森の里地区 モビリティでパトロール 厚木ぐるっとが実施
厚木市の森の里地区で4月21日、モビリティスクーターを活用した住民主体の防犯パトロールが始まった。市のコンパクト・プラス・ネットワーク型まちづくり推進のため、2023年度から一般社団法人厚木ぐるっと(武井主税代表理事)が協力し、同地区で全国初の公道走行実験を行っていた。パトロールは厚木ぐるっとの発案で実現したもので、毎日行われる。
厚木ぐるっとは「森の里を住みやすい街、住みたい街にしたい」という思いを持った地域住民による組織。交流拠点のぐるっと広場や、近隣農地を借りて野菜などを販売するぐるっと農園の運営、地域コミュニティバス「森の里ぐるっと」の運行(現在は森の里ぐるっと運行協議会に移行)を行ってきた。23年からは、市のモビリティスクーターの実証実験にも協力してきた。
防犯意識の醸成へ
少子高齢化や防災・防犯、自動車の交通問題をテーマに活動する中、「防犯意識の醸成にはパトロールが有効」と考え、実証実験で利用したモビリティスクーターに着目。車両によるパトロールを市に打診し、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団(東京都文京区)と協力して準備を進めてきた。
使用する車両は実証実験と同じタイプで、台湾HeartWay社製の「電動パーソナルモビリティS23」。1人乗り電動4輪駆動で最高時速15キロ。昨年12月から国内販売が開始されているが、まだ台数も少なく、導入に向けては財団が支援をした。
21日の出発式には市と財団関係者らが出席。同法人の武井主税代表理事は「町内の人が防犯意識を持てるように、ゆっくり走るモビリティスクーターでパトロールしていきたい」とあいさつ。パトロール用に改良された車2台のスクーターが地域に向けて出発した。
パトロールは厚木ぐるっとの会員が毎日実施していく予定。