大山小 大山菜育て漬物作り 4年児童たちが発案
大山小学校(海野真一郎校長)4年生の児童6人が、総合学習の一環として大山山麓一帯で江戸時代から栽培されるブランド野菜の大山菜を育て1月10日、漬物作りを行った。
大山菜は「おおっ葉」「子易菜」などと呼ばれるカラシナの仲間で寒さが増すにつれて辛みが出てくるのが特徴。地域の大山菜栽培組合を中心に作られているが、生産者は減少しているという。漬物加工されJA直売所や土産物店などで販売され、地域名産の漬物として先導師旅館などでも振る舞われてきた。
大山菜の栽培は児童自らが授業内で「育ててみたい」という声を上げたことがきっかけ。地域学校協働活動推進員の石川高夫さんのコーディネートで地元農家の川村信世さんやJA湘南職員の笠原瑛佑さんらの協力が得られ、本格的にスタートした。
畑作りから始まり、昨年9月に植え付けをし、世話をしながら年明けの1月8日に収穫を行った。大山菜は2日間ほど日陰に置いて、10日に漬物作りを行った。
作業は大山菜の水洗いから始まったが、あまりの水の冷たさに悲鳴があがるほどだった。水洗い後はビニール袋に入れて塩もみ作業を片面20分ずつ実施。塩もみが終わると茎をもって束にして、塩を振りながら漬けダルに丁寧に敷き詰め、重石を乗せて作業は終了、27kgの大山菜が漬け込まれた。3日間ほど寝かせた後、児童に配られた。
参加した児童らは口を揃えて「水洗いの作業が大変だった」と語るも「塩もみの作業は楽しかった」「食べる時が楽しみ」などの感想が聞かれた。担任の相原佑喜教諭は「君たちの思いが大人たちを動かし、貴重な体験になったと思う。感謝の気持ちを忘れないでほしい。今日の感想が大山菜作りに関わった人たちの力になると思う」と述べた。
海野校長は「子どもたちの発案で始まった大山菜作りはとても素敵なこと。地元の特産に興味をもってもらえたのもうれしい」と感想を述べた。