女性社長の比率7.1%の低水準 静岡県は何位?全国トップは? 輩出大学の上位10校は?
■女性社長の割合 全国平均8.4%で過去最高更新
民間の調査会社「帝国データバンク」が国内企業の女性社長比率を調査した。全国平均は8.4%と過去最高を更新したが、依然として水準は低い。都道府県別の数字で、静岡県は平均を下回った。
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政府は2020年代で可能な限り早く、管理職に女性が占める割合を30%に到達させる目標を掲げている。女性管理職の割合は増加傾向にあるものの、そのペースは鈍い。現状では目標達成が厳しいと言わざるを得ない。
女性社長の比率も依然として低い。帝国データバンクによると、昨年10月時点の数字は8.4%。4年連続上昇して統計が確認できる1990年以降の最高を更新したとは言え、前年から0.1%しか上がっていない。
都道府県別では徳島県が最も高く、女性の社長が全体の12.1%を占めている。次いで、沖縄県の11.6%、佐賀県の11.1%となっている。最も低いのは岐阜県で6.0%。静岡県は7.1%で41位だった。上位と下位は次のようになった。
【女性社長の割合が高い都道府県】
①徳島県 12.1%
②沖縄県 11.6%
③佐賀県 11.1%
④青森県 11.0%
⑤香川県 10.5%
【女性社長の割合が低い都道府県】
①岐阜県 6.0%
②愛知県 6.6%
③長野県 6.8%
③滋賀県 6.8%
③石川県 6.8%
■出身大学別トップ10 1位は5年連続で日本大学
業種別に見ると、女性社長の割合は不動産が17.4%で最も高い。その他には、サービス業と小売りが10%を超えている。
出身大学では、学生の数が多い日本大学が286社で5年連続トップ。前年から9社増えている。トップ10は以下の通りとなっている。
【出身大学別の女性社長者数】
①日本大学 286社
②慶応大学 266社
③早稲田大学 239社
④青山学院大学 181社
⑤上智大学 153社
⑥同志社大学 148社
⑦立教大学 137社
⑧日本女子大学 135社
⑨明治大学 130社
⑩共立女子大学 118社
今回の調査は帝国データバンクの自社データベースをもとに、全国119万社の事業会社を対象として女性が社長を務める企業を分析した。帝国データバンクは「今までは女性活躍が進んでいなかった分野への着手が数多くみられるものの、数値目標の達成を目的とした登用には注意が必要だ。女性活躍は、労働力不足の解消やダイバーシティ促進による経営改善などが主な目的である。今後も女性社長や役員・管理職の割合は緩やかな上昇が見込まれるなか、適材適所の人材登用が求められる」とまとめている。
(SHIZUOKA Life編集部)