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しっぽは「応援うちわ」と同じ!?飼い主さんへのラブサインを人にたとえて解説!

いぬのきもちWEB

イラスト/福田玲子

愛犬の何気ないしぐさや行動に隠されている気持ちには諸説あります。今回は犬でよく見られる「飼い主さんラブ」なしぐさを、東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授で獣医師の増田宏司先生が、人の行動に置き換えて楽しく解説してくれました。

飼い主さんの顔や手をなめる=赤ちゃんがお母さんに抱きつく


イラスト/福田玲子


●舌を人の指のように使って甘えてじゃれついています

飼い主さんの顔や手をなめるのは、甘えたい気持ちの表れです。犬の足は速く走ることに特化して進化したため、人のように手(前足)を器用に使うことはできません。代わりに舌を使ってなめることで、まるで赤ちゃんがお母さんの腰に抱きついたり、手を握ったりするかのように、飼い主さんに一生懸命甘えているのです。

ちなみに、飼い主さんの手を噛んだあと、噛んだ場所をなめてくる犬がいます。一見反省しているようにも見えますが、これはなめることで自分の強さをアピールし、「次はもっと強く噛むぞ」と警告する行為ですので要注意です。

笑顔でしっぽを振る=大好きなアイドルにうちわを振ってアピール


イラスト/福田玲子


●大好きの気持ちがあふれ出して体が勝手に動いています

愛犬にとって、飼い主さんはかけがえのない存在です。見れば自然に笑顔があふれますし、そばにいられることがうれしくて、体(しっぽ)が勝手に動きます。これは人でいえば、推しのアイドルにうちわを振って、大好きな気持ちをアピールしているようなもの。飼い主さんからの「ファンサービス」を心待ちにしているのでしょう。

飼い主さんの体を鼻先でつつく=恋人にかまってほしくて体をつつく


イラスト/福田玲子


●できればかまってほしくて、ささやかながら気をひいています

鼻先で飼い主さんの体をつつくのは、かまってほしい気持ちの表れです。忙しそうなことはわかっているけれど、できるならかまってほしい。そんなささやかなアピールは、人でいえば、恋人にかまってほしくて指先で体をつつくような行為といえるでしょう。

飼い主さんをじっと見つめてくる=憧れの人を陰からそっと見つめる


イラスト/福田玲子


●飼い主さんが大好きすぎてつい目で追ってしまっています

犬も人と同様、気になる人のことはつい目で追ってしまうもの。飼い主さんをじっと見つめるのは、大好きな飼い主さんのことをつぶさに見守りたい気持ちの表れです。人でたとえるなら、さながら「憧れのあの人」を陰からそっと見つめるような行動といえるかも。

愛犬から飼い主さんへの「ラブしぐさ」をご紹介しました。愛犬の気持ちを読み解くための手がかりにしてくださいね。

お話を伺った先生/東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授。獣医師 増田宏司先生
参考/「いぬのきもち」2023年5月号『犬のしぐさ人に置き換えるとよ~くわかった!』
イラスト/福田玲子
文/いぬのきもち編集室

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