栗山監督が語る大谷翔平選手への思い「世界一の選手になると信じている」【栗山英樹名言集・勝ち続ける思考 #5】
発売中の書籍『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』は、栗山英樹氏がファイターズ監督および侍ジャパン監督として2012年から2023年の間に発した印象的な「言葉」を収録しています。
現在はファイターズのチーフ・ベースボール・オフィサーとして、日本野球のために活躍し続けている栗山氏は、その監督時代から「選手を育てる力」や「人の能力を見出す力」が話題になっていました。
組織づくり、選手の育成、人はどう生きるのか、仕事とどう向き合うのか――。栗山英樹氏がおよそ12年間の長い監督人生で語った、心に残る数々の名言からは、挑戦を続けた名監督の熱い「想い」が感じられます。
今回も【栗山英樹語録】から、「大谷翔平選手への想い」について語った言葉をご紹介します。
組織作りや選手育成、人としての生き方、仕事への向き合い方――。
数々の名言から、挑戦を続けた名監督の熱い「想い」と「勝ち続けるための思考」をぜひ読み取ってみてください。
栗山英樹の名語録5選「大谷翔平選手への想い」
アメリカの、野球が生まれた国の人たちに二つやることを認めてもらえる選手になってほしい。これが夢なんだということは（本人に）言ってきた。
『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より
二刀流でどれだけ成果を残しても〝日本での成績だから〞と見るメジャー関係者はいたはずです。しかし、2016年シーズンの活躍（投手として10勝、打者として打率.322、22本塁打、67打点）で評価は大きく変わりました。栗山監督の「夢」が実現する準備は整いました。
褒めてるんじゃないし、褒める必要がない。打てるんだから、打つのは当たり前でしょ。
『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より
栗山監督自身は選手時代、テストを受けドラフト外でヤクルトに入団。プロ1年目で絶望するほどの実力差を感じたといいます。だからこそ、大谷選手の投手としての能力はもちろん、打者としてのポテンシャルを誰よりも高く評価しているのです。
僕が言うのは簡単だけどそれを実際にやるほうは大変。よくやってくれていると思う。
『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より
ファイターズを日本一に導いた大谷選手にとって、2017年は日本でのラストイヤーと目されていました。だが故障によってWBCの出場を辞退。投手として5試合の登板、打者として65試合の出場にとどまりました。しかし、二刀流を5年間続けた彼の能力を疑う者はもういませんでした。
まだまだ伸びしろはあるし世界一の選手になると信じている。（アメリカの）ファンの度肝を抜くような夢を与えるような活躍をしてほしい。
『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より
2017年11月10日、確実視されていた大谷選手のメジャー移籍を認めると球団が正式に発表しました。FA資格のない大谷選手はポスティング制度を利用する。投打の柱を失うことはチームにとって大損失ですが、栗山監督はそれには触れず〝世界一の選手になれ〞と熱く応援しました。
その瞬間になったら自然に出し尽くしちゃう。全力を尽くさない野球は彼にはない。
『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より
栗山監督は大谷選手を「頭の中で計算して『このくらいやろう』という選手ではない。あまり足首（の状態）が良くなくても一塁へ全速力で走り込む」「でもそういう姿にみんなは感動」するのだ、と語ります。そして2017年、大谷のロサンゼルス・エンゼルスへの移籍が決まりました。
(ウレぴあ総研/ウレぴあ総研)