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ありがとう、そしてまた会う未来へ。感謝と絆が輝く『仮面ライダーガヴ ファイナルステージ』10月19日(日)レポート

PASH!

 今年8月末に最終回を迎えた『仮面ライダーガヴ』。1年間応援してくれたファンへの感謝を届けるイベント『仮面ライダーガヴ ファイナルステージ』が、石川・大阪・福岡・愛知・東京の全国5カ所で開催された。本レポートでは、10月19日(日)東京・昭和女子大学人見記念講堂 13:30公演&17:00公演(大千秋楽)の模様をお伝えする。

 イベントは2部構成で、第1部では「フルミックスフレーバー」と題されたヒーローショーが上演された。舞台は、ストマック社壊滅後の現在。ショウマ(知念英和)と絆斗(日野友輔)は森の中の“混沌の祠”の前でグラニュートの奇襲に遭う。協力して敵を倒したふたりだったが、戦闘中に壊れた祠が原因で時空が歪み、過去の時間軸からランゴ、グロッタ、ニエルブ、シータ、ジープやデンテ、ラキア(庄司浩平)が目の前に姿を現した! ショウマ・絆斗・ラキアはストマック社の再興を目指すランゴ達を止めるために動き出し、幸果(宮部のぞみ)とデンテも祠を修理して時空の乱れを直そうと奮闘する。だがそこにデンテの兄である、強大な敵ゾンブ・ストマックが出現した。かつてデンテとともに闇菓子を開発したストマック社の創業者・ゾンブはデンテを連れ去り、孫のランゴたちとともに人間をヒトプレスにせずそのままスパイスとして使用する“生闇菓子”製造に着手する。はたして最後にして最初の敵ゾンブの加わったストマック社、ライダーたちの全面対決の行方は…。


 脚本を手掛けたのは、テレビシリーズを担当した香村純子。人間界で暮らすショウマ&絆斗とグラニュート界に残ったラキアとの再会や、幸果とデンテの絆、絆斗に再び訪れた因縁の対決など、ファンが見たいと願ってやまなかったシーンの応酬に加え、ストマック兄弟の負のスパイラルや、グロッタ(千歳まち)の台詞に代表される心の叫び、その元凶となったゾンブの登場など、甘さと苦さを併せ持つ『ガヴ』の世界観の中で再び魅力溢れる物語が描かれた。

 また仮面ライダー3人の同時変身や、高低差を生かした大迫力のアクション、ファイナルステージ限定フォームでの戦闘など、動きで『ガヴ』を体験できる見どころも満載! さらにテレビでは見られなかった仮面ライダーガヴ マスターモード&仮面ライダーガヴ オーバーモードの同時出現や、ヴァレンの因縁の相手との激戦、49話で話題になったヴラムの指クイアクションなど、この一年の総決算ともいえる演出とライダーたちの成長・絆の在り処を再確認できる内容は、作品を見守ってきたファンにとって大きなプレゼントとなったことだろう。

 

 続く第2部は、トークパートとライブコーナーで楽しむ「オーバートーク&マスターライブ」。

 13:30公演ではステージ上の階段に腰かけた酸賀研造(浅沼晋太郎)が「こんなオッサンからのスタートでごめんね。でも聴いてってよ」と『被験体の進化における考察』を歌い上げ、ニエルブ(滝澤 諒)の『The Formula』へバトンを繋ぐ。事前告知されていたのはこの2曲だけだったが、そこに突然マイクスタンドを手にしたラキアが現れ、どよめく観客に対して「見てくれ、このマイクスタンド。高すぎるだろ、どう考えても」と笑いを誘って『A ray of light』をサプライズ披露した。だが、驚きはここで終わらない。「実は皆さんにお知らせがあります」と『仮面ライダーヴラム ルートストマック』の予告映像がスクリーンに映し出されるや否や、会場は映像音声を掻き消すほどの大歓声に包まれた。更に追い打ちをかけるようにステージに呼び出されたニエルブが「僕とラーゲ9の新曲聴きたいですか? 僕らの毒を味わってください。サプライズは刺激的だろ?」とお馴染みのしたり顔で告げると、ラキアも「だるいが仕方ない」と応えて『ルートストマック』の挿入歌『Bitter Poison』を世界最速披露! 距離を取るように歌詞を歌い繋いでいたふたりが「ラーゲ9、君は僕の最高傑作だ!」というニエルブの台詞をきっかけに背中合わせになると、客席からは一際大きな歓声が起きた。

