新年の挨拶の例文集|ビジネス・英語で使える定例文!年賀状にも
新年の挨拶で押さえておきたいポイント
新年は、お互いの関係性があらためてスタートするタイミングです。1年の最初の挨拶では、相手への気遣いや思いやりを込めた言葉を送りたいですよね。新年の挨拶には特有のルールが存在しています。基本のマナーを覚えて、気持ちよく1年をスタートさせましょう。
新年のお祝いでは「賀詞」を用いよう
新年は、新たな1年が始まるおめでたい時期です。挨拶の際にも、お祝いの言葉である「賀詞(がし)」を用いるように心がけましょう。賀詞は本来、年賀状以外のシーンでも使われる言葉です。お祝いに関連するシーンであれば、幅広く用いられます。
賀詞にはひとつひとつに意味が込められており、テキストを送る相手によって使い分けるのがマナーです。以下に、年賀状やメールに使いやすい代表的な賀詞と意味を解説していきますので、ぜひお役立てください。
・寿 ……おめでたい
・福 ……幸せ
・賀 ……祝福・お祝い
・春……新春
・禧 ……おめでたい・喜び
・賀正(がしょう)……お正月のお祝い
・賀春(がしゅん)……春のお祝い
・迎春(げいしゅん)……新しい春を迎えることのお祝い
・慶春(けいしゅん)……新年への喜び
・寿春(じゅしゅん)……新年のお祝い
・初春(しょしゅん)……年の初め
・頌春(しょうしゅん)……新年をたたえる
・新春(しんしゅん)……新しい年
・謹賀新年(きんがしんねん)……謹んで新年を祝う
・謹賀新春(きんがしんしゅん)……謹んで新春を祝う
・恭賀新年(きょうがしんねん)……うやうやしく新年を祝う
・恭賀新春(きょうがしんしゅん)……うやうやしく新しい年を祝う
・慶賀光春(けいがこうしゅん)……かがやかしい新春を喜び祝う
・敬頌新禧(けいしょうしんき)……うやうやしく新年を称える
一般的に、友人・部下・同僚などの関係性に新年の挨拶を送る場合は、1~2文字の賀詞を送ります。上司や先輩、取引先に対しては、相手への敬いの意図が込められた4文字の賀詞を送りましょう。
1~2文字の賀詞は、正式な賀詞を簡略化したものです。目上の人への使用は失礼にあたるため注意してください。
新年のあいさつは「松の内」までに終わらせよう
年賀状は元旦当日に届くように送るのがマナーですが、送り返しを含め「松の内」の時期までに送ればよいとされています。松の内とは、門松をはじめとする正月飾りを飾る期間です。
1月1日から1月7日までが該当するため、8日以降に届く年賀状は一般的にマナー違反です。年賀状だけではなく、メールでのお知らせも同様になります。
とはいえ、旅行や多忙などで松の内を過ぎてしまうのも珍しくありません。もし松の内を過ぎた時期に新年の挨拶をしたい場合は、新年の挨拶ではなく寒中見舞いの形式で送りましょう。また寒中見舞いを送る際は、松の内明けから立春(2月初旬)までの期間が該当します。
忌み言葉を使わないように気をつけて!
