再現展示フォトスポットや初公開のアニメ設定資料など盛りだくさん 「Paradox Live THE ANIMATION」DOPE EXHIBITION レポート
近未来の日本を舞台に、それぞれの音楽ジャンルで人気を博すチームが自らの音楽でNo1を獲るためにステージバトルに挑む姿を描くHIPHOPメディアミックスプロジェクト「Paradox Live(パラドックスライブ)」(通称:パラライ)。楽曲とボイスドラマで構成されるCDのリリースやライブイベントの開催だけでなく、2023年10月〜12月にはテレビアニメ『Paradox Live THE ANIMATION』も放送されるなど、その活動は多岐にわたる。そんな『Paradox Live THE ANIMATION』初の展覧会『「Paradox Live THE ANIMATION」DOPE EXHIBITION』が、2024年8月30日(金)から9月29日(日)まで、東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYAにて開催されている。初公開となるアニメ設定資料や7mスクリーンで見る幻影ライブ映像ほか、ファン必見のエリアが盛り込まれた展覧会だ。
まるで招待状を受け取ったかのような気分に
会場入口には、作中にも登場するクラブ「CLUB paradox」と「Invitation」の文字が記された壁を発見。BAE、The Cat's Whiskers、cozmez、悪漢奴等、武雷管の5つのチームのロゴと共に各アーティストのサインが施されていた。アニメでも各チームが「CLUB paradox」から招待状が送られる描写があるが、来場者も本展覧会への招待状を受け取ったかのような感覚になるエントランスである。
足を進めて行くと、BAEの朱雀野アレンのパネルがお出迎え。隣には「ようこそ、Paradox Live THE ANIMATIONの世界へ!」とメッセージが添えられている。
ここでは熱いステージバトルを繰り広げる各チームのParadox Liveへの道のり(第1話)のワンシーンがピックアップされている。台詞やアニメの複製原画展示も見逃せない。
伝説のクラブ「CLUB paradox」の控室が目の前に!
続いては10年の時を経て突如復活を遂げた伝説のクラブ「CLUB paradox」の控室の再現エリア。アニメでは第8話と第10話に登場する控室だ。
ここは来場者が撮影できるフォトスポットとなっており、パネルには「メンバーが居た空間で幻影ラッパーの気分になってください」と解説が書かれていた。テレビ画面に流れている第8話と第10話のシーンを参考に、幻影ラッパーになった気持ちでソファに座り撮影するのも良し。自分なりにポーズを決めて撮影するのも良し。ここで記念の1枚を撮影しよう。
ちなみに、「幻影ラッパー」とは“ファントメタル”と呼ばれる金属を含むアクセサリーと自身のDNAとを化学反応させることで、感情とリンクした幻影を創り出しステージを沸かせるラッパーのことである。
「Paradox Live」を7m巨大スクリーンで堪能
控室の先には巨大なスクリーンが登場! ここでは7m幅のスクリーンに「Paradox Live」の実際のライブ映像が上映され、目の前で繰り広げられるパフォーマンスにワクワクが止まらない。
セットリストはcozmez「Get it」、The Cat's Whiskers「4 REAL」、悪漢奴等「BAD BOYZ -悪漢奴等 Underground-」、BAE「F△Bulous」、幻影武雷管「Trauma」の順で、上映時間は約8分。巨大スクリーンに映し出されるアーティストのオーラが圧巻で、こちら側に迫り来るかのようだ。映像に見惚れているとあっという間に5曲の上映が終わり、何度でも繰り返し鑑賞したいほど。サウンドも最高なので目を瞑って聴いてみても楽しめそうだ。
なお、7mスクリーンの両サイドには鏡が設置されているので、体感ではもっと広大なエリアのように感じた。
緻密さが垣間見える設定資料
そして、アニメ第1期に登場するアーティストの魅力の原点となる設定資料やイラストが並ぶエリアに突入。
今回が初公開となっている各アーティストの衣装や表情集、ファントメタルの詳細からキャラクターデザインの作り込みの緻密さ。そして線の美しさまでも窺え、見応え抜群のゾーンとなっている。
アーティスト紹介の真横には相関図やサブキャラ紹介のほかに、身長対比表も。実際に隣に居たらこれくらいか……と想像しつつ、アーティスト同士の身長の差も一目で確認できて、思わずニヤッとしてしまう。
ここにはほかにも『Paradox Live THE ANIMATION』第1話の絵コンテと複製原画、台本が展示されており、放送された場面カットと共に同シーンの映像がスクリーンに流れていた。絵コンテ1枚を見ていても、このワンシーンができるまでにどれほどの試行錯誤が重ねられてきたのだろうと思いを巡らせ、アニメ第1話の制作の裏側と制作陣のこだわりを改めて知ることができる。
奥にはアニメ設定エリアマップが展示されており、設置されているスクリーン下にあるボタン(全8つ)を押すと関連のシーンが流れる仕様になっていた。さらに、The Cat's Whiskersの活動拠点であるBAR 4/7や悪漢奴等のメンバーが暮らす日本家屋など、各チームに関連する場所の設定資料が展示されている。
激アツ!雷麺亭とcozmezの家、再現エリア
ここには見逃せない展示エリアがもうひとつ。フォトスポットとしてもかなりアツい、「雷麺亭」と「cozmezの家」の再現エリアだ。
中華料理屋・雷麺亭の外には電飾看板もあるこだわりっぷり。店内には店主(武雷管の辰宮晴臣のもうひとつの顔)も居るので、実際に自分が雷麺亭へ訪れ、接客をされている気分に。まさか、店主の姿も見られるなんて!
cozmezの家の再現エリアには矢戸乃上珂波汰&矢戸乃上那由汰も発見! ここは展示照明によって時間経過を表現し、朝から夜まで変化していく。その移り変わりがどことなく幻想的だった。
スタンドパネルが一堂に会する
最後には来場者を見送りしてくれるかのように、描き下ろしイラストのパネルがずらりと並んでいた。各アーティストが手にしている花の種類もそれぞれで異なり、何を持っているのかは会場の解説パネルで確認できる。各々の花言葉を調べてみるのも面白そうだ。
描き下ろしイラスト使用のグッズも要チェック!
展覧会を存分に味わい気持ちがほくほくになると、来場した記念に何かグッズが欲しくなってしまうことだろう。
「オーロラアクリルキーホルダー」(税込660円)や「アクリルスタンドフィギュア」(税込1760円)、「CLUB paradox クッキー」(税込1620円)ほか描き下ろしイラストを使用したグッズは7商品ほど展開されており、どれも魅力的だ。さらに、購入特典として、2000円(税込)購入で名刺風カードをランダムで1枚、5000円(税込)以上の購入でオリジナルショッパーがプレゼントされるとのこと。
『Paradox Live THE ANIMATION』の軌跡を改めて振り返ることができ、フォトスポットも盛りだくさんな本展覧会。ぜひ、この機会に足を運んでみてほしい。『Paradox Live THE ANIMATION」DOPE EXHIBITION』渋谷会場は9月29日(日)まで、東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYAにて開催中。通常の入場券に加え、好きなアーティストとツーショットで記念撮影が楽しめる「撮影チケット付き」の入場券も。チケットはイープラスにて販売中。
文・写真=笹本 千尋