「高校生ビジネスプラン・ベスト100」に選出、四日市農芸高校の生徒たちが受賞
三重県立四日市農芸高校の生徒のグループが、日本政策金融公庫主催の「第12回高校生ビジネスプラン・グランプリ」で「高校生ビジネスプラン・ベスト100」に選ばれた。12月19日、主催者や支援した四日市商工会議所、四日市市などの関係者が集まり、校長室で授賞式が行われた。
全国の高校生、高専生を対象にしたコンテストで、ビジネスプランを作成する中で自ら未来を切り開く力を養ってほしいとのねらいという。2013年度から始まったが、今回の応募総数は過去最多の536校、5151件だったという。
生徒たちは、茶どころの四日市の水沢地区に思いを寄せ、「推茶輪(すいざわ)プロジェクト」のグループ名でプランを応募した。メンバーは小松ほのかさん、稲葉美空さん、田中凛々咲さん、佐々木真結さん、堀美羽音さん(以上、3年生)、堤結咲さん、伊藤志乃さん(以上、1年生)の7人。
授賞式では日本政策金融公庫四日市支店の秦治支店長が表彰状を代表の小松さんに手渡した。この日、メンバー1人が欠席で、6人がメダルをかけて、指導した北畠英司教諭とともに記念撮影をした。
秦支店長は「初回の応募は150校、1500件ほどだったそうで、応募数も多くなり、内容のレベルも上がっています。その中でのベスト100なので、すごいことです」と声をかけた。
選出されたプランは「お茶でつなごう地域の輪chanomiスイザワファンズ」。放置茶畑が深刻な課題になっていることを勉強し、そんな茶畑から採れる茶の実を搾った油を活用した商品開発と、地域活性化策を実行しようという内容だ。品質にこだわるコールドプレス製法で茶の実から油を取り、菓子やパンなどの食品や、せっけんなどの化粧品にするほか、茶の講習会やカフェを利用し、若い世代に茶をPRし、茶畑の区画会員システムもつくって、多くの人との交流を生み、茶産地の復興につなげたいという。
ベスト100選出のプランをあらためて紹介する生徒たち
代表の小松さんは、「水沢を訪ねた時、放置された茶畑を見たのは悲しかったけれど、茶の実に着目したプランづくりを通して、お茶のよさを広く知ってもらえたとしたらうれしい」などと感想を話した。プランは3年生が卒業したあとも、後輩たちに引き継がれていくそうだ。
高校生ビジネスプラン・ベスト100には、三重県では鳥羽商船高騰専門学校も「その地の魅力に接近! ワンアクションでクルーズ船対応」のテーマで入っている。