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実母と義母のWパンチ!揚げ物攻撃で“乳腺炎”。出産で気づいた実母の愛と義実家の本心

たまひよONLINE

小学生の一人っ子を育てながら、編集やライティングの仕事をしているチャーミー小結です。切迫早産で管理入院したのち、無痛分娩の計画出産を選択しました。結婚して構えた新居は、実家にも義実家にも遠く、盆暮れに飛行機で帰省する適度な距離感を保っていました。しかし、孫の誕生からそれを取り巻く思惑が発覚し、大切な人の思いに気づけたのでした。

内孫・外孫そんなに違う? 理解に苦しむサポート体制


無痛分娩の計画出産になり、予定日3日前から遠路はるばる実母が手伝いに来てくれました。働き者の母は、長期入院中不在にしていた自宅を、赤ちゃんと私が戻って快適に生活できるように、洗濯槽の清掃までしてくれていました。出産に立ち会って腰をさすってくれ、退院時に荷物持ちで付き添い、自宅に戻ってからも座ることも一息つくこともせず、食事の支度や買い物などの家事全般を担ってくれました。

初産の私にとって、実母がいてくれる環境は安心でした。しかし、まじめな実母にとっては、勝手の分からない娘夫婦の自宅や見知らぬ土地での買い物は、「気疲れして大変だろうな・・・」とは感じていましたが、実母の事情が許す限り居てほしいと思っていました。

しかし、夫から「うちの親の顔も立てないと、あとで揉めることになっても困るから」と、暗に義母が来ることをほのめかされました。後から知った話では、実母の滞在を疎ましく感じていた義実家が、夫をつついて話させていたようでした。夫は長男で、生まれた子どもは初の内孫。実母は義実家の気持ちを察して、産後1週間で帰宅していきました。

実母と義母のWパンチ! 揚げ物攻撃で“乳腺炎”


実母と交代で、義母が産後の手伝いに来てくれました。私と赤ちゃんは一日のほとんどを寝て過ごしているので、義母は久しぶりの息子の世話や、近所に住む親類との再会やお出かけを楽しんでいるようでした。

2人の母は、それぞれ3人の子育てと孫育てをした上に、“乳腺炎”も経験していたので、産後の、特に食生活について全幅の信頼をしていました。ところが、この世代の専業主婦は、働きに出掛ける大黒柱にボリュームのある料理を作ることがポリシーだったためか、実母に続き義母もしかりで、男性好みの揚げ物や油っこいメニューのオンパレードだったのです。

わざわざ手伝いに来てくれたことへの遠慮と、まずい病院食に耐えた3ヶ月の入院生活からやっと開放された飢餓感から、断ることも文句を言うこともせず、おいしく頂いてしまった私。かくして、乳腺炎との闘いの火蓋が切られることになったのでした。

産後の手伝いは誰のため? 義実家都合で打ち切りに


安産祈願に行った水天宮に、夫と義母と私と赤ちゃんでお宮参りに行きました。当時まだ社殿に授乳室の設備がなく、産後初めての外出で、義母の手前、授乳のタイミングに迷っていました。母乳がとても良く出るようになっていた私は、祈祷や記念写真撮影中・車の後部座席でも、おっぱいの張りに苦しんでいました。

「胸が痛い…。早く帰りたい。搾乳器を買ってきてほしい」と夫と義母に訴え、早々に帰宅しました。ようやく赤ちゃんに授乳し、過剰在庫分を搾乳していると、リビングから親類との宴会を楽しむ義母の笑い声が聞こえてきました。

息子優先の油っぽいメニューの毎日で、乳腺炎になりかけて苦しみもだえている嫁の私と、隣の部屋で親類と食事を楽しむ義母の構図。そんな状態が突然終わったのは、義父から義母にきた「一人で寂しいから、もう帰ってきてくれ」の“鶴の一声”の電話でした。

子どもが生後6ヶ月になった年末年始。世間では“新型インフルエンザ”が大流行していました。混雑する空港や飛行機に赤ちゃんを乗せることはためらわれ、渋滞の高速道路を長時間車に乗せることも憂鬱で、「今年は帰省をせず、自宅で過ごしたい」と、両家に申し出ました。実母の反応は、「赤ちゃんのことを第一に考えてね」というもの。義両親の反応は、「そんな不義理な…。どうにかならないの?」でした。こういった経験から、妊娠・出産という状況変化がなければ気づかなかった義実家の本心、そして、口下手なために幼い頃から伝わりづらかった実母の深い愛情にも、今になってやっと気づくことができたのでした。

[チャーミー小結*プロフィール]
フリーランスで働く1児の母。慣れない子育てに悩み、保育士資格の勉強や、子育て支援サポーターのリーダーとして活動した経験を持つ。今は自宅の庭で母猫や母鳥が子育てしているのを、ママ仲間として見守っている。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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