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<母親、息子のケンカに介入?>絡んできたクラスメイト!突然バカにしてきた理由なに【まんが】

ママスタセレクト

写真:ママスタセレクト

私はタマミ。夫と息子サトルとの3人暮らしです。サトルは中学のバスケ部に所属しています。まだ1年生ながらミニバスの経験を買われ、7月に行われた地区大会ではレギュラー入りを果たしました。同じ学年で試合に出させてもらえたのは、今のところサトルだけ。わが子ながら感心してしまいます。しかし夏休みが迫ってきたある日のこと、学校から帰ってきたサトルの元気がありません。

教室で友達と夏休みの話をしていたサトル。するとソラくんがいきなり割り込んできて、「オレは家族でキャンプに行くし、旅行もするんだ! 大人気のテーマパークのチケットも取れたんだ。すげーだろ」とまくし立ててきたそうです。

夏休みの予定を聞かれたサトルは素直に答えたそうです。「オレはずっと部活。これから県大会があるし。あとは塾かな」するとソラくんはバカにしたようにからかってきたと言うのです。「うわ~、なにそれ。ウケる~」

友達との会話に割り込んできた上、煽るような言葉をかけてきたソラくん。サトルがイライラしたのも分かります。ソラくんの幼稚すぎるふるまいに、私は驚いてしまいました。「なにそれ……ひどいね」

つかみ合いのケンカになりそうなところを、バスケ部顧問のカトウ先生が止めて仲裁してくれたそうです。「先生がソラを注意してくれて、それで終わった。なんでかよく分からないけどすっごく泣いてた」「……仲直りしたの?」「ソラから謝ってきたから、とりあえずね。でも正直許せないんだ」

実はソラくんとは幼稚園が同じです。当時はソラくんのお母さんとも何度か話した記憶があります。ただあれからずいぶん経ち、私はソラくんが今どんな子になっているのかというのはよく知りません。だからこそソラくんがなぜサトルに突っかかってきたのか、理由が良くわからないのです。

夏休みの過ごし方について、同じクラスのソラくんとトラブルに発展してしまったサトル。いきなりバカにするような言い方をされてしまっては、サトルがムッとするのも当然でしょう。しかしソラくんとは普段あまり関わりがなく、よく話す仲でもないようです。それなのにどうして突然サトルに絡んできたのでしょうか……。ひとまず学校では仲直りしたとのことですから、私としてはこれ以上のトラブルがないことを望みます。

足を引っ張るなんて!理由は同じバスケ部員の「嫉妬」

サトルが帰宅してしばらく後、私のスマホが鳴りました。中学校からです。出てみるとサトルとソラくんのトラブルの現場を目撃していた、バスケ部顧問のカトウ先生でした。

「私が仲裁に入ったのですが、相手のソラくんがそのときかなり興奮した状態でして……。攻撃的な態度だったので、私もちょっと気がかりでして。サトルくんはいつもと違う様子はありませんか?」

カトウ先生が電話の向こうでホッと息をつくのがわかりました。そこで私は聞いてみます。「なんでこんなトラブルが起こったのか、サトル自体もよくわかっていないようで……。ソラくんとは特別に関係が深いようでもないですし。何かご存じですか?」

「あくまで私個人として感じていることなのですが……。もしかしたらサトルくんが『夏休みは部活』とか『県大会があるから』というようなことを言ったのが、引き金になってしまったのかもしれないと……」「そうですか……わざわざお電話をありがとうございました」そのあと私は気遣って頂いたことへのお礼を十分に述べて、先生との通話を終えました。

私はサトルがどれだけ陰で努力しているのかよく知っています。サトルの足を引っ張ろうとするようなソラくんには、どうしてもモヤモヤしてしまいます。

トラブルの現場を目撃したカトウ先生から細かい事情を知ることができ、私は少しだけ安心しました。しかし同時にソラくんに対しては余計にモヤモヤを募らせてしまいました。もし先生の推測どおり、妬ましく思ったり傷つけようとしたりして突っかかってきたのなら、決して許せることではありません。もちろん人間ですから、他人に対して「いいな」と嫉妬することもあるでしょう。しかしそれは相手に嫌な思いをさせてもいい理由にはならないと思うのです。

相手ママから届いたメッセージ!ウチの子のせいなの?

