<女の子を望むワケ>2人目を授かった「また男の子」「もう嫌!」失望する妻に夫は……【まんが】
いとこの気持ち
数年前の話です。私ユリは子育て中の主婦で、2歳と0歳の子どもはどちらも男の子です。ある日、同い年のいとこケンジから「ちょっと相談したいんだけど……」と電話がかかってきました。
病院で性別がわかるとアヤさんはショックを受けてしまったそうです。ケンジがなだめると「あなたは何もわかっていない」と怒りだし、離婚話にまで発展してしまったのです。ケンジは困った末、実際に男の子を2人育てるいとこの私に相談してきたのでした。
性別によって「男の子だから」「女の子だから」可愛がれないなんて、私には信じられません。でももしかしたらアヤさんは上の子を育てながらの妊娠生活が大変で、心身ともに参っているのかもしれません。ひとまず私は「しばらく実家で休んでもらったら」とアドバイスしました。ケンジとアヤさんの話し合いが落ち着き、赤ちゃんが無事に生まれてくることを願っています。
妻の気持ち
私は2人目の子どもを妊娠中のアヤです。夫ケンジと結婚した直後から、義両親は私の顔を見れば妊娠出産の話題ばかり。私はケンジに「嫌な思いをしている」と訴えましたが、止めようともしてくれませんでした。
お腹の子の性別がどちらでも、私にとって可愛いわが子には変わりありません。決して「男の子」が嫌なのではありません。「義両親が勝手に女の子を望む」ことに嫌気が差しているのです。全然わかってくれないケンジにも、次第に失望が大きくなっていきました。
ケンジはユウのことを可愛がり、育児や家事にも協力しているつもりのようです。でも私に言わせてみれば、自分にとって楽なことしかしていません。私がつわりに悩まされていても、相変わらずケンジはどこか他人事。私はユウやお腹の子のためにも、しばらく実家へ戻ることにしました。
夫の気持ち
俺はケンジです。2人目を妊娠中の妻アヤは、性別が男の子だとわかって追いつめられてしまいました。離婚も考えているようで息子ユウを連れて実家に帰ってしまったのです。このまま戻ってこなかったらどうしよう……俺は焦りました。
両親はアヤに対して何度も「産むなら早い方がいい」「女の子を頼むよ」「次こそは女の子」などと口出しをしてきました。俺が事情を説明すると「お前だって一緒になって言っていたじゃないか」と責任のなすりつけあいです。そばで聞いていた妹が呆れたように口を開きました。
妹は両親に向かって「アヤさんに失礼すぎる」と激怒。両親の言葉をそのままアヤに聞かせていた俺に対しても「夫として頼りなさすぎ」と言いました。俺はもっとアヤに寄り添うべきだったと反省したのです。
アヤは里帰り出産をすることになり、今はユウと一緒に実家に滞在しています。俺もなるべく顔を出して協力するように心がけています。アヤとユウが赤ちゃんと一緒に家に戻ってくるときを心待ちにしながら、今度こそ夫として父親として頑張ろうと決意しています。