吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【真冬の野釣りでやらかした!?:第2回】
テーマは「真冬の野釣りでやらかした!?」。群馬県館林市にある城沼で納得のいくヘラを釣るを目標に竿21尺両グル底釣りで始めた吉田。しかしウンもスンもなく、ついに禁断の24尺に足を踏み入れた。
禁断の24尺竿へ
12月9日(月)、通称梅林前で竿21尺両グルテンの底釣りでスタートした吉田。しかしウキはピクリとも動かず、竿18尺の記者にまんまと先を越されてしまった。
吉田康雄
「関口さんのウキは動いて、なんでボクのウキは動かないんだろ?」
そうだけど、オレのほうもさっきの1枚を最後にノーピクになっちゃったよ。やっぱ竿が短いのかな。
するとガイドを買って出てくれた城沼をホームグラウンドとする高西氏。
高西氏
「ボクがいつも21尺でやっているってだけで常連のなかには16尺前後でやる人もいますよ。竿が短いとは考えにくいのですが。現に関口さんには1枚釣れてますし」
吉田康雄
「うーん……でもこのまま何もしないでウキを見つめているのはキツいですね。風が出て流れも出てきたことですし、ちょっと釣り方を替えてみますよ」
時刻は10時55分。ここで吉田はついに禁断の24尺竿へとチェンジ。ただしバランスでは流れに対抗できないので1.5号のナス型オモリを用いた外通しに変更する。
この風で振れるかい?
吉田康雄
「このくらいへっちゃらですよ。まあ見ててください」
記者なら21尺でもためらってしまうほどの風が吹いている状況だったが、吉田はとくに何事もなかったかのように回し振りで振り込んでしまった。
吉田康雄
「ほらね、大丈夫でしょう。オモリが重くなったので意外に振れるもんなんですよ。ただ周囲の草が邪魔をして仕掛けを引っ掛けてしまいそうでそれが怖いです」
半ベラに苦笑
何はともあれ釣りが再開できたことは何より。しかもここにきて風波が一層強くなり、魚の警戒心が解けてエサに食いついてきてくれるかもと誰もが期待してしまう状況になった。
そして12時11分、ついに吉田の竿が曲がり無事にランディング。しかし体高はそこそこあるも鼻先がとがっており、口に指を突っ込んでみると上唇が案の定ベローンと伸びてしまった。
吉田康雄
「ガハハハ(苦笑)、半ベラですね」
ったく、人騒がせなヤツだと記者に怒られながらも、はじめて竿が曲がったことで吉田の闘志に火が付いた。
吉田康雄
「これからこれから!」
いつしか穂先がしなるほどの横風に変わっていたが、それでも吉田は24尺をあきらめない。記者はとっくに竿を14尺に替えていたし、高西氏も21尺から18尺に短くしていた。
こういうところが吉田の愚かさなんです。どう思います? 高西さん。
高西氏
「いやーマジですごいですよ。この風で24尺を振り回しちゃうんですから。そのうち”事件”でもおきるんじゃないですかねー。尺半が来ちゃうとか」
苦しくも一枚ヒット
すると記者も高西氏も戦意喪失のなか13時4分にまたもや吉田が竿を絞った。今度はランディング前に魚体が見えたらしく「ヘラですヘラです」と大騒ぎ。しかしそこは釣りのプロ。釣り座の前にあるボサに潜られないよう、それほど大きくもない魚をすくうために立ち上がって取り込む念の入りよう。
吉田康雄
「どうですか? ヘラですよね。ちょっと小さいですけど」
釣り座から離れ吉田の一挙手一投足を見ていた高西氏と記者に確認を求める。
合格だね。でも取材的には小さすぎでしょう。ここのアベレージにも満たないよ。
ちなみに冬の城沼では33〜35cmが平均で、吉田が釣り上げたのは尺にも満たない小型。
念のために(保険で)写真は撮ってやるけど、これで満足してもらっては困るよ。
吉田康雄
「わかってます。これからチャンスタイムに突入するので、さらにサイズを伸ばしますよ!」
ところがいいとされる14時を過ぎても一向に釣況は上向かず、むしろしぼんでいくいっぽう。誰かにアタリが出ればやっていられたのだろうが、大の大人が3人もそろってノーピクで、しかも強風では寒さも限界。
今日はやめやめ。いい日にリベンジしよう。
記者の号令で納竿としリベンジ取材に賭けることにした。
次回も「真冬の野釣りでやらかした!?」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年1月3日号に掲載された記事を再編集したものになります。