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料理に寄り添う世界最高峰の甘口「シャトー・ディケム」の新たな魅力とは?

ワイン王国

料理に寄り添う世界最高峰の甘口「シャトー・ディケム」の新たな魅力とは?

「シャトー・ディケム」の支配人ローレンゾ・バスクイーニ氏が来日、銀座の名店「アピシウス」で2022年ヴィンテージがお披露目された。そこで気づかされたのは甘口ワインのペアリングの大きな可能性。22年ヴィンテージの魅力をバスクイーニ氏に、新たなマリアージュの楽しみをエグゼクティブソムリエの情野博之氏に聞いた。

テーブルに登場したのは『シャトー・ディケム2022年』のマチュザレムボトル(6リットル)。この豪華さに一同が驚き、ため息をついた。“世界最高峰の貴腐ワイン”シャトー・ディケムのマチュザレムなど、そうそうお目にかかれるものではない。「アピシウス」エグゼクティブソムリエの情野博之氏がコルクを抜く瞬間に、グラスにサービスする折にと感嘆の声が上がる。その味わいは極めて優雅で甘美。香りは白い花やアプリコット、カリンやハチミツのフローラルで華やかな香り。甘い果実の中には繊細な酸味が美しく溶け込み、飲む者を一瞬にして魅了する。

この日テイスティングしたのは『シャトー・ディケム 2022年』のマチュザレムボトルと『シャトー・ディケム 2010年』。10年ヴィンテージは熟成を経て、オレンジピールのような苦味が甘味と溶け合い、落ち着いた味わい

2022年ヴィンテージについて、シャトー・ディケム支配人のローレンゾ・バスクイーニ氏はこう語る。
「22年は乾燥して、極めて暑い年でした。ブドウは凝縮して完熟し、シャトー・ディケムのバランスの良いスタイルをキープできるブドウが実りました。心配なのは酸度でしたが、10月の初めに冷たい気候が15日間続いたおかげで、高くないながらも美しい酸を保つことができた。“ミラクル”ともいえる特別なヴィンテージとなりました」
もちろん、ここで簡単にシャトー・ディケムの味が決まるわけではない。使用されているのは貴腐ブドウであるため、房ごとにカビの付き具合を細やかにチェックし、手作業で収穫する。そして収穫したブドウはあえて冷やさずに、ブドウの重みだけで果汁を搾るのだという。
「ブドウの声を聞きながら、丁寧に仕込んでいく。私たちはアルチザン的精神でワインと向き合っています」と笑顔を見せる。

また、バスクイーニ氏はこんな話をしてくれた。
「貴腐ブドウで造られた甘口ワインは、主にデザートワインとして楽しまれます。料理と合わせるのも、フォワグラやブルーチーズなどが多い。ですが、私は、シャトー・ディケムは多くの料理に寄り添えると思っているのです。例えば、甘口ワインには酸味のある料理や塩気のある一皿なら、素晴らしいマリアージュが完成すると考えています。本日の料理は、そのマリアージュのために作られました」

実は、これにはこんな秘話がある。今年1月、情野氏がシャトー・ディケムを訪れた際、シャトーのレストランでシャトー・ディケム2022年とMOFの勲章を持つシェフの料理を楽しむ機会があった。その時のマリアージュが、ベテランの情野氏をも感動させるほど素晴らしいものだったという。情野氏はバスクイーニ氏に相談し、すぐに22年のマチュザレムの購入と、アピシウスでのバイ・ザ・グラスプロモーションを決めたという。情野氏はこう語る。
「シャトー・ディケム2022年のマリアージュの大きな可能性に気づき、この楽しさを多くの方々に知っていただけたらと思いました。料理は、私がシャトーで楽しんだものをシェフの森山順一がアレンジしてくれました。シャトー・ディケムのコクがありつつも繊細な甘味とよく合うと思います」

ローレンゾ・バスクイーニ氏(左)と情野博之氏。バスクイーニ氏は「日本のワイン愛好家はとてもエデュケーショナルでワインの楽しみ方をよく知っている。常に尊敬の念を抱いています」。情野氏は「シャトー・ディケムはより軽やかに楽しめる造りになったと感じます。中国料理などとも合うと思います」とマリアージュの大きな可能性について教えてくれた

実際にマリアージュを試してみると、相性の良さはもちろんながら、さらに奥深い味わいになっていることに驚かされた。
例えば、前菜の「野菜のギリシャ風とオリーヴのヴァリエーション」はオリーヴの塩気とピクルスの酸味がシャトー・ディケムの甘味に重なり、心地よい甘酸っぱさを感じさせる。また「新玉葱のムース 甲殻類のジュレ」は、「まさかエビと甘口ワインがこんなに合うとは!」と驚かされる。

「野菜のギリシャ風とオリーヴのヴァリエーション」と「新玉葱のムース 甲殻類のジュレ」。酸味と甘味のコントラストが際立つ組み合わせで「甘い」「酸っぱい」の無限ループに誘われる。甲殻類のジュレとシャトー・ディケムの相性は抜群! 料理はすべてアラカルト

なかでも森山シェフの“隠し技”が感じられたのが「グリーンアスパラガス、帆立貝、モリーユ茸 オランデーズソース 柑橘の香り」で、シャトー・ディケムの甘味がより引き立つよう、オランデーズソースにすりおろしたレモンの皮を加え、グリーンアスパラガスとシャトー・ディケムのマリアージュをさらにスタイリッシュな味わいへと昇華させていた。

「グリーンアスパラガス、帆立貝、モリーユ茸 オランデーズソース 柑橘の香り」。驚いたのはオランデーズソースとの相性の良さ。隠し味のレモンの酸味がワインの甘さを引き立てる

メインの「地頭鶏のパイ包み焼き ウェリントン風 アルヴュフェラ・ソース」にいたっては「これぞ正統派フレンチの真骨頂!」と思わせる深みのある味わいで参加者を感動させていた。

「地頭鶏のパイ包み焼き ウェリントン風 アルヴュフェラ・ソース」。アルヴュフェラ・ソースとは、フランス料理の巨匠カレームが、スペインのアルヴュフェラで活躍した名将ルイ=ガブリエル・スーシェ元帥を称えて名づけたと伝わる、フォン・ド・ヴォライユ(鶏のだし)をベースにした歴史的なソース。森山シェフの出身地である宮崎県の地頭鶏のパイ包み焼きは正統派の味

「今回は皆さまにフレンチとのマリアージュを楽しんでいただきましたが、実は私は、シャトー・ディケムは日本料理と相性が良いと思っています。私の経験からは、鉄板焼き、大トロの刺し身、和牛などとよく合いますね」とバスクイーニ氏。
情野氏も「シャトー・ディケムは “シュクレ・サレ(甘じょっばい)”の組み合わせを楽しませてくれるワインです。甘さが際立つだけでなく、繊細な酸が感じられるのがいいですね。鮎の塩焼きや鰻の蒲焼きなどを包み込んでくれると思います」と語る。

現在、アピシウスではこれらのメニューとシャトー・ディケム2022年が楽しめる。このシャトー・ディケムと情野氏の信頼関係から生まれたマリアージュは、きっと甘口ワインの概念を変えてしまうはずだ。

text by Kimiko ANZAI

【お店情報】
アピシウス
東京都千代田区有楽町1-9-4 蚕糸会館ビル地下1階
Tel. 03-3214-1361

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