【北海道の絶景】朝霧の奥に浮かぶ「丸いもの」の正体は? 早起きして見つけた、十勝らしい朝の風景/音更町
数多くの「絶景」を持つ北海道。
観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」も多くあります。
今回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、十勝の「朝霧」「朝露」をお届けします。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
午前5時前に起きて見つけた景色
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/1000秒
・絞り f/10
・ISO 100
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
2024年10月も後半に入り、十勝平野の早朝の平均気温は1桁台となりました。
1日の寒暖差が激しい時期となってきました。朝霧の季節到来です!
この時期の景色をしっかりと写真で収めたく、「朝霧」と「朝露」をテーマに、早起きしていろいろな場所を巡ってみました。
日の出時間はだいたい午前6時前。前日にしっかりと天気をチェックし、当日は午前5時前に起床します。
仕事柄、不規則な勤務が多いため朝は強いほうですが、早朝はやっぱり眠いです。なんとか準備をして、機材を積み込み出発!外はまだまだ暗いです。
そうして写真に収められたきれいな景色を、皆さんにお裾分けしますね。
太陽が朝霧を染める
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/500秒
・絞り f/8.0
・ISO 640
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
家から30分ほど車を走らせていると、だんだんと太陽が昇ってきます。
そしてこんな光景の景色に出会えることができるのです。
ゆっくりと昇ってきた太陽が、朝霧を柔らかいオレンジ色に染めます。
うっすら見えている丸いもの、なんだかわかりますか?
丸いものの正体は…
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/500秒
・絞り f/8.0
・ISO 640
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
正解は牧草ロールでした。
僕も最初は、遠くから何が何だかよくわからない状態で撮影していました。
「木かな?」なんて思いながら。
牧草ロールだとわかった瞬間、景色に感動、大感動!
早起きした甲斐がありましたね。早起きは三文の徳です。
異世界への入り口
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/250秒
・絞り f/10
・ISO 640
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
十勝川白鳥大橋も、すっぽり朝霧に覆われていて、見えているのは橋のシンボルのアーチの部分だけです。
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/250秒
・絞り f/10
・ISO 640
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
ちなみに、僕が撮影していた地点の雰囲気はこんな感じでした。
もう異世界への入り口です。
秋も深まり、紅葉、朝日、朝霧のコラボレーションが最高です。
朝霧が発生している時間帯は、その日の気象条件で全然違うと思いますが、この日は日の出から30〜40分くらいで消えてしまいました。
いろいろな場所を移動して撮影したいのですが、その間に朝霧が消えてしまうので、時間との勝負。一瞬のシャッターチャンスです。
朝霧の世界が終わると、その次に待っている楽しみな光景は、「朝露」です。
朝露がおどる
地面を見ると、雑草がキラキラしています。
その光景は自分なりに、「朝露がおどる」なーんて、かっこよく呼んでいます。
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/160秒
・絞り f/5.6
・ISO 100
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
ほら、朝露が楽しく愉快に、雑草のまわりを踊っているように見えませんか?
・撮影日:2024年10月
・場所:音更町
・シャッター速度 1/160秒
・絞り f/5.6
・ISO 100
・カメラ:SONY a7Ⅳ
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
写真を撮る上で、自分なりの表現の仕方はとても大事な技術だと思います。
被写体を問わず、タイトルなどをかっこよく決めて楽しんでみてください!
余談ですが、僕は映像や写真を撮る前に、自分の好きな音楽を流してみることがあります。音楽から浮かんでくる景色や情景を思い浮かべて、撮りたい雰囲気を想像して、実践に移すんです。僕の中で音楽と撮影って、すごく身近な存在なんです。
十勝の秋、まだまだ伝えたい景色がたくさんあります。
次回も楽しみにしていただければと思います。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」「クマと民主主義」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は、各写真の撮影時の情報に基づきます