茅ヶ崎市 5年ぶり待機児童ゼロ 申請者数 19年ぶり減
茅ヶ崎市は4月25日の定例記者会見で、市内保育園の待機児童数(4月1日時点)がゼロだったと発表した。市は、202人分の定員増と申請者数の減少が要因と推測している。市の待機児童数ゼロの達成は、2020年4月以来5年ぶり。
小規模保育事業5園の新設と、小規模保育事業3園を保育園に移行したことにより、定員数は前年比202人増の4815人となり、2020年以来最大となった。
一方、申請者数は前年比57人減の5252人で、06年以来19年ぶりの減少となった。その理由について市は就学前児童数が前年比で355人減少していること、23年に2542人だった転入超過数が、24年には814人となり落ち着いたことにあるとしている。
また、市こども育成部保育課担当者は「定員数の増加に比べ入園数の増加がやや少ないことが例年にはない特徴」と話す。その理由について、新設された施設は1年目は埋まらない傾向があること、保育士の確保が厳しさを増しており、既存施設の入園数が昨年より70人減少していることなどが要因とみている。
それでも市は、共働き世帯の増加などにより、次年度も申請者が多い状況が続くと見込む。待機児童ゼロは達成したが保留児童が多数存在していることから、2施設分(160人分)の整備予算6197万8千円を今年度当初予算に計上。引き続きの受け皿の拡大を図る。
また、新たな施設整備にともない、保育士不足の加速が予想されるため、就職相談会や就職奨励金(2年間で最大20万円を支給)、宿舎借り上げ支援事業(月最大5万4000円)、保育士バンク事業などで保育士確保に注力していくという。
なお寒川町では、6月以降に待機児童数を発表予定だという。