その日の夜、私のスマホに通知がありました。なんと相手はソラくんママ。そういえば幼稚園で同じクラスになったときに連絡先を交換していたかも……。なんだか少し胸騒ぎを感じながら、私はおそるおそるメッセージ画面を開きました。

画面を開くと、驚くほどの長文が目に入りました。スクロールしても……スクロールしても……終わりません。

心が折れてしまいそうですが、とりあえず最後まで目を通すことにします。

思い起こしてみると、ソラくんママは昔から「うちの子がいちばん可愛い!」という気持ちが全面に出ている人だった印象があります。もちろん誰しも自分の子がいちばん可愛いのは当然でしょう。しかしソラくんママは他人をモヤっとさせてしまうほどのレベルだったのです。

例えばソラくんがお友達を叩いてしまったときには「ソラもおててがいたかったね」と言っていたり、お友達が遊んでいるオモチャを横取りしたら「終わったら返してあげようね」と声かけをしたり。「ちょっとズレてるんじゃない?」と感じたことは一度や二度ではありませんでした。小さい子がすることには「おたがいさま」という側面もあるでしょう。ですが、やった方がそれを言うのは違うと思うのです。

読み返しているうちにだんだんムカムカしてきました。私は思わず、感情に任せて反論のメッセージを打ち込みます。打った勢いのまますぐ送信しようとしましたが……。

突然届いたソラくんママからのメッセージ。仮に「うちの息子がごめんなさい」と謝罪されたなら、私としても「子ども同士のことですから」と穏便に済ませることができたでしょう。しかし届いたのは言い訳ばかり。そのうえ「サトルくんの配慮が足りない」なんて言われたのですからイライラを隠せません。感情に任せて返信をしてしまうところでしたが、タイミングよく夫からメッセージが届いたことで私はいったん冷静になりました。ひとまず夫に相談をしてみようと思います。

ママ同士の連絡は不要!自力で解決していた子どもたち

私はサトルが部屋に入ったのを見計らい、帰宅した夫に相談をしてみました。ソラくんと口論になり、先生が仲裁に入ってくれたこと。夜になって、ソラくんママからものすごい長文メッセージがきたこと……。夫もそれを読んで、「おおう、なるほどね……」と引き気味につぶやいていました。

ソラくんママに腹が立ち、ガツンと言い返してしまいたい私。しかし夫には冷静に諭されました。「サトルのことを悪く言われたらオレだって腹が立つ。けれどあまり強い言葉は返さないほうがいいと思うよ? サトルの立場も考えなきゃ。普段からやっかまれてるって、先生が感じるくらいなんでしょ。ただでさえ目立つ存在なんだろうから、親が下手に動かないほうがいいよ」

そこまで考えが至っていませんでした。もし私の激しい言葉が部内の保護者のあいだで拡散されてしまったら……。レギュラーどころか、部活もできなくなる可能性があります。私の行動でサトルの足を引っ張る可能性があった……と考えたら、私は突然恐ろしくなってしまいました。

「返信しないのも感じが悪いかもしれないから、あたりさわりのないことを書いておこう」夫にそうアドバイスされ、私は「子ども同士すれ違うこともありますよね。お互いに子どもの記憶に残る夏休みを過ごせるといいですね!」という軽い雰囲気で返信しておきました。

何が何やらさっぱりわかりません。しかしきっと大人には理解しえない、子ども同士の世界というものがあるのでしょう。ソラくんが謝ってサトルがそれを受け入れたならば、もはやそれ以上は介入しなくてもいいのかもしれません。私はひと回り大きくなったようなサトルの後ろ姿を見つめていました。

もし自分が送り返していたら、息子の努力をだいなしにしていたかも……そう考えたらゾッとします。今回は夫の冷静さに助けられました。そしてサトルはどうやらソラくんと一緒に練習することになったらしく、私の頭のなかは「?」マークでいっぱい。まさか子どもたちの間ではあっさり解決していたとは。もしかしたら大人たちにはわからないような関係があるのかもしれませんね。今後もトラブルが起こらない限りは、そっと見守ろうと思います。

