町田市予算案 子どもの環境整備拡充 最大規模の1930億円
町田市は先ごろ、2025年度の当初予算案を発表した。子どもの教育環境整備の事業や中心市街地、鶴川・相原駅周辺の開発などに力を入れた一般会計予算は前年度比137億9299万円増の1930億7541万円と過去最大の規模となった。市は「事業の見直しを行ったうえでのもの。民間活用やデジタル化などによる事業費の削減にも取り組んでいる」としている。
子どもの教育環境や居場所づくり整備に重点が置かれた。待機児童の解消対策や未就園児預かり推進事業などの予算を拡充したほか、今年1月から開始した学校給食費の無償化に19億624万円。学校統合や校舎の建て替えに向けた設計・工事などを進める新たな学校づくり推進事業に12億7796万円を計上した。また、24年度に引き続き、街づくりにも力を入れる。町田駅周辺の中心市街地の開発・活性化を進め、鶴川駅周辺の街づくりに44億5318万円。相原駅周辺の開発には7億920万円をあて、公園や緑地の整備も予定する。
人間ドッグ補助なども
25年度の新規事業としては、補聴器の購入費助成などを行う「高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業」(945万円)や、人間ドック受診費用の一部を補助する「人間ドック補助事業」(1062万円)を計画し、住まいの防犯対策に対する補助や、26年の4月から市内全域で開始する容器包装プラスチックの分別収集に向けた周知啓発にも新規事業として予算をあてた。
一方、税収は前年度比35億8545万円増の726億7464万円。給与所得や新築物件の増加などの影響を受けているという。
町田市議会の木目田英男議長は「市税収入は堅調に推移し、過去最高額となっているものの、物価高騰、人材不足による建築費の高騰や扶助費の増加による歳出が厳しい状況。令和7年第一回市議会では25年度予算として、議員一人ひとりの多様な声を踏まえてしっかりと審議していく」としている。