【えっ?】香川県丸亀市に「丸亀製麺」の店舗が無かったから代わりに夜の高松で『丸亀拉麺』食べてきた
通称 “うどん県” と呼ばれている香川県。讃岐うどんの本場としては昔から有名だが、その知名度を全国区に知らしめたのは、「丸亀製麺」の存在が大きいだろう。
だが、実はその店名から発祥の地と思われても仕方がない丸亀市には、「丸亀製麺」の店舗が1軒も存在しないという事実をご存じだろうか?
丸亀市に向かって、真偽を確かめた私(耕平)。それが真実だったことを確認して、県庁所在地である高松市に戻って気になるメニューを発見する。
その名も『丸亀拉麺』……。
・王龍ラーメン
丸亀市に「丸亀製麺」の店舗が無いことは冒頭に説明したが、実は香川県全体でも、現在は「高松レインボー通り店」の1店舗しかない。理由は諸説ささやかれているが、「丸亀」を冠しているにもかかわらず、これが事実だ。
やはり噂は本当だったのか? と考えながら、夜の「高松中央商店街」を抜けると、とあるお店が目に留まった。
王龍(わんりゅう)ラーメン
なんだか強そうな店名だ。外にメニューがあったので目を通してみると……
ま……丸亀拉麺だと??
丸亀製麺が丸亀市に存在しなかった事実をハッキリ確認したことで、このメニュー名は刺さりまくりだ。
果たして、どんなラーメンなのか? 興味津々で入店した。
・こっさり味の「丸亀拉麺」
お店に入ると、「王龍」と力強く書かれている大きな長方形の額縁が。
壁には、数々のサインも飾られている。
カウンターに座り、さっそく『丸亀拉麺』を注文。果たして、その正体は……
???
うん、見た目は普通の中華そばだ。ただメニューに「背脂醤油」と書いてあったように、スープの色が醤油ラーメンのそれとは違う。
どんな味なのか、さっそく一口
なるほど。
麺は標準的な太さで、ツルツルとした食感。少しパンチの強い醤油ラーメンという感じだ。
スープだけ口に入れてみると、まさに「こっさり味」という表現がピッタリ。
ちなみに「こっさり」とは「こってり」と「あっさり」の中間を意味するらしい。
チャーシューは薄切りで柔らかく。このスープとの相性もバッチリだ。
ふとテーブルに目を向けると、無料トッピングの「自家製キムチ」が置いてある。
これはラーメンに入れるのだろうか? 試しにラーメンに乗っけてみる。
そのまま口に運んでみると……
おっ、意外に合う。
辛ウマの自家製キムチが、こっさり味のスープと馴染んでいるかと言うと決してそうではない。ただ、味変のインパクトが強い印象を与える具材として、最適だと感じた。
・なぜ『丸亀拉麺』なのか?
味変も楽しみながら、その後一気に完食。レジでお会計を済ませながら、結局『丸亀拉麺』とは何なのか? 店員さんに聞いてみたところ……
「簡単に言うと、中華そばに背脂が入ったラーメンと思ってもらえれば……」と教えてくれた。
ちなみにメニューにも書いてあるが、この『丸亀拉麺』は坂出市にあった老舗のラーメン店「大政(おおまさ)」の味を、王龍ラーメンのオーナーさんが惚れ込んで独学で再現したという。
それでは、なぜ『丸亀拉麺』なのか? については店員さんもわからないという。ただこのお店は「高松店」で本店が丸亀市にあるため、それが関係しているのかもしれない。
ちなみに、このお店の看板メニューは店名にもなっている「王龍ラーメン」。次回訪問時に、ぜひ食べてみたいものだ。
ふと目にして、そのネーミングが気になって注文した『丸亀拉麺』。個人的には「呑んだ後の〆のラーメン」として、最適な味だと思った。
──ということで、もし香川県に訪れた際には、うどんだけではなくこういった隠れたグルメにもチャレンジしてみると面白いかもしれないぞ!
参考リンク:王龍ラーメン
執筆:耕平
Photo:RocketNews24.