川崎区役所 多文化プラザに月1ひろば 外国人市民 の地域参画目指す
川崎市役所南庁舎(旧第3庁舎)2階にある「かわさき多文化共生プラザ」で、川崎区役所が5月17日から毎月第3土曜日に、外国人市民の交流の場づくりに取り組む。「多文化コミュニティひろば」と銘打ち、外国人市民が日々の暮らしに必要なスキルを身につけたり、困りごとを解消するための講座やイベントを開く。区は外国人市民の地域社会の参画につなげていきたいとしている。
同プラザは、外国人市民の相談支援の拠点として昨年7月に本格オープン。英語、中国語、フィリピノ語、スペイン語、ベトナム語、ネパール語に対応し、生活相談や身近な情報提供、行政窓口での通訳・翻訳や外国人市民の生活相談などに応じる。また、行政書士や出入国在留管理庁による出張相談も行われている。市によると、昨年度は4〜6月の電話相談を含めると約1100人が利用し、約1800件の相談があったという。これまで利用できるのが平日の日中限定であったことから、週末の利用を求める要望が車座集会などで上がっていた。課題解消の一歩として、区役所が事業を担うことになった。
川崎区内の外国人市民の数は25年3月末時点で2万406人で区内総人口の8%を占める。区は多文化共生社会の実現には、外国人市民の自立支援に向けた取り組みが不可欠との認識だ。
ひろばの開設により「例えば中国人とフィリピン人のつながり、コミュニティーができることにも期待したい」と区の担当者は語る。
多文化コミュニティひろばは、外国人市民の支援に実績を持つコーディネータ―を中心に、サポートスタッフらが企画を立案し、講座やイベント運営に携わる。区は運営スタッフの募集も行っている。
第1回は「外国人市民による日本語キャリアアップ相談」と題して、午後2時〜4時に開催。日本語能力試験で最難関の「N1」や上から2番目の「N2」を取得した外国人市民から勉強方法を聞いたりアドバイスを受ける。日本語アドバイザーによる教材や学習方法の紹介も行われる。
事前の申し込みが原則だが、当日参加も受け付けている。