市役所移転計画 日建設計と契約締結 位置条例案否決のまま
市役所の深沢地区移転計画を巡り、鎌倉市は昨年12月議会で新庁舎等の基本設計に関する業務委託契約の議案が可決されたのを受け、(株)日建設計と契約を結んだ。
新庁舎の基本設計は、市が新庁舎のイメージを具体化することを目的に、昨年4月に設計事業者を公募。共同企業体を含む4者の応募があり、プレゼンテーションなど2回の選考を経て、日建設計が最優秀提案者に選ばれていた。
契約締結の一方で、市役所の深沢地区への移転に必要な「位置条例改正案」が2022年12月議会で否決され、今後の見通しが立たない鎌倉市。基本設計の着手について議員からは、「大地震への対応や市役所職員の働く環境の確保など持続可能な鎌倉の推進に欠かせない」という賛同の一方で、「否決の状態で設計の業務委託はありえない」「施工経費の増大を招く要因を検証しないうちから基本設計を進めるのは危険」の反対意見もあがった。
基本設計の契約期間は来年2月末まで。