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じゃらん北海道だけが知っている「旅のトレンド」海外旅行ブームから北海道の道の駅ブーム

SASARU

 2024年10月に突然発表された旅行情報誌「じゃらん」が休刊するという驚きのニュース。でも、全国に5種類ある「じゃらん」のうち休刊するのは4種類。北海道は地元住民の旅行も多いということもあり、唯一「北海道じゃらん」だけは存続することが決定しました。創刊からの30年間で、北海道民の旅のトレンドはどのように変化してきたのでしょうか。

創刊当時は「じゃらん北海道発」道外や海外の特集も

 「北海道じゃらん」が創刊されたのは1994年。当時は「じゃらん北海道発」という誌名で、北海道内だけでなく道外や海外旅行の情報も掲載していました。

 創刊号の表紙には、「オーストラリアを楽しむ基礎知識」や「海外ツアーの選び方」といった特集が大々的に取り上げられ、さらに「秋は沖縄がグーンとオトク」「TOKYOでいまウワサのスポット14」など、北海道外の情報も多く取り上げていました。

 当時は北海道から海外や道外へ長期間の旅行に出かける人が多かったようです。

北海道の特集へのシフト 道民のニーズに合わせて変化

 1999年には北海道内の人気観光地の調査を開始。

 2001年の「これまでに行って良かった道内観光地ランキング」では、奥尻や利尻など島が上位にランクインしているのに対し、最新の調査では1位の函館を除いて、温泉街が上位を占める結果に。

 時代とともに癒しを求めて旅行する人が増えているのかもしれません。

 「道の駅」の特集も目立つように。温泉やグルメ、直売所などが入り、単にトイレに立ち寄るだけでなく目的地としても道の駅を利用するようになりました。

 2003年から札幌市内のデパートとコラボし、道の駅フェスティバルも開催。遠くに出かけなくても、ご当地グルメが食べられると話題に。

 2004年には道内に86か所だった道の駅も、現在は128か所と、北海道旅行には欠かせないスポットとなりました。

 時代が進むにつれて、北海道内旅行の需要が高まり、同誌の内容も変化していきます。

 創刊10周年を迎えた2004年の号では、「全道100軒うまい店」「札幌市グルメ」「ニセコ&富良野&美瑛」など、北海道内の観光地や飲食店の特集が目立つようになりました。

 2005年には、食の魅力を観光の目玉にすることで経済の活性化につながると、「新・ご当地グルメをプロデュース。

 美瑛のカレーうどん、富良野オムカレーなど地域の人と一緒にメニューを開発したのだそう。

 そして、創刊14周年を迎える頃には誌名も「北海道じゃらん」と変更され、完全に北海道内の旅行情報誌として定着しました。

 この背景には、2008年に開催された「北海道洞爺湖サミット」など、北海道内の観光地が国内外で注目を集めたことも一因だといいます。

 ちなみに「じゃらん」の由来はインドネシア語。

 「jalan jalan」とつなげると「旅をする」「ぷらぷら出かける」という意味になるのだそう。

近年の傾向は「日帰り旅行」時代と共に変わる旅の形

 最近では、特集の多くが「日帰り旅行」になっているのが特徴。

 創刊当時は海外旅行や長期間の滞在が主流でしたが、近年は「日帰りで気軽に楽しめる場所」が北海道民に支持されているといいます。

 時代の変化とともに旅のトレンドは様変わりしてきましたが、今も昔も道民に旅の楽しさを提案し続けています。

10年後の未来は?編集長が大胆予測

 「今後は『タイパ』を求めるようなおでかけは続けていく一方で、アドベンチャーツーリズムのように、長期滞在して地域の自然や文化を地元の人と共に体験する旅行が浸透していく」と話す北海道じゃらんの秋元奈海編集長に、2034年創刊40周年を迎える未来を予測してもらいました。

 編集長は「AIが教えてくれない穴場のお気軽ランチ」や「自動運転で楽々」など、今後の技術や社会の進展を見据えた特集を掲げています。

 AIの時代だからこそ、人が自ら見つけた穴場情報に価値が出る。また、高齢化が進む中、自動運転技術の普及により、気軽に北海道内を自由に巡る旅へとスタイルも変わっていくだろうと予測しています。

これからも道民の旅をサポート

 「北海道じゃらん」の30年の歴史をたどると、海外や道外から道内、そして日帰り旅行へと旅のスタイルが変化してきたことがわかります。

 北海道の魅力を掘り下げ、旅の楽しさを届ける「北海道じゃらん」。

 次の10年でどのような変化が見られるのか、今後も注目です。

*みんテレ10月24日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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