笛や太鼓の伝統芸能に心も躍る!印西市で16年続く「師戸囃子保存會」
「師戸囃子保存會」は、地元の鎮守として親しまれている印西市の師戸宗像(もろとむなかた)神社の祭礼時に代々伝わるお囃子を後世に継承・保存しなければならないとの思いから発足した会です。
地域の祭りに積極的に参加
3年に1度の宗像神社での大祭
活動の拠点は千葉ニュータウンから車で20分ほど、人口約460人の田園に囲まれた自然豊かな印西市師戸(旧印旛村)地区。
現在の会員は10代から60代までの約10人。
日々稽古を重ね、市内外のお祭りで演奏しています。
今年5月には「印西まちなか音楽祭」に参加、8月には地域の「ココハレまつり」でおみこしと共に商業施設を練り歩き、計4万人以上にお囃子の魅力を伝えました。
大みそかには宗像神社で風物詩の年越奉納祭囃子が行われる予定。
迫力ある獅子舞や子どもに大人気のお菓子を配るひょっとこも登場。
同会で製作した幻想的な竹灯籠で神社を彩り、豚汁や甘酒を振る舞い、大抽選会なども行われ、地元の人でにぎわいます。
世代や国境を超えてお囃子を身近に
印西南部で根付いたお囃子とは、太鼓や笛、小鼓、かねや鈴などの演奏で祭りの士気を鼓舞し、場の雰囲気を盛り上げる「にぎやかし」です。
お囃子のレパートリーは約20曲。楽譜は数字、カタカナ、記号のようなもので成り立ち、「仁羽(にんば)」や「竹田の子守唄」など昔からの曲や「ふるさと」など誰もが知っているものもあれば、145年続き廃校となった地元の小学校の校歌をお囃子風にアレンジしたものも。
代表の渡辺勇さんは「昔を思い出しながら地元の人々が口ずさんでくれたり、時には海外の人が飛び入りで一緒に演奏したり、お囃子を共有できる瞬間がうれしい」と話します。
伝統を守りながら進化し続ける
設立当初から活躍する小那木(おなぎ)さんは「若い世代も減ってきた中、根付いた地元の伝統芸能をきちんと継承していきたいとの思いがずっと活動の根本にある。そのためにも自分たちの持ち味を生かしながら師戸地区以外の多くの場でも演奏し、地域全体でお囃子を一緒に楽しめるよう工夫し研究していきたい。そうすることで印西の中にある師戸の良さを知ってもらえたらうれしい」と力強く語ってくれました。(取材・執筆/紫みゆき)
年越奉納祭囃子 日時/12月31日(日)午後11時30分より ※雨天の場合は問い合わせを 場所/師戸宗像神社 住所/千葉県印西市師戸1109
問い合わせ Instagram/@toshiyuki1567