 「研究者大集合スペシャル!」がテーマのトークショーでは、デンテの声を担当した多田野曜平が「すごいのぉ~、こんなに沢山集まっていただいて。これはやっぱりワシの魅力かのぉ?…なんちゃって!」とお茶目にファイナルステージ初登場を果たし、デンテ・ニエルブ・酸賀の研究者3人が舞台に勢揃いすることに。

 「みんな大好きデンテ!」のコーナーでは、幸果が「私にとってデンテさんは究極の癒し!」とデンテとの2ショットをプライベートのスマホにも入れて癒されていることを明かすなど、キャストそれぞれがデンテとの思い出を披露した。

 続く「2人の研究者」ではニエルブと酸賀が、「研究者と被験体」では酸賀と絆斗がお互いの印象を告白。前述のライブでニエルブがラーゲ9を「最高傑作」と評したことを踏まえて、酸賀が「僕にとっても絆斗くんは、そこそこ傑作」と告げると、絆斗から「おぉぉーい! “最高”じゃないっすか!?」と特大ツッコミが入ったが、作中で酸賀が絆斗を最後に後ろから撃てなかったことについて「特別な感情が湧いたのではないかと思っています」と語ると、絆斗も「お互いの人生がぶつかったときに、ああいう決着が訪れたのは僕にとっても『ガヴ』のストーリーの中でお気に入りのポイント」と返した。

 「教えて!デンテおじさん」のコーナーでは、デンテおじさんが会場に現れ、ニエルブ、酸賀、幸果からの質問に回答。“物まねが上手いのは本当か?”という酸賀の質問に、デンテが類まれなる声色を駆使してそのスキルを披露し、噂が本当であることを証明会場を盛り上げた。

 質問コーナーに続いては、ゲストアーティスト・FANTASTICSが登場。映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』に出演した4人のメンバーが『ガヴ』の思い出を語っていると、クラープ役の木村慧人が子供からクラープの手の動きを求められたエピソードに対して「その動き好きだよ」(酸賀)、「こっちに来て並ぼうよ」(ニエルブ)とふたりが反応し、舞台上で映画では決して見られなかった研究者3人が集合することに。通称“実験倶楽部”に新メンバーが加わったことで「偉い人。科学者が一堂に会して戦うサイエンティスト・ワン・グランプリ:S-1 グランプリ”…ぜひお待ちしております」(酸賀)と研究者らしい冴えたアピールも飛び出した。そしてカリエスの魂を宿した世界や、多くの人に作品が愛されていることへの喜びと感謝を語ったタオリン役・中島颯太のコメントから、映画の主題歌『Candy Blaze』へ。歌唱中にステージに登場した劇場版で活躍したフォームの仮面ライダーガヴ ヘクセンハイムと、作中で特別な絆を育んだ中島が握手を交わすと大きな歓声が巻き起こった。さらに『Got Boost?』では絆斗が中島のマイクを借りて♪Got-Boo-Got Got-Boo-Got~と歌い、弊誌11月号で語っていた夢を達成! ラキアも世界と果てしないガヴガヴジェスチャーを続けた後に世界の両肩を揉み、多くの人に愛された振付けを生み出した労を労うなど、深く結ばれた『ガヴ』とFANTASTICSの絆が感じられる瞬間が続く。


 出演者が舞台に並び立ち、世界が「ここから先、一生『ガヴ』を愛してくれますか!」と問い掛けると、客席からは「イエーイ!」という大歓声が! 酸賀も「これからコーヒーを飲むたび、眼鏡を見つけるたび、僕を思い出してもらえればと思います。皆様の悪夢の中に登場致します。そんじょそこらのエージェントには倒されない悪夢だと思います。ありがとうございました」と、現在放送中の『仮面ライダーゼッツ』ネタを交えた粋なメッセージを送ると、多田野も自身が小学生の頃に『仮面ライダー1号・2号』を見てファンになり、それから50数年経った今作品に関われたことへの喜びと感謝を述べた。

