みんなの 「できること」を持ち寄って 障害有無かかわらず音楽劇に挑戦
障害の有無や成長の差に関わらず参加者らが舞台に上がる音楽劇「まんまる音楽劇」が9月1日(日)、横浜市金沢区で開かれる。出演者は普通・個別学級、特別支援学校などに通う児童生徒ら28人と保護者。横須賀、三浦市在住の参加者もおり、開演を間近に控え稽古も熱を帯びている。
挑戦することで成長
7月20日、同区大型商業施設内にある会議室。出演者が親子で参加する中、体幹機能障害のある金子遥希さん(追浜中2年)が音楽に合わせて手拍子を打ちながら笑みを浮かべた。
主催は障がいのある子どもを持つ母親らによる団体「どたばた子育て応援隊」。今回が初公演で、基礎的な表現練習に始まり、1年以上かけて準備を重ねてきた。
出演者は障害のある子が多いため、得手不得手や出来ることはまちまちだ。だが、「できるできないじゃない。自分が何をしたいかが大事」と脚本・演出と舞台監督を担当する木暮寿子(きぐれとしこ)さんは信条を話す。
岩戸支援学校1年の小澤暢誉(のぶたか)さん(上宮田在住)はミュージカル初挑戦。自閉症で普段はシャイな性格だが、劇団では年下の参加者の面倒を積極的に見る一幕もあり、母の喜美江さんは「普段見られない新たな一面だった」とほほ笑む。
同団体の松本直子さんは「保護者の中には、周囲と比較して様々なことを諦めた経験を持つ人も多い。誰でも挑戦できる場を作り、子どもたちの成長を見届けたい」と思いを話した。
会場は同区の金沢公会堂。1部が午後1時、2部が3時30分開演(内容同じ)。席料は3歳以上999円。チケット予約は「まんまる音楽劇」で検索。車いす対応や「大きな音・暗いところが苦手」といった相談も事前に受け付ける。