映画『白雪姫』プレミアム吹替版声優の吉柳咲良さん・津田篤宏さんにインタビュー!
ディズニー映画の原点にして、真の“ディズニー・クラシック”として愛され続ける『白雪姫』が、2025年春に新たなミュージカル版として実写化!3月20日より全国の劇場で公開されます。そんなディズニー最新作のプレミアム吹替版キャストに選ばれた俳優の吉柳咲良さんと、お笑いコンビ・ダイアンの津田篤宏さんにインタビューを行いました。
若手最注目俳優のレイチェル・ゼグラーが演じる白雪姫役に抜擢された吉柳さんと、7人のこびと・おこりんぼ役を務める津田さんのお二人に、作品の見どころや収録時のお話、ディズニー作品に対する思いなど、たっぷりとお話いただいたので、ぜひ劇場を訪れる前に読んでください!兵庫県在住の津田さんによる熱い“神戸トーク”もお楽しみに♪
ーオーディションで『白雪姫』の吹替版声優に決まった時、どう思われましたか?
吉柳さん(以下 吉):昔からいつかディズニー作品に携わりたいという夢があって、その中でもディズニープリンセスにはずっと憧れを持っていました。オーディションに参加させていただくこと自体がとても貴重な機会で「どうかものにしたい」とすごく思っていたので、受かったと聞いた時は本当にホッとしました。
津田さん(以下 津):(吉柳さんと)まったく同じ意見ですね。ディズニー映画に出られるチャンスなんてなかなかありませんし、 特に芸人にとってはより遠い場所にあるものだと思っていたので、見事にポジションを勝ち取ることができて嬉しかったです。家族が(ディズニー)めっちゃ好きなんで、娘と嫁がもう走り回って喜んでいました。「それ以上走るなっ」ていうくらい走り回っていましたね。
吉:かわいすぎる(笑)。
ー津田さんもディズニー映画はお好きですか?
津:好きですよ、子どもと一緒に観る機会も多かったので。昔から観てたんですけど、娘や嫁はんは特にプリンセス系のね、ディズニーの王道作品をすごく観てましたし、車で遠出する時は後ろのモニターにいつもディズニーが流れているみたいな。そこに加わることができたことはすごく嬉しいです。
ー吉柳さんは今回が吹替“初挑戦”ですが、これまで経験してきた舞台のミュージカルや声優の仕事との違いはありましたか?
吉:普通の声優業では、絵に合っていれば自分のお芝居プランというものを練りながらやっていくことがある程度はできるんですけど、吹替版の場合はすでに「正解」があるというか、演者のお手本がある状態で、その主軸からずれないように演じるという作業になってくるんです。レイチェル・ゼグラーさんが演じる白雪姫のセリフの言い回しだったり、ニュアンス・雰囲気というものを大切にしながら、違和感のないようにセリフを言うのは(アニメーションの声優とは)全然違うと思いました。
口の動きに合っているか、表情に合っているかがとても重要になってくるので、どれだけ違和感なく声を乗せられるかに難しさを感じましたが、その違いが面白いと思いましたね。
ーテレビなどで吉柳さんの歌唱力の高さに感嘆しました!歌の場合もミュージカルとは全然違ったりするものなんでしょうか?
吉:ミュージカルの曲は基本的に「セリフだったものに音楽がついている状態」なので、歌詞の意味がちゃんと伝わるように歌わないといけないと言われ続けてきました。そのニュアンスを大事にすることは今回ももちろんあったんですけど、レイチェル・ゼグラーさんは歌の途中にちょっと微笑みが入ったりとか、音にそれが入ったりしていて、“お芝居の中で本当に歌を歌い、言葉を紡ぐ人”なんです。そういった笑みや音をどうやって自分も入れて歌うかみたいなところも含めて、レイチェル・ゼグラーさんをお手本にやっていく作業がちょっと難しかったなと思います。
ー津田さんは『おこりんぼ』役にぴったりだ!と思いました。ご自身でもおこりんぼに「似ている」と思いますか?
津:おこりんぼと僕は実際に似ているか…、似てるかなぁ…?(笑)。おこりんぼってけっこう保守的な考えの持ち主じゃないですか、自分の世界を守るために変化を受け入れないというか。そういう面について、吹替をやってみて「俺もそういうところあるかもしれんな」と気づかされたかもしれない。
吉:本国でおこりんぼを演じた俳優さんにもちょっと似てるんですよ!
