨髄ドナーが搭乗することを知ったパイロットは、離陸する前にその便に駆けつけた。再会の様子はこちら

―命をつないだ骨髄移植

2016年、パイロットのデビッド・ウィットソンさん(David Whitson)は急性骨髄性白血病と診断され、命をつなぐ唯一の方法として骨髄移植が必要だと告げられた。当時、彼に適合するドナーとして全米骨髄バンクが運営するプログラム「ビー・ザ・マッチ」を通じて見つかったのが、大学生だったアレクサンドリア・ライモルドさん(Alexandria Reimold)だ。彼女は18歳で骨髄ドナー登録を行い、4年後に実際の提供者となった。移植手術は成功し、デビッドさんの命は救われた。

手術後、2人は連絡先の交換を希望し、手続きを経て2018年に初めて対面した。そして2人は、その後も連絡を取り合ってきた。

―「直接感謝の気持ちを伝えたい」

今回の再会のきっかけは、デビッドさんがアレクサンドリアさんの搭乗を事前に知っていたことにある。交流を続ける中で、デビッドさんはアレクサンドリアさんをユナイテッド航空の特典利用者に加えていた。最近、アレクサンドリアさんのフライトを知ったデビッドさんは、特別なことをしようと決めた。

デビッドさんは14日、ヒューストンに別のフライトで到着する予定だった。アレクサンドリアさんの便の出発時間と自分のスケジュールが重なることを確認した彼は、「直接感謝の気持ちを伝えたい」という思いから計画を立てた。到着後、わずか40分という限られた時間の中で、地上スタッフや同僚の協力を得て搭乗ゲートに駆けつけた。

―感動の機内アナウンス

搭乗ゲートでの調整が整った後、デビッドさんは機内に入り、乗客全員にアナウンスを行った。アナウンスでは、自身が2016年に白血病と診断され、骨髄移植を受けて命を救われた経験、そしてその命をつないだドナーがこの便に搭乗していることを語った。

その後、デビッドさんはアレクサンドリアさんのもとへ向かい、感謝の言葉とともに抱きしめた。この瞬間を目撃した乗客たちは拍手と歓声を送り、機内は感動に包まれた。デビッドさんは、「この若い女性が私の命を救ってくれました。彼女は私の兄弟よりも適合率が高かったのです」と述べ、アレクサンドリアさんを「真のヒーロー」と称賛した。

―ネット上で広がる感動

この再会の様子を撮影した乗客がSNSに投稿した動画は瞬く間に世界中に広がり、ネット上にはこのようなコメントが寄せられた。

「とても美しい物語ですね!」
「涙が出ました。神様、お二人を祝福してくださいますように。」
「私の弟は2022年に急性骨髄性白血病と診断されました。弟は元気になり、現在も元気に過ごしています。勇気を出して提供してくれたドナーに感謝しています。」

デビッドさんは米ニュースメディア『People.com』に「これほどの反響があるとは思わなかった」と驚きを語り、今回の出来事が人々に感動を与えたことを喜んでいる。

―ドナー登録を広めるきっかけに

アレクサンドリアさんは骨髄移植の重要性を広めたいと述べ、「骨髄提供を怖いと思う人もいるかもしれませんが、実際にはそれほど恐れる必要はありません」と、ドナー登録を呼びかけた。

デビッドさんもまた、この出来事がドナー登録の意義を広めるきっかけになることを期待しており、最後にこのように述べた。

「12月21日で移植手術から8年になります。」
「私たちの物語が多くの人々に喜びをもたらし、ドナー登録を促す助けになればと願っています。」

画像は『People.com 「Stranger Donates Life-Saving Bone Marrow to Pilot. 8 Years Later, He's on Her Flight ― and the Moment Goes Viral」(Laura LoGiudice via Storyful)』より
(TechinsightJapan編集部 八田理子)

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