身体機能を笑いで活性化!介護レクリエーションのチカラ
介護施設などで積極的に取り入れられる「介護レクリエーション」(※以下、介護レク)。どのように企画されて、どんな効果が期待されるのか、「レクリエーション介護士」の資格を持つ芸人・もぐもぐピーナッツのお二人に聞きました。
もぐもぐピーナッツ ばっしー(左)&うっほ菅原(右) 2018(平成30)年結成。吉本興業に所属する千葉県住みます芸人。よしもとお笑い介護ブにも所属し、お笑いを用いた介護レクリエーションを展開中。横芝光町観光まちづくり大使。
笑い×レクで脳と体を活性化
「僕、すごくおばあちゃん子なんですよ。93歳の祖母が入居している高齢者施設に面会に行った時に、祖母が楽しそうに参加している『介護レクリエーション』と出合いました」と話すうっほさん。
ちょうどその頃(2020年4月)に、所属している吉本興業で「笑い」と「介護レク」を融合させて脳活・音楽レク・体操レクなどを展開する「よしもとお笑い介護ブ!」が発足。
もぐもぐピーナッツの二人は、自分たちの「お笑い」を介護の世界にも生かしていければと、入部しました。
介護レクとは、高齢者向けのレクリエーションで、無理のない運動や知的ゲームなどを楽しむもの。
身体機能の向上、脳の活性化、コミュニケーション促進などが期待されており、特に「よしもとお笑い介護ブ!」の介護レクは数々の高齢者施設から好評を得ています。
レクリエーション介護士の資格とは
「よしもとお笑い介護ブ!」は「レクリエーション介護士」の資格を持つ芸人で結成されています。
もぐもぐピーナッツの二人もこの資格を取得済み。
これは、介護の基礎知識を基に、高齢者が楽しめるレクリエーションを企画・実施する人材を育成するための資格です。
規定時間数の講義を受け、筆記試験(選択式50問、60点以上で合格)・添削課題(レクリエーション企画書の提出)をこなすことで取得がかないます(※)。
活動がスタートした時はコロナ禍真っただ中。
思うように介護の現場に行けませんでした。
「お笑いを、どのようにレクリエーションに昇華して楽しませようかとの意見交換から活動はスタート。オンライン会議を重ね、思いや取り組みをYouTubeチャンネルで発信し続けてきました」と、ばっしーさんはこの数年を振り返ります。
※受験内容などの詳細は資格専門サイトなどで確認を
「それぞれの特技を生かしていけないかなと。例えば僕は草笛が吹けるんですけど、皆さんに懐かしんでもらえるような曲を吹いて『なんの曲でしょう』っていうクイズをしたり、ばっしーはイラストが得意なんで、透明なシートに耳とか輪郭とか、パーツごとに描いた数枚の絵を並べて、『重ねたら何の絵になるでしょう』っていうクイズをしたりね。体と頭をたくさん使っていただき、心からの健康を維持してもらいたいですね。レクの企画側としても、反応を見ながらいろいろやってみることがブラッシュアップになり、新しいアイデアにつながっています」とうっほさん。
「楽しい」が一番の介護レクをしよう
二人が高齢者と交流する上で気を付けているのが話のテンポです。
「身振り手振りを大きく、ゆっくりしゃべる」、これが鉄則。
利用者の目の高さに合わせて進める介護レクは、漫才の1.5倍ほどゆっくりと展開。
その気遣いが鏡となるかのように、会場からはうれしい反応が返ってきます。
「『せーの!』で僕らの名前を呼んでもらうコール&レスポンスは、漫才のつかみの部分に通じるものがあり、一気に会場が温まります。また、施設スタッフさんが積極的に参加してくれると、利用者さんも一緒に手をたたいたり、たたけなくても楽しそうに体を揺らしたり、時に応援うちわを振ってくれたり! みんなで盛り上がりますね」
「高齢になられると、『今までできていたのに』と、できなくなったことを『衰退』と捉えて落胆してしまうこともあるのかなと感じます。だから僕たちは介護レクを通して、『完璧にできなくてもいいんですよ』というメッセージを伝えています。少しでも体を動かして一緒に笑う、これができれば満点です!思い切り笑ってもらえることを目標に、失敗してもいい空気を僕ら(企画者)が作りますから、安心して介護レクを楽しんでもらいたいなと思います」
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