【息子友人の気持ち】トラブルに母親が抗議!?情けない

オレはソラ、中学1年生だ。学校ではバスケ部に入っている。中学の勉強は大変だし部活でも思うような結果を出せず、気持ちは焦るばかり……。同じクラスには幼稚園の頃から知っているサトルがいるけれど、アイツはオレよりもずっとできるヤツ。まだ1年生なのに7月の地区大会で早くもレギュラーに選ばれた。そんなサトルのことをオレはいつしか妬ましく思ってしまっていた。

この説明をさせられるたび、オレは嫌な気持ちになる。まるで「サトルはすごいけれど、お前は全然たいしたことない」と言われている気分になってしまう。誰も比較なんてしていないと心のなかではわかっているんだけど……。

サトルが褒められるとオレはなんだかムシャクシャする。幼稚園の頃から知っているのにいつの間にかできていた、とてつもない差にショックを受けてしまう。そんなとき、サトルが他の友達と夏休みの予定について話をしているのに気づいた。

「サトルの悔しがる顔が見られる!」とワクワクしたのも束の間、サトルは少しキョトンとした後に「そーなんだ! 楽しそうで良かったじゃん」とニッコリ笑いやがった。カッとなって我を忘れたオレは、「塾と部活だけの夏休みとかウケる」「必死だな〜」と言ってしまった。

激怒したサトルを目の前にして、オレはようやく「しまった」と後悔した。しかし後の祭りだ。たまたま通ったカトウ先生に引き離され、事の次第を説明させられた。かっこ悪すぎて理由は話せなかった。先生に言われるがままみんなの前に行って、サトルに謝罪した。サトルを含めたみんながオレを見る目が痛い。「こいつ、ダセェ」と思われているんだろうな……。オレは情けなくて泣けてきた。

しばらくしたら母さんは自慢げにオレに話しかけてきた。「ほら! お母さんが相手のママにハッキリ言ってあげたから!」そうやって見せてきたスマホの画面に、オレは青ざめた。このままではオレは母親にかばわれ、言い訳をして人のせいにしている「イタいやつ」になってしまう……。「違う! そんなんじゃない! 何してくれてんだよ!」

サトルへの嫉妬心が大きくなりすぎ、いちばん醜いかたちで表に出してしまったオレ。サトルにはもちろん、周りのみんなからも白い目で見られたのが本当にキツかった。表面上は仲直りしたけれど、サトルはきっとオレのことを許していないだろう。しかも母さんが勝手に暴走して、余計にややこしいことになってしまったようだ。あのメッセージがみんなに知られたら、またオレは笑いものになってしまう。一体どうしたらいいんだろう。

「恥ずかしいのは俺」反省して謝罪

母さんは過保護すぎるし鬱陶しい。昔からちょっとした友達とのケンカでもすぐ口を出すし、挙句の果てには相手の親に文句を言ったりする。すごく嫌だし、恥ずかしい。今回だってそうだ。あの長文メッセージをもしサトルが見たとしたら……。

でもいちばん恥ずかしいのは勝手に嫉妬して、サトルに突っかかったオレじゃないか。しかもマウントが大失敗してみんなの前で泣いてしまったし。今日のことを思い出すと恥ずかしくて顔から火が出そうだ。

オレはダメもとでサトルにメッセージを送った。ブロックされていても仕方ないと思ってたけれど、意外にもサトルはすぐに返事をくれた。バスケ部が県大会に向けて朝練をしていることを、ろくに部活に出ていなかったオレは初めて知った。

体育館からサトルが出てくるのを待って、オレは話しはじめた。「あの……昨日はごめん。ちゃんと謝れなかったし、あらためて話したくて。嫌な思いをさせて本当にごめん」

「一緒にやる?」サトルにそう言われて、オレは思わず顔をあげた。「えっ?」「オレ、今日の放課後も自主練する予定だったんだ。一緒に来る?」「いいの? 行く! 行きたい! もしよかったらいろいろ教えてほしい!」「じゃ、一緒に練習しよ!」サトルはにっこりと笑った。

失礼な発言をようやく謝れたオレ。サトルが大人の対応をしてくれたことで、オレたちは前よりもいい関係になれたと思う。もし逆の立場だったらと考えたら、オレは相手を許せなかったかもしれない。なんなら学校で他のメンバーを巻き込んで、「嫌なやつだよな」と言いふらしていたかもしれない……。そういう意味でもサトルはすごいやつだ。サトルに追いつけるかどうかはわからないが、オレはオレなりにこれから一生懸命努力しようと思う。


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