やっぱり編み物が好きなあなたへ 厳選ニットアイテム6点
待ちに待った、編み物の季節。
編み物に没頭する至福の時間を、今年はどのように過ごしますか?
おすすめのアイテムを6つご紹介します。
やっぱり編み物大好き!
輪針でシンプルに編む サイドオープンベスト
表目と裏目でシンプルに編める、ふんわりシルエットのベスト。
あいているサイドをひもで結ぶデザインなので、わきをとじる手間もありません。
「Vネック」「スクエアネック」の2WAYで着られるベストです。
今はやりのフレアーシルエットは、体形カバーにぴったり。
サイドのリボンがさりげないアクセントになり、ハイネックカットソーなど、ベーシックなアイテムとも好相性です。
blanco(ブランコ)
ニットデザイナー。中学生のときに祖母の遺品の編み針に触れたことがきっかけで、編み物の楽しさに目覚める。2014年にblancoとして活動スタート。
手芸で巡る世界旅 北欧 ボスニアンクロッシェ
「フラットフック」と呼ばれる、平たくて先端がかぎ状になったかぎ針を使って編むボスニアンクロッシェ。ぷっくりとした厚めの編み地が特徴です。
今回は、ハンドウォーマーを編みながら、古くから伝わる北欧の編み物を体験しましょう。
ギザギザの模様がかわいい親指穴つきのハンドウォーマー。
手首部分は長めに編んで、暖かさをキープ。
家の中でも外でも手元を温めてくれる防寒アイテムです。
右の作品Bは、糸の色を暖色系にして甘い雰囲気に。
左の参考作品は、帯刀さんが自分で紡いで染めたウール糸で編んだもの。
手紡ぎ糸の素朴でほっこりとした風合いが感じられます。
ペンギンが横を向いたような形をしたフラットフック。右は木製、左はアルミニウム製。
帯刀貴子(たてわき・たかこ)
手紡ぎ・編み物作家。手紡ぎ歴は30年以上。ボスニアンクロッシェのほか、スプラング、ノールビンドニング、ルーピングなどの古来の手工芸の技法に精通している。
かぎ針で! パプコーン編みのニット帽
冬の寒さ対策にも、おしゃれのアクセントにも、お気に入りの糸で編んだニット帽があれば、心強い味方です。
十字に並ぶパプコーン編みと引き上げ編みを組み合わせ、ふっくらとボリューム感のあるニット帽に。
かぶり口はうね編みにし、伸縮性を持たせました。
明るい黄色の糸で編めば、秋冬のコーディネートの彩りに重宝しそうです。
緑、黄色、水色、黒……と色とりどりのネップが並んだ変わり糸で編むことで、表情も一変。
引き上げ編みを編むときは、全体のバランスを見ながらきつくなりすぎないよう編み進めると、美しく仕上がります。
おの・ゆうこ(ucono・ゆこの)
幼少期から祖母に編み物を習い、その後ニットスクールで本格的に技術を学ぶ。優しい色合いのニット小物からユニークなデザインの編みぐるみまで、さまざまなテイストの作品を手芸誌、作品展などで発表。
表編みと裏編みで作る ガンジー模様のマフラー
イギリス・チャネル諸島のガーンジー島で古くから編まれてきた、ガンジーセーター。
その模様は表編みと裏編みの組み合わせで描かれます。
ボリュームあるマフラーで、シンプルながら美しい、3つの模様を楽しみましょう。
周りにガーター編み、内側は3つの模様を繰り返して編んだマフラー。
防寒のため目を詰めて編んだといわれるガンジーセーターのように、しっかりとした編み地です。
寒い季節に目を引く鮮やかな赤い糸で編みました。
作品Aよりも少し軽い糸で、ふわりと編みました。
ガンジーセーターは紺色の糸で編まれたといいますが、甘さのない模様だから、どんな糸でもスマートに編み上がります。
風工房(かぜこうぼう)
ニット&クロッシェデザイナー。武蔵野美術大学で学び、独学で編み物を習得。美しい配色とデザインに定評があり、国内外の雑誌や書籍、メーカーの展示会などで作品を発表。
かぎ針編みで アラン模様のミニバッグ
表情豊かな編み地が印象的なミニバッグです。
入れ口と持ち手を優しいピンクの糸で編み、冬にぴったりの甘い雰囲気のバッグに仕立てました。
お出かけのお供に編んでみませんか。
底は細編みでぐるぐると編み、側面のアラン模様では、ハートのような交差編みや、ポコポコとした玉編みなど、さまざまなテクニックを使っています。
編む時間も楽しい作品です。
川路ゆみこ(かわじ・ゆみこ)
ニットデザイナー。幼いころから好きだったニットを、結婚後本格的に学びデザイナーに。本や雑誌、展示会などで作品を発表し、作りやすさとデザインのよさを兼ね傭えた、程よく甘い作品にファンが多い。
サイチカの糸暦 トップダウンのスモッキングセーター
「 トップダウンは、自分の手の長さや好みの着丈まで編んだところでストップできるのがいいところ。途中で試着しながら長さを決めてみてください 」サイチカ
えりぐりから、すそやそで口に向かって編んでいくトップダウンのセーター。
えりぐりで作り目をしてヨークを編み、続けて拾い目や巻き目をして身ごろやそでを輪に編んでいくので、肩やわきのとじはぎの必要がありません。
編み終わった時点ですべてのパーツがつながっているといううれしいデザインです。
スモッキングをしたときに、どんな模様になるのか小さな編み地で確認。
スモッキングの目数や段数の間隔で模様の雰囲気もかわるので、試し編みはデザインを決める大事な作業。
サイチカ(さい・ちか)
ニットデザイナー。アパレルメーカーのニット企画デザインに携わったのち独立。舞台衣装や広告などのニット衣装を手がける。2010年より、雑誌や書籍でオリジナル作品を発表する作家としても活動を始める。洗練された、編んでいて楽しくなる編み地が人気。
輪針でシンプルに編む サイドオープンベスト
表編みと裏編みで作る ガンジー模様のマフラー
撮影/白井由香里、モデル/ケルクハナ
手芸で巡る世界旅 北欧 ボスニアンクロッシェ
かぎ針で! パプコーン編みのニット帽
かぎ針編みで アラン模様のミニバッグ
撮影/中野博安、モデル/エモン久瑠美
サイチカの糸暦 トップダウンのスモッキングセーター
撮影/ローラン麻奈、モデル/朋永