【川崎市中原区】新城高校 体操器具購入へ寄附募集 「3つの目標」達成目指し
新城高等学校(下新城/八柳誠一郎校長)が、老朽化した体操用の練習器具を購入するための寄附の募集を開始した。期間は来年1月31日(土)までで、募集金額は450万円。寄附を活用して器具を新しくすることで、生徒の挑戦と成長を支援する練習環境の構築、地域との交流を促進するなど、3つの目標の達成を目指す。
子どもたちに快適な学びの場を提供するために活用される「神奈川県まなびや基金」。新城高校は、この基金のうち2021年度から始めた県立学校等が自らその特色や地域性などを生かし、整備内容、募集金額、成果目標を明示した事業プランを策定する「事業提案型」に採択され、地域と連携した教育環境づくりの一環として実施する。同校がまなびや基金を利用するのは初めてで、趣旨に賛同を得た県内外の個人、企業、同窓会員らへ協力を呼び掛ける。
基金を活用して購入を考えているのは、体操用の練習器具である床のタンブリング台セットと平行棒。タンブリング台は、マットの下に置くスプリングで支えられた特殊な台で跳躍等の競技に使われるものだ。いずれも数十年使用しており、相当な老朽化が進んでいる。体操部の顧問で保健体育科主任の関有城教諭は「タンブリング台は接続部が劣化し、勢いよく踏み込めず、跳躍や回転技に必要な長さも足りない状態で使用している。平行棒は高さ調整に難があるばかりか、試合と同等の条件で練習もできない」という。体操部だけでなく、体育の授業等で一般の生徒が使用することも想定しているが、「現状では使うのをためらわれる」と下を向く。
地域との交流促進
同校が器具を新しくすることで目指す3つの目標は、生徒の挑戦と成長を支援する環境構築、地域交流の促進、安全性と機能性の確保。体操部・部長の高橋楽太郎さん(2年)は「器具が新しくなったら地域の小学生や中学生と体操を通した交流を行い、互いの技術を高め合いたい」と期待する。二羽朋代教頭は「安全性や機能性が確保できることで競技力の向上だけでなく、小中学生や社会人チームと合同で練習する機会を設けるなど、地域との交流に力を入れることができるようになる」と話す。
寄附は納付書のほか、個人の場合はクレジットカード、法人の場合は企業版ふるさと納税としても寄附することができる。寄附の方法など詳細は、まなびや基金のウェブサイト。