新年の挨拶は、輝かしい1年の始まりを象徴する文化です。お祝いにふさわしい言葉を採用するとともに、忌み言葉を使わないように気をつけましょう。忌み言葉とは、不吉な物事を暗示・連想させる言葉です。元旦を含むおめでたいシーンでの使用はタブーとされています。
忌み言葉の例としては、別れる・失う・離れる・倒れる・去る・枯れる・病む・敗れる・滅びる・衰える・絶えるなどが代表的です。
たとえば「新年あけましておめでとうございます。故郷の〇〇を離れてから△年経ちました。お元気ですか?」のような内容も、忌み言葉が含まれているためマナー違反となってしまいます。
喪中の人へは年始状か寒中見舞いを
喪中とは、身内や近親者が亡くなった際に、個人の冥福を祈りつつ喪に服す期間です。年賀状は新年を祝う「お祝い事」であるため、喪中の相手に対しては新年の挨拶を控えます。
普段から年賀状やメールなどでやり取りをおこなっている人であれば、喪中であることを伝えるためのハガキや年賀欠礼状が送られているでしょう。
喪中には明確な期間がないため、相手によっては3~6カ月で喪が明けることも。その場合は、本年中に亡くなった近親者がいても、翌年の新年の挨拶は送付可能です。どちらにしても、相手からの連絡に従うのがベターです。
喪中の相手には新年の挨拶の代わりに、寒中見舞いや年始状を送りましょう。寒中見舞いは前項の通り、松の内明けから立春までに送れば問題ありません。年始状は、年賀状と同じように松の内までに送りましょう。
どこでも使える!汎用性のある新年の挨拶|例文4選
新年の挨拶は、相手との関係性によって適した言葉遣いが異なります。基本となる言葉選びを抑えておくと、TPOに合わせて自己流のアレンジができますよ。新年の挨拶のなかでも汎用性が高い例文を紹介していきますので、年末年始のコミュニケーションにお役立てください。
謹んで新春をお祝い申し上げます
「謹んで」とは、相手に対する最大限の経緯を示す言葉です。うやうやしく物事をおこなう様であり、かしこまったシーンでも安心して使えます。ビジネスシーンはもちろん、カジュアルな年賀状でも使える、新年の挨拶を代表する言葉といえるでしょう。
旧年中は大変お世話になりました
新年の挨拶は、年明けをお祝いする習慣であるとともに、例年お世話になった人に感謝を伝える文化でもあります。新年への祝福とともに、相手へのお礼や、縁がつながっていることへの喜びの言葉を伝えましょう。
今年のお正月はご実家でにぎやかに過ごされていることとお見受けいたします
新年の挨拶は、形式ばった言葉だけで済ませてしまう人も多いのではないでしょうか。相手のプライベートや近況に触れる言葉を記載すると、より親近感を抱く文面に仕上がります。とくに年末年始に帰省していることがわかっている相手には、失礼にならない範囲で伝えていきましょう。
〇〇さんとご家族皆様が今年もご多幸でありますよう心からお祈り申し上げます
新年の挨拶でぜひ取り入れたいのが、相手の幸せを願う言葉選びです。新しい年も相手が健康で幸せに暮らせるように、親愛の気持ちをテキストにして届けましょう。当人だけではなく、家族や兄弟、近しい人たちの幸せを願う言葉も忘れずに記載してくださいね。
英語で挑戦!グローバルに使える新年の挨拶|例文3選
グローバル化が進む昨今では、英語での新年のあいさつが必要なシーンもありますよね。とくに英語があまり得意ではない人は、わざわざむずかしい言い回しをする必要はありません。シンプルな単語や例文を活用しながら、真っ直ぐにお祝いの気持ちを伝えましょう。
May this year be a great one.
「May this year be a great one.」は「今年が素晴らしい年になりますように」という意味です。「great」には、「卓越した」や「素敵な」「とても良い」などのニュアンスが含まれます。よりドラマチックなニュアンスを伝えたいときは「wonderful」に言い換えてもよいでしょう。
I hope you have a good start of the year.
「I hope you have a good start of the year.」は「良い1年のスタートを切れるように祈っています」という意味です。「I hope」は、自分自身が強く願っているときに用いるニュアンスです。幸せを心から願えるような、親しい関係性の相手にはぜひ送りたい言葉といえるでしょう。
Best wishes for a successful and rewarding year.
