植えるだけ! 蚊・ゴキブリを寄せ付けない! ベランダ・庭で育つおしゃれな「最強虫よけハーブ」5選
農業YouTuber黒壁の「誰でも手軽に家庭菜園」vol.13
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YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営する農業YouTuber・黒壁勇人(くろかべ・はやと)さんが、誰でも気軽に家庭菜園を楽しめる方法をまるっとレクチャーする本連載。第13回のテーマは、虫よけハーブ。夏に向けて、蚊やハエ、ナメクジ、そしてあの“黒いアイツ(G)”など、家庭菜園を悩ませる虫たちが一気に活発になる時期です。「虫がイヤで家庭菜園をあきらめた……」という人にこそ読んでほしい!
今回は、植えるだけで虫を寄せつけにくくする“最強ハーブ5選”とその育て方のコツを、黒壁さんがまるっと紹介します。ハーブの香りで虫を遠ざけながら、収穫も楽しめる――そんな一石二鳥の家庭菜園ライフ、はじめてみませんか?
そもそもハーブって? 虫よけに効くって本当?
そもそもハーブって何?というと、料理や薬用に使われる植物のことなんですが、実は中には虫よけ効果がある成分を含むハーブがあるんです。たとえばこんな成分!
シトロネラール(蚊が嫌がる)
シトラール(爽やかな香りで忌避効果)
メントール(清涼感と虫よけ)
カンファー(防虫剤にも使われている)
チモール(ゴキブリやナメクジにも効く)
リナロール(ハエや蛾を避ける)
こういった香りが、害虫にとってはとても不快。だから、ただ植えるだけで虫が寄ってこないっというわけ。
玄関先やベランダに置くだけでも効果が期待できるんです
黒壁おすすめ! 虫よけハーブ5選
それではここから、僕が実際に育てて効果を実感している、おすすめの虫よけハーブ5選を紹介していきます! それぞれのハーブは、効果を発揮する虫の種類が異なるので、「どの虫に効くか?」を意識して選ぶのがポイント。育て方のコツもあわせて紹介するので、自分の暮らしや菜園スタイルに合ったハーブを見つけてみてくださいね。
① ラベンダー|ハエ・蛾に効く癒やし系
アロマテラピーでもおなじみ、香りに癒やされるラベンダー。このラベンダーにはリナロールという成分があって、ハエや蛾を寄せつけにくくする効果があるんです。
■育て方のコツ■ラベンダーは品種によって栽培方法が変わるので、買う前に確認を。基本的には日当たり・風通し・水はけが良い場所が最適。梅雨時期には枯れやすいから、屋根の下に移動してあげてね。
② スイートバジル|料理にも使える万能虫よけ
バジルといえば、イタリアンに欠かせない定番ハーブだけど、実は虫よけ効果もあるんです。「スイートバジル」には、シネオールという成分が含まれていて、これは蚊がめちゃくちゃ嫌がる香り。料理にも使えて、虫よけにもなる、一石二鳥のハーブです。
■育て方のコツ■
日当たりの良い場所で育てて、一番上の部分を摘芯(つみとる)すると、脇芽がどんどん伸びてくる。何度も収穫できるし、挿し木でも簡単に増やせるからコスパも◎。注意点としては、虫よけ効果があるのはスイートバジルだけ。他のバジルじゃだめです!
③ ローズマリー|蚊・ダニ・ノミに強いハーブ
ローズマリーにはカンファーという、防虫剤にも使われる成分が含まれてます。
蚊やダニ、ノミも嫌がる香りなので、ベランダや玄関前に置いておくだけでも効果的です。
■育て方のコツ■
日光が大好きなハーブなので、真夏の直射日光でも元気。摘芯して枝を増やすように育てると、しっかり大きく育ってくれます。
④ タイム|ゴキブリ&ナメクジにまで効くハーブ
殺菌・防腐作用でも知られるタイム。このタイムにはチモールという成分があって、蚊やハエだけじゃなく、ナメクジやゴキブリまで避ける効果があると言われてます。
■育て方のコツ■
寒さにも強いから、冬越しもしやすくて育てやすい。鉢植え・地植えどっちでもOK。横に伸びるタイプを選べば、グランドカバーにも使えます。
⑤ 蚊連草(カレンソウ)|“G”も蚊も避ける最強ハーブ!
これ、最強クラスの虫よけハーブです。ローズゼラニウムとレモングラスをかけ合わせた交配種で、シトロネラールをたっぷり含んでる、まさに虫よけ特化型のハーブ。見た目はゼラニウムとそっくりですが、香りの強さが段違い!近くを通るだけでふわっと広がる香りが、蚊をはじめとした虫への強烈なバリアになるんですよ!
■育て方のコツ■
暑さに強くて、真夏の直射日光でも元気。日当たり・水はけの良い場所に置いてね。挿し木でも増やせるし、花がらや枯れ葉はこまめに摘み取ることで、新芽がしっかり育ちます。ただし、寒さには弱いから冬は室内で管理しましょう。食べられないハーブなので、うっかり口に入れないように注意!
実際に植えてみよう! ハーブの正しい植え付け方
ここからは、僕がいつもやってる植え付けの手順を紹介していきます。
まず、苗をポリポットから取り出すときは絶対に引っ張らない!引っ張ると、根や株を傷めてしまいます。
■正しい方法■
株の根元を指で優しくはさんで、逆さまにしてポットを持ち上げるようにして外す。そしたら、培養土とよくなじませて、しっかり鎮圧(押さえる)して植え付け完了!
■植えるときのポイント■
-ラベンダーと蚊連草は単独植えがベスト。
-ローズマリーとタイムは一緒のプランターでもOK。
-バジルは背が高くなるから、背の低い植物とは分けて育てて。
これからハーブを育てる人は、苗からスタートするのがオススメです。種よりも失敗が少ないですし、植えてすぐに効果を発揮してくれますよ。
■苗を選ぶときのポイント■
-葉の色がしっかりしているか
-土にコケが生えていないか
-ぐらついていないか
これだけチェックすれば大丈夫!
ハーブの虫よけ効果を高めるには?
特に蚊連草は、植えただけだと香りがあまり広がらないことがあるんです。そこでひと工夫。葉っぱを「もみもみ」してあげると、虫が嫌がる香り成分が出てくるのでその指でそのまま肌にすり込むだけで、ナチュラルな虫よけスプレーの代わりにもなるんです。
もしワンちゃんを飼っている方なら、散歩に行く前に蚊連草の葉をちょっと揉んで、毛に軽くなじませてあげると◎。強い薬剤を使わずに虫対策できるから、ペットにもやさしい方法としておすすめです。
まとめ|香りで虫を避けて、収穫も楽しもう
虫よけっていうと、スプレーや蚊取り線香が定番だけど、
植えて楽しんで、香りで癒やされて、虫よけまでできる。
そんなハーブ、使わない手はないですよ。
初心者でも育てやすいし、収穫したバジルで料理を楽しんだり、ローズマリーで肉料理をワンランクアップさせたりと、生活の幅も広がります。
ぜひこの夏、虫よけハーブのある暮らし、はじめてみてください!
写真提供:YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」