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18歳新成人にも影響アリ!制服が変わる!

TBSラジオ

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今日は成人の日。18歳(いまの高校3年生)が新成人となりますが、今日は彼らにかかわる話、「制服」についてです。経済的に困窮している家庭でとくに負担となっているのが、「制服代」。最近は地域で「おさがり」を融通し合っている動きも広がっています。

家計に優しい制服レンタル、はじめました!

こうした中、少しでも家計の負担を減らそうと、新しい工夫を導入する学校が増えているようです。どんな工夫なのか、埼玉県立・北本高校の三枝 英明さんに伺いました。

埼玉県立・北本高等学校・教頭 三枝 英明さん

制服というのは普通買うものが当たり前だった時代がですね、保護者負担が増えまして、レンタルっていうのもいいんじゃないかと、レンタル制度を導入したと。

制服を3年間借りてるようなもの、3年後に返すと。詳しく言うとですね、購入する場合はですね、大体ブレザーがですね2万5千円ぐらいなんですが、レンタルでいうと1万8700円なんですね。

3年間それを貸してもらってて、3年後に返すと。当然いろいろ物価高になってきてですね、やっぱ家計も苦しくなってきてる中でですね、今までと同じ事やってたらなかなかやっぱ負担も減らないのでですね。努力できるところは学校もしてあげないとっていうとこがあるかもしれませんね。

<イメージ>

卒業するまでの3年間、制服が借りられる、画期的な取り組みです。

北本高校ではこれまで、男子の制服(上着のブレザー、ズボン、ネクタイなと)を一式揃えると、少なくとも「およそ6万円」。女子はさらに高く「およそ6万9千円」かかっていました。しかしこのレンタル制度を使うと、4万円ほどで一式揃えられて、購入するより2割、安く抑えられます。

また、サイズが合わなくなったり、汚れてしまった場合が心配ですが、安心のオプションサービスもあります。レンタル契約時に追加で1100円を支払えば、サイズ変更や修繕が可能。例えば、成長期の生徒にとってありがたいサイズ交換は、2回まで対応可能。「急にサイズが変わった」「汚してしまった」という場合でも安心です。

2年前(いまの3年生)から始めた取り組みで、新入生およそ160人のうち、およそ20人、つまり1割強がこのレンタル制度を利用。少しでも負担を減らすための工夫ということでした。

全15校で統一デザイン!選択肢も広がる新制服

一方で、同じく、制服の価格を抑えるために、少し違ったアプローチをしている自治体もありました。愛知県春日井市・教育委員会の、仲野 高宏さんに伺いました。

愛知県春日井市・教育委員会 仲野 高宏さん

新たな選択肢として「統一デザイン」の新制服を導入するという形をとりました。市内、15中学校ですね。

価格をどうやったら抑えられるだろうかっていうところの一つとして、市内で統一した方が、数量が多く見込めるということで、今までのような各校のそれぞれのデザインみたいなものではなく、「統一デザイン」にすると。

4万2千円ぐらいが既存の制服だったところ、新制服のデザインで行った場合に3万6千円ぐらいになると。6千円ぐらい新制服の方が安くなる想定ということで、ブレザータイプと言われるものですね。

世の中の動きと合わせて、いろんな声を聞いてみるべきではないかっていうのが、スタートだったかなと思ってます。

2023年度新入生(今の2年生)から、春日井市内の15校の中学校すべてで、デザイン同じにしました。

新しいデザインは、ブレザーとスラックス、またはスカートが基本で、スラックスとスカートどちらも選べるようになっていたりするのですが、大量に作る分、安く生産できます。

これも、家庭の負担を減らしたいという思いから。このようにデザインを統一する動きは春日井市のほかにも、愛知県犬山市や福岡県太宰府市など他の地域でも進んでいて、今後さらに広がる可能性はありあそうです。

SNS時代の防犯対策!?制服に秘められた新発想

ただ気になるのが、デザインを一緒にすると各校の見分けがつかなくなること。それについて支障はないのか? 再び、春日井市の仲野さんに伺いました。

愛知県春日井市・教育委員会 仲野 高宏さん

逆に、着てる制服で、住んでる地域がわかっちゃう。確かに見分けがついた方がいいという意見もありましたが、春日井市の場合、中学校区は当然エリアが決まってるもんですから、その制服を着て歩いてる子が、どこの中学校区かっていうのがわかってしまうわけですよね。そうすると中学校の周辺が生活圏なってことがわかるってこともあるよね。

なかなか個人情報に厳しいというか、それこそSNSで住んでる地域が特定されたりっていうのが問題になったりっていうことがありますので、いわゆる「子供の防犯対策」っていうものも、教育委員会としては常に上がってくる問題ですので。

特段、学校の見分けがつく必要はないというふうに捉えて、統一したっていうところはありました。

今回のデザインの統一には、防犯対策という現代ならではの視点も含まれていたが、一方で、家庭の負担軽減も見逃せない課題。学校が柔軟に取り組む姿勢は今後さらに必要とされそうです。

(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』取材:田中ひとみ)

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