「Best wishes for a successful and rewarding year.」は「実りのある、充実した1年になるようにお祈り申し上げます」という意味です。「rewarding year」には「やりがいに満ちた年」というニュアンスが含まれているため、仕事や目標達成に向けて努力を重ねている人にぜひ送りたい言葉ですね。
上司への年賀状に!ビジネス相手に使える新年の挨拶|例文3選
ビジネスシーンでの新年の挨拶は、丁寧かつ相手を敬う言葉遣いが求められます。上司・先輩・取引先など、かしこまったシーンで使える例文を集めました。挨拶を通じて尊敬や感謝の気持ちを伝え、より良質な関係性を築いていきましょう。
これからも〇〇さんのご期待に応えられるよう努力を重ねて精進する所存です
ビジネス相手への新年の挨拶では、目にかけてくれている相手への感謝や、期待に応える姿勢を示すことがポイントです。仕事に対して積極的な姿をアピールすることで、仕事初めをより良い印象でスタートできるでしょう。
本年もご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます
直接的な上司や指導担当の先輩などには、ぜひ今後の円滑なコミュニケーションにつながる言葉を選んでください。「ご指導ご鞭撻」には、「これからも自分を教え導いてください」という意味が込められています。自分を下げ相手を立てる、日本語ならではの美しい表現といえます。
〇〇さんの機転の利く対応に日々多くのことを学ばせていただいております
新年の挨拶は、普段からお世話になっている相手に対し尊敬や感謝を伝える絶好の機会です。相手を尊敬している具体的な背景やエピソードを記載し、ビジネス上の絆を深めていきましょう。
カジュアルに作成!友達に使える新年の挨拶|例文3選
友達同士の新年の挨拶は自由度が高く、厳しいマナーに縛られない言葉遣いを楽しめます。とはいえ、親しき中にも礼儀ありといいますよね。ポジティブなテキストを心がけつつ、フレンドリーな印象とのバランスを大切にしましょう。
〇〇さんの細やかな気配りと的確なアドバイスにいつも助けられています。
友達同士の新年の挨拶では、尊敬語や謙譲語を必ず使う必要はありません。丁寧語だけで十分な傾向にあるため、相手への具体的な感謝や気持ちを素直に伝えるとよいでしょう。普段は少し恥ずかしくて言いにくいことでも、ぜひこの機会にテキストで表してみてくださいね。
今年も一緒に頑張りましょう!
記号や顔文字などのカジュアルな表現を取り入れられるのも、友達同士の挨拶の魅力です。短くシンプルなテキストだからこそ、心が通じ合うケースもありますよね。お互いを高め合い、支え合い、労い合うような言葉を選択していきましょう。
今年こそ〇〇の資格を取りたい!合格できたらご褒美ランチ付き合ってね!
友達との関係性によっては、新年の挨拶を用いて近況報告をしても構いません。旅行に行ったエピソードや、子どもや家族との関係、今取り組んでいる趣味や勉強など、ライフスタイルを伝えられる文面を作成してみましょう。
年賀状のデザイン・イラストは何にする?
新年の挨拶では、年賀状のデザインも大切ですよね。同じテキスト内容でも、デザインやフォントによって相手への伝わり方が変わります。関係性に応じてデザインも調整しながら、相手の心に響く年賀状作りにチャレンジしましょう。
縁起の良い富士山や日の出
年賀状の人気デザインといえば、まず挙げられるのが富士山です。富士山は日本一の高さを誇る霊峰であるだけではなく、縁起の良い末広がりの象徴でもあります。
富士山と同様に、1年の健康や豊作の祈願につながる日の出も、年賀状にピッタリのテーマといえるでしょう。また初の日の出により赤く染まった富士山の姿は「赤富士」と呼ばれ、とくに縁起が良いモチーフとして知られています。
干支を自分らしくアレンジ
その年の干支のアレンジも、年賀状で定番人気のデザインです。たとえば2025年の干支は巳。webで「年賀状・蛇・イラスト」で調べると豊富なテンプレートがヒットしますので、プロのデザインから着想を得ながら自分らしいイラストを考えてみましょう。
デザイン系のサービスに登録し、オリジナルをそのまま活用するのももちろんOK。直筆メッセージ用のスペースがあるデザインを選ぶと、加工や装飾の際に便利です。
花・ボタニカル系は老若男女に受け入れやすい
老若男女に受け入れられやすいデザインの代表格が、ボタニカル系です。友人やビジネス相手など、異なる関係性の相手に同じデザインの年賀状を送る際は、自然を取り入れたやさしいイメージのデザインを採用するのもよいでしょう。
とくに椿や桜、梅など、日本らしい花がデザインされたイラストは定番の人気。ふんわりした穏やかな印象になるため、メッセージも届きやすくなります。
相手との1年の関係性は、新年の挨拶から始まる!
新年の挨拶は、相手と心でつながるためのチャンスです。祝福や感謝の言葉を取り入れながら、より良い関係性を築けるテキストづくりを心がけましょう。年賀状やメールを送る際は今一度マナーを確認し、お互いに気持ちよい新年をスタートさせてくださいね。
ライター:METLOZAPP(Webライター / ボーカリスト)