「皆さんの期待を裏切らない出来です」人々の正義すらも歪めてしまう“地獄”の正体とは？『地獄が呼んでいる』シーズン2
『新感染』シリーズやNetflixシリーズ『寄生獣 —ザ・グレイ—』などの人気作で世界中を魅了してきたヨン・サンホ監督が手掛けるダークホラー『地獄が呼んでいる』シーズン2が、10月25日（金）よりNetflixにて独占配信される。このたび、＜地獄の使者＞による処刑が激化し、混乱と恐怖が拡大していく物語の一端を映し出し、監督がカギを握る3つの組織の大儀と思惑を解説する特別映像が解禁となった。
＜地獄の使者＞による罪人の処刑で歪む正義
本作は、突如現れたこの世のものではない＜地獄の使者＞によって、人々が＜地獄＞へと突き落される超常現象、それを＜神の意志＞だと説く新興宗教、そんな混沌とした社会で生き抜こうとする人々を痛烈に描いたシリーズ。シーズン1は、得体の知れない存在から突然＜地獄行き＞を告知された人々が、告げられた日時になるとまるで怪物化したゴリラのような見た目の＜地獄の使者＞によってボコボコに殴られ、無残に焼き殺されてしまうという残忍な現象が各地で発生するところから始まる。
シーズン2では、＜地獄の使者＞による残酷な処刑に疑問を抱き、“地獄”の秘密を追う組織《ソド》、“地獄の使者”の行いを“神の意志”として狂ったように祀り立てる過激な信者集団《矢じり》、さらに制御不能となった世界を再び抑制するため地獄の存在を利用する《政府》も介入し、国を巻き込んだ巨大な衝突へと発展していくことを予感させる。
残酷な処刑を止めたい“ソド” VS 地獄を崇拝する“矢じり” VS 地獄の存在を利用する“政府”
国中が混乱に陥る中、新興宗教団体「新真理会」の議長チョン・ジンスは、被害者は過去に罪を犯した罪人であり、＜地獄の使者＞の行いは＜罪を犯した者は死という罰を受けるべきだ＞という神の意志＝試演だという行き過ぎた思想を主張。過激な教義に疑問を抱いた弁護士のミン・ヘジンは、地獄行きを告知された人やその家族の尊厳を守る団体《ソド》を立ち上げ新真理会と争ってきた。そんな中、地獄行きにされて死んだと思われていた人物が復活したり、罪を犯すはずのない生まれたばかりの赤ちゃんが告知を受けたりと異例の事態が続き、新真理会の教義に少しずつほころびが出てくることに…。
シーズン2はそれから8年後、地獄行きの告知と試演が当たり前になり、法や秩序が崩壊した世界が舞台。映像では、監督が「社会は狂乱状態にあり、3つの組織が安定した社会を築こうとします」と解説。今回新たに介入してきた政府は、法が機能しなくなり、コントロールが効かなくなった世の中で再び権力と秩序を取り戻そうと試みるという。
計画の第一人者イ・スギョンが信者の多い新真理会に近づき、地獄から復活した人物を利用し、政府に都合のよい新たな教義を掲げれば、人々が新真理会に従う道を共に作ると持ちかける姿が映し出され、権力保持のためには手段を選ばないしたたかさを感じさせる。
不気味なメイクが特徴的な矢じりは、チョン議長が説いた＜告知を受けた人は罪人で、罪人は死をもって罰せられるべき＞という教義を狂信するあまり、告知された人の身元や憶測にすぎない罪の内容をネットに拡散し、自らの手で罰を下そうと暴力的な行為に走る信者集団。正義の定義が歪み、狂気に染まった人々がまるでテロを起こすかのように武器を手に集団で押し寄せる様子も描かれ、彼らの勢いにますます歯止めがかからなくなっていくことを予感させる。
そんな無差別テロを行う矢じりから告知を受けた人の居場所を守ろうと戦い続け、群衆を扇動する新真理会と政府が利用しようとしている＜地獄からの復活者＞も救出しようと命がけで立ち上がるミン・ヘジン率いる《ソド》。告知を受けた人が罪人であるという横暴な教義を覆すため、地獄の秘密を探り続けるが、「やがて彼女は何の意味があるのかと自問し始めます」と監督がミン・ヘジンの心境を代弁していることから、彼らの計画も一筋縄ではいかないことを物語っている。果たして、この世界の＜正義＞とはいったい何なのか—。人々の正義すらも歪めてしまう＜地獄＞の正体とは—？
韓国ゾンビブームの火付け役となった「新感染」シリーズや、岩明均氏による名作漫画『寄生獣』（講談社刊）をベースに韓国を舞台に描いたNetflixシリーズ「寄生獣 ーザ・グレイー」など、ダークな世界観を得意とするヨン・サンホ監督は、「視聴者の皆さんの期待を裏切らない出来です。同じ状況ならどうするか想像しながらご覧ください」と自信を語っている。
Netflixシリーズ『地獄が呼んでいる』シーズン2は10月25日（金）より独占配信開始