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バックスクリーン3連発から40年…1985年以来の阪神生え抜き選手30本塁打は達成できるか

SPAIA

森下翔太・佐藤輝明・大山悠輔,ⒸSPAIA

ランディ・バースの逆転1号3ランが号砲

始まりはランディ・バースの豪快アーチだった。1985年4月17日、甲子園。巨人に1-3とリードされた阪神は7回裏、今も語り継がれる奇跡を起こす。

マウンドにはまだ21歳だった若き剛腕・槙原寛己。2死一、二塁で打席に立ったバースは初球を振り抜くと、打球は一直線にセンターに伸びる。クロマティの頭上を越えた白球はあっという間にバックスクリーンに届き、逆転3ランとなった。

4月13日の開幕以降、15打数2安打と絶不調だったバースが値千金のシーズン初アーチ。三冠王に輝き「神様仏様バース様」と崇められる史上最強助っ人のプロローグでもあった。

4番・掛布雅之、5番・岡田彰布も続き3連発完成

続いて打席に立ったのが4番・掛布雅之だ。「ミスタータイガース」と呼ばれたスラッガーは当時29歳。1979年(48本)、1982年(35本)、1984年(37本)と3度の本塁打王に輝き、脂の乗り切った時期だった。

前日16日にシーズン1号を放ち、気を良くして迎えたこの日の第4打席。バースの逆転3ランの余韻冷めやらぬ中、3球目をフルスイングすると、打球はバックスクリーンすぐ横の左翼スタンドに飛び込んだ。

甲子園が異様な雰囲気に包まれると、勢いはもう止まらない。締めくくりは5番・岡田彰布だ。早稲田大から1979年ドラフト1位で入団した27歳は、この日すでに2安打を放っていた。槙原のスライダーをジャストミートすると弾丸ライナーの打球はあっという間にバックスクリーンに着弾。クロマティは一歩も動かず、茫然と打球を見送るしかなかった。

6-3とリードした阪神は、2番手の福間納が9回にクロマティ、原辰徳の連続ソロ本塁打を浴びて1点差に追い上げられたが、最後は中西清起が火消し。6-5で逆転勝ちした阪神はその後、21年ぶりのセ・リーグ制覇、初の日本シリーズ優勝を果たした。

森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔が和製クリーンアップ形成

あれからちょうど40年が経った。阪神は3年目の24歳・森下翔太、5年目の26歳・佐藤輝明、9年目の30歳・大山悠輔のドラフト1位3選手が和製クリーンアップを形成。さらに7年目の30歳・近本光司や5年目の28歳・中野拓夢、4年目の21歳・前川右京ら若手から中堅まで層が厚い。

一昨年の優勝を含め、2019年から6年連続Aクラス。充実した戦力はリーグでもトップクラスだろう。

1985年は大フィーバーを巻き起こしたが、2年後の1987年には最下位に転落し、その後は長い「暗黒時代」に突入した。しかし、今の阪神にはそんな懸念もない。2025年シーズンはこの先どんな展開になるだろうか。

願わくば、1985年の掛布(40本)、岡田(35本)以来となる生え抜き選手の30本塁打を見てみたい。球団史に残る「4・17」に偉大な先達の活躍を思い出し、現役選手の飛躍を願う。

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記事:SPAIA編集部

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