ローソンで発売「すごい冷やし中華」はどんな味? 人気店「立川マシマシ」監修の〝説得力〟が凄かった
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第百五十八回 ローソンのお弁当コーナーに並ぶ「立川マシマシ監修 すごい冷やし中華」
文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。
「ご当地カップ麺」連載の第百五十八回目となる今回は、ローソンのお弁当コーナーに並ぶチルド麺、「立川マシマシ監修 すごい冷やし中華」を紹介します。
東京・立川の二郎インスパイア店「立川マシマシ」の名物メニューのひとつ「すごい冷やし中華」を再現した商品。ゆるい豚のイラストと黄色地に黒い文字のパッケージが目印です。
「立川マシマシ」の「すごい冷やし中華」を再現
「立川マシマシ」は、東京・立川でその名を知られた二郎インスパイアの有名店。
お店の看板メニューはもちろん、ラーメン二郎をインスパイアした「ラーメン」ですが、その他にも「すごい味噌ラーメン」や「すごい冷やし中華」、〝マシルー〟〝アブラ〟〝胡椒〟から選べる「汁なし」、さらにはごはんメニューの「マシライス」など、名物メニューがたくさんあるのが大きな特徴です。
中でも「マシライス」はカップライスとして発売されたこともある人気メニュー。
「立川マシマシ」といえば「マシライス」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
今回チルド麺で再現されている「すごい冷やし中華」は、夏季限定メニューと思いきやまさかの通年メニュー。
二郎系のお店なので、「冷やし中華」と言ってもアッサリ爽やかな感じではなさそうですが、果たしてどんな一杯なのでしょうか。
「立川マシマシ監修 すごい冷やし中華」の内容物
透明なフタを開けると、麺の上に具がのっており、透明シートの上に別添でスープの袋が。
透明シートを外してスープをかけて混ぜ合わせて完成です。
カップ麺やレンジ麺以上にお手軽調理なので、税込697円で多少高額でも手に取りやすい印象です。
強い酸味と甘みが感じられる醤油味のたれに、極太で縮れの強い麺と、甘辛い豚肉、きゅうり、ガリ、そしてマヨ和えの玉ねぎが合わせられています。
たれは酸味と甘みの強い醤油味ですが、二郎系のお店なので何かしらの二郎要素があるのかと思いましたが、「アブラ」も「ニンニク」も、そして強烈な匂いもありません。酸味と甘みという極めて一般的な冷やし中華の味の構成です。
ただ、一般的な冷やし中華に比べると酸味も甘みも強く、この力強くて派手な味はある意味二郎らしいと言えるのかもしれません。
酸味が甘みを纏うことで、舌にまとわりつくクセスゴな酸味に感じました。
マヨネーズと和えた刻み玉ねぎがたくさん入っており、マヨネーズのこってりとした酸味と玉ねぎの独特の風味が、たれの酸味や甘みをさらにクセの強く、派手なものにしています。
極太縮れ麺に二郎系らしさ
麺は、極太で縮れの強い、二郎系の麺を再現した通称「ワシワシ麺」。
たれの味にはまったく二郎要素はなかったですが、麺は間違いなく二郎インスパイアでした。
セブンの「とみ田」二郎インスパイア商品に比べると硬くはないものの、それでもコシが強くて縮れた食感はまさに「ワシワシ」しています。
酸味と甘みで派手な味のたれやマヨネーズに対し、麺も食感や形状で強い主張があり、麺とたれのバランスが取れていました。
麺量は明示されていませんが、他の二郎系レンジ麺に比べると多くはないものの、一般的なコンビニレンジ麺よりは多く、大盛りといってもよさそうです。
具の豚肉は二郎系の大きな塊肉とは違い、味付けされた薄い肉。
お店でもこのタイプが使われており、たれやマヨネーズとより絡みやすくなっています。
きゅうりは今回の商品における数少ない良心に映りましたが、たれやマヨネーズの力強い味や肉の量に比べるとあまり目立っていません。
そして「冷やし中華」といえば紅生姜が一般的だと思いますが、これにはガリが入っています。
紅生姜に比べて甘みが強く、たれの甘みをさらに力強いものにしていました。
今回の派手な味の3割くらいはガリの影響があるかもしれません。
二郎系としての説得力アリ
ワシワシ麺以外に二郎要素はないのですが、酸味と甘みがとても派手で、二郎系のお店が作る冷やし中華として妙に説得力のある一杯でした。
豚肉がたくさん入っていて具がボリューミーなのも良かったです。
抽象的な話になりますが、二郎の要素を用いずに二郎系の一杯を作るとしたら、酸っぱくて甘くて、そして玉ねぎのクセが強い、今回のような味になるのかもしれないですね。
筆者:オサーン
カップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。 X(@ossern)