 一方、絆斗は「(『Got Boost?』で)颯太くんの隣にいたら、もしかしたらマイクがこっちを向くかもしれないって颯太くんが言うんで…」とライブでの歌唱の経緯を振り返ったが、これには中島から「僕は言ってないよ。あなたが『どうしてもマイクが向いたら歌いたいんですけども』って(笑)」と真相を暴露されながらも、少年のように目を輝かせて貴重な経験を胸に刻む姿が印象的だった。(※日野さんのLDH愛や、FSのライブステージで『Got Boost?』を歌う野望については、現在発売中の弊誌『PASH! 11月号』の「少年セカイのススメエンタメ道」(世界×日野友輔×庄司浩平クロストーク)でその伏線をご確認ください。URL:https://pash-up.jp/content/60000120)

 最後は「このファイナルステージが終わっても、皆さんとの絆はずっとずっと続いて行きます」というショウマの言葉に、キャスト全員が声を揃えて「大好きな皆さん、1年間本当にありがとうございました!」と感謝を伝え13:30公演は幕を閉じた。

 大千秋楽となる17:00公演は、開演前に舞台袖から響いた「行くぞ!」「オー!」という熱のこもった円陣の掛け声に、観客が力強い拍手で同じ想いを返すところからスタート! 「スペシャルファイナルステージ」と銘打たれた公演に相応しく、第1部のヒーローショーには人間態のストマック兄弟が全員集合する圧巻の演出が加わり、ランゴの「何も知らない人間どもが。そんなに楽しいか?」という問い掛けに大きな歓声が巻き起こるなど、終始大千秋楽ならではの熱気に包まれながら物語が進んだ。そして「目指せ、みんなの幸せな未来!」という、真っ直ぐに未来を指さすショウマの最後の台詞に客席から大きな拍手が送られ、物語は幕を閉じた。

 第2部はFANTASTICSが『Shack it off!』で最高の滑り出しを決め、はぴぱれメンバーに続いてスペシャルゲストが続々と登場! シータ(川﨑帆々花)・ジープ(古賀 瑠)・リゼル(鎌田英怜奈)・が「人間の皆さん、出荷の時間ですよ。ガオー!」と可愛くポーズを取ると、ニエルブとグロッタは「ニエルブ見て、幸せそうな人間でいっぱいよ」「そうだね。いいヒトプレスになりそうだ」と不敵な笑みを浮かべる。そしてランゴが「待たせたな。やっと会えたなお前たち」と満を持して登場すると、会場の熱気はさらにグッと高まった。

 全員揃っての「オーバートーク」では、“自分にとって『ガヴ』はどんな存在か?”を各人が語っていくことに。しかしジープから「(『ガヴ』は自分にとって)お母さんです」発言が飛び出したり、シータを元気付けるために絆斗がランゴにクールポコのお家芸を求めるなど、予想不可能な展開が続く。特にランゴから絆斗への「1回目(10時公演)にやってトレンドに上がってるからって、俺を使うな。そこまでしてお前、お手柄がほしいか?」という返しに観客は大爆笑。しかも「やってやるよ!…『なにぃぃぃ! やっちまったな!?』」とランゴが特大のサービス精神と懐の広さで応えると、キャストと客席から大喝采が起きた。続くリゼルは『ガヴ』を「第二の学校」と例え、ニエルブは「真ん中」とストッマク家の次男/演者の年齢層で中間/みんなの輪の中心にいたことをアピール。さらに「一生忘れられないと思うわ。死ぬまでこのこと忘れられないと思う」と語るグロッタに「姉さん(既に)死んでる」とニエルブがつっこむと、グロッタはお馴染みの制裁を弟に下して、改めて「(『ガヴ』は)宝物」とその気持ちを表現した。そしてランゴもグロッタと同じく『ガヴ』を宝物としたうえでショウマに会えたことにも特別な想いを寄せ、この1年間のショウマの成長やランゴとして彼と対等に戦えたことへの想い、第35話の撮影エピソードなどを明かした。

