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宮沢りえ「誠実に、心の密度を大切に、本番に挑みたい」~佐藤二朗と舞台初共演した『そのいのち』が開幕

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(左から)佐藤二朗、宮沢りえ、上甲にか

2024年11月9日(土)世田谷パブリックシアターにて『そのいのち』が開幕した。この度、初日開幕コメント&舞台写真が公開された。

佐藤二朗がミュージシャンの中村佳穂の楽曲「そのいのち」(2018)にインスパイアされ執筆した本作。介護ヘルパーとして働く山田里見と、彼女の雇い主で障碍を持った相馬花とその夫・和清の穏やかな日々、そして、あることをきっかけにその穏やかな関係が徐々に狂い始めていく。「持つ者」と「持たざる者」の間にある埋めようのない「溝」を描く。

(左から)宮沢りえ、佐藤二朗             撮影:引地信彦

(左から)宮沢りえ、上甲にか             撮影:引地信彦

5度にわたる日本アカデミー賞主演女優賞や読売演劇大賞大賞・最優秀主演女優賞など、数多くの受賞歴を持つ宮沢りえを主演に迎え、相馬花役(Wキャスト)には佳山明と上甲にか。また、その他出演者に鈴木福の弟で、ドラマやバラエティなど益々活躍の場を広げる鈴木楽や今藤洋子、本間剛と佐藤二朗が信頼を置く実力派が揃った。

(左から)宮沢りえ、佐藤二朗、上甲にか             撮影:引地信彦

(左から)上甲にか、佐藤二朗             撮影:引地信彦

なお、本公演は17日(日)まで世田谷パブリックシアターにて上演。その後、兵庫・宮城を巡演する。

宮沢りえ             撮影:引地信彦

佐藤二朗             撮影:引地信彦



【あらすじ】
マンションのキッチンで煙草を吹かす至って平凡な女性、山田里見(56)。彼女は介護ヘルパーである。新たな雇い主である相馬花(24)は障碍を持っている。花は動物ライターの夫・和清(45)とペットのウサギ「スケキヨ」と一緒に暮らしていた。
要介助の妻と歳の差夫の関係はどこか奇妙ながらも幸せそうに見えた。
ある日、花の母・瑠依(44)とその再婚相手の悟(42)、息子の圭祐(10)が訪ねてくる。上辺は取り繕っていても実の親からも、世間からも見放されている花にシンパシーを感じていく里見。優しい時間の中で、花も徐々に里見や和清に自分の気持ちを吐露していく。しかしある出来事をきっかけに、穏やかだった3人の関係が徐々に狂い始めていく。そしてその先にあった驚愕の秘密…。浮かび上がる「持つ者」と「持たざる者」の間にある埋めようのない「溝」。それを前にした時に、3人が選んだ衝撃の結末とは…。
堤泰之(演出) コメント

宮沢りえと佐藤二朗の演技は、言わずもがな濃密で複雑です。上甲にかと佳山明は、障碍のある女性をとことんリアルに演じます。
本間剛と今藤洋子は、作品に軽やかさを与えてくれます。負けじと子役達も必死で喰らいついています。そして生きたウサギはマイペースでエサを食べるのです。
役者、スタッフ、介護士の方々、子役たちの親御さん、いきものががり等々、とにかく総力戦です。近年稀にみる総力戦であります。

出演者コメント

■宮沢りえ
『いのち』とは何か、
『愛』とは何か、
稽古中向き合い続けました。
はっきりとした輪郭を帯びない、とてつもなく大きなものを出来るだけ掴みたい。
誠実に、心の密度を大切に、本番に挑みたいと思います。

■佐藤二朗(出演・脚本)
筋ジストロフィーと共生する上甲にか。脳性麻痺の後遺症を抱える佳山明。この二人の女優と共に歩めたことは、座組全員の誇りです。
二人の女優が成し遂げんとすることの向こう側に、二人の女優が開けんとする未踏の扉の向こう側に、目映い光が射すことを、心から願う。

■佳山明
たくさんお世話になり、そしてご迷惑をおかけしてしまったスタッフの方々、俳優の皆様とともに公演初日を迎えることが出来まして、大変ありがたく光栄に思います。
観てくださるお客様と一緒に物語の世界を旅しながら、ほんのわずかでも灯りとなりますよう精進してまいります。よろしくお願いいたします。

■上甲にか
本日、初日を迎えられたことを奇跡のように感じています。舞台『そのいのち』に関わる全ての方々に御礼申し上げます。
この座組は、生きている人の力を本気で信じています。私は、相馬花として全力で生き抜きます。
舞台『そのいのち』、どうぞお願いいたします。

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