 一方、ショウマ、絆斗、幸果、ラキアの四人はストマック家の発言を踏まえて「斜め下とかだよね」(絆斗)、「育ててもらった感じがあるから、お父さんかな?」(ラキア)と会場を盛り上げながらも、ショウマと絆斗は撮影時には思うような演技ができず何度も楽屋で泣いたこと、その度にお互いを励まし合っていたことなどを告白。さらに幸果が『ガヴ』の現場が成長の場となり、家族のような仲間に出会えたと語ると、ラキアも撮影中のショウマの振る舞いや言動に“作品が柔らかい雰囲気を持って、でも確かな決意をもとに進んでいくな”と感じたこと、その想いは今も変わっていないことを伝えた。最後はショウマが「(ガヴは自分にとって)誇りかな?」とまとめ、「この誇りを大切にしながらこれらの俳優人生を歩んでいけたらなって思うような、そういう大切な作品です」とコーナーを締めくくった。

 そして「ガヴ・アメイジングメドレー」と名付けられた大千秋楽限定ライブでは、ジープ&シータ&リゼル、グロッタに続き楽曲を歌い終えたニエルブの「じゃあ、友達呼んじゃおうかな?」の声に導かれるようにシークレットゲスト・酸賀研造が登場! 大歓声に迎えられ「研究者とは常に孤独であるべきと思っていたけど、今日ばかりは仲間はずれが無性に寂しくてねぇ~」と曲を披露した。そしてショウマ、絆斗、幸果、ラキアのソロ曲の後は、ショウマ・絆斗・ラキアによるユニット・Gateau・Troisの『Super Delicious』! 色とりどりのペンライトで埋め尽くされた客席に向かって、大きく左右に手を振りながら楽しそうに力いっぱい歌声を届ける姿が眩しい。そして最後は再び登場したFANTASTICSの『Got Boost?』で全出演者とファンが一体となり、みんな笑顔でガヴガヴダンスを踊ってライブステージを走り切った。

 さらにフィナーレでは、スペシャルゲストとして1年を共に過ごした“半身”ともいえるスーツアクター陣や、監督・プロデューサーなど作品に所縁の深い面々が登場して各キャストに花束を贈呈。多くのキャストが、堪えきれずに涙を流す姿が見られた。そして最後はファンへの感謝、作品への想い、お互いへのメッセージなど万感の思いをひとりひとりが自分の言葉で丁寧に伝えていく。(出演者の方の言葉を1文字も削りたくないので、ぜひアーカイブ配信でその気持ちを直にお受け取りください。)

 そして、イベントのラストは『ガヴ』で生まれた絆がずっと続いていく証として、“さよなら”ではなく“またね!”で締めくくることに。ショウマの「せーの!」に続きキャストと観客が声を合わせて「またねー!」と叫ぶと、「みなさん、また必ず会いましょう! 1年間、本当にありがとうございました!」という、特大の感謝と次の“まぶしくて終わらない瞬間”を一緒に作る約束とともにファイナルステージは幕を閉じた。

Text=犬飼かおり


アーカイブ配信はガヴFS公式HPから!


URL:https://www.kamen-rider-official.com/finalstage/

販売期間

各公演 ~ 10/26(日) 21:00

アーカイブ視聴期間

各公演 ~ 10/26(日) 23:59

※上記アーカイブ視聴期間を過ぎると、その時点で視聴途中であっても視聴できなくなります。

『仮面ライダーヴラム ルートストマック』東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて今冬配信開始!


URL:https://tokusatsu-fc.jp/

【出演】

庄司浩平(グラニュート・ラーゲ9/仮面ライダーヴラム 役)

知念英和(ショウマ 役)

滝澤 諒(ニエルブ・ストマック 役)

千歳まち(グロッタ・ストマック 役)

浅沼晋太郎(酸賀研造 役)

ほか

【スタッフ】

原作:石ノ森章太郎

脚本:田倉まり

監督:諸田 敏

【主題歌】

『A ray of light』

歌:ラキア・アマルガ(庄司浩平)

作詞:藤林聖子

作曲・編曲:坂部 剛

各ストリーミング・ダウンロードサイトにて配信中!

【挿入歌】

『Bitter Poison』

歌:ラーゲ9 feat.ニエルブ(庄司浩平&滝澤諒)

作詞:瀧尾沙

作曲・編曲:Ryo

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