津:そこは(音声を)聞きながらね、ちょっと寄せた。声帯の使い方を、ちょっとね。
吉:あはは(笑)。
津:実はオーディションの時、2日ぐらい前に番組収録でずっと大声を出し続けていて、オーディションの前日に声が飛んでたんですよ。ガッサガサで「これやっばいな」と思って、明日オーディションやのにどうすんねんって。当日はちょっと戻ってたけどやっぱり飛んでる状態の声だったんですけど、それが「めっちゃ良い」って言われて。
吉:へえ!
津:逆に「本番どうしたらええねん」って思って。本番前にできるだけ大きい声を枕に向かって叫んで、できるだけ喉を酷使した状態で収録に挑みました。声飛んでるのがOK出たら、もうどうしたらええねんってちょっと焦りましたよ(笑)。
ーお二人が『白雪姫』の物語にどんなイメージを持っているか、好きなポイントなどについて教えてください。
吉:白雪姫は柔らかな雰囲気というか、優しさと思慮深さにあふれるプリンセスですが、意外と芯のある女の子でもあって。7人のこびとと一緒にいる時にお姉さんぽくなるところなんかは、女の子らしくてすごくかわいらしかったです。(劇中では)芯の強さがある、凛とした女性であると感じられるシーンがたくさんあるので、優しさの中に強さがあるところや、悩みながらも先に進もうとする葛藤だったり、より“人間らしさ”みたいなものが(実写版では)描かれているような気がします。
ものすごく一貫して、ずっと誰かのために生きているのが白雪姫のイメージというか。優しさやお互いを思いやる気持ちが最終的に平和に繋がっていく、そういう世界になっていくことが“美しさ”なんだという、『人の尊さ』みたいなものを教えてくれる作品だと思います。
ー津田さんはどうですか?
津:白雪姫はディズニーの中でも古典的な作品というところもあって、原点にして頂点? スタートにして…なんだろう(笑)。もう本当に「ディズニーといえば」と言っても過言ではないプリンセスのお話で、(ストーリーも)わかりやすいです。だからといって簡単じゃないみたいなところもあって。細かい描写とかもありますし、シンプルながらもやっぱり深い作品だと思いますね。
ー吉柳さんはディズニープリンセスにずっと憧れをお持ちだったということですが、特に好きなプリンセスがいたりしますか?
吉:私はどのプリンセスも大好きです!ディズニーのすごいところってプリンセスを通して(彼女たちが生まれた年代の)時代背景が見えるようになっているところだと思っていて。女性像というものが若干変わってきてたりしているんですよ。衣装もその時代に沿ったプリンセスの衣装になっていたりとか。
最近になってくると『ラプンツェル』とかは白雪姫よりもだいぶ砕けた、現代に寄った話し方になっていたりとか、特徴がちゃんとあって。だからこそ一番が選びにくいというか、全員が素晴らしすぎるんです!白雪姫も今回自分が演じさせていただいたことでより大好きになりました。
あと私は『ジャスミン』がかっこいいというか、芯のある女性な気がして。『ベル』とかもそうですけど。自分の中にちゃんと意見があって、自分を曲げないところはすごく素敵だと思っています。
ー津田さんはご自身が演じた『おこりんぼ』を含めて、7人のこびとの中で好きなキャラクターを1人選ぶとしたら誰でしょうか?
津:それはやっぱり、おこりんぼです。おこりんぼがリーダーやと思っていますし、7人のこびとと言えば、おこりんぼですから。吉柳さんと同じで、演じてみてより好きになりました。
ーおこりんぼ以外のこびとを選ぶとしたら?
津:『ねぼすけ』とかはかわいいですよね。『せんせい』も冷静沈着なところが好きですけど、選ぶとしたらねぼすけかな。僕は逆に寝坊とかできひんタイプやから、ちょっと憧れるというか。こうみえて僕は寝坊とか絶対にしないタイプなんで。寝坊してみたいなって思うけど、意識高いから。
吉:あはははは(笑)。私は毎日マネージャーさんの電話で起きていると思います。
津:駄目だぞ?若いから寝れちゃうからね。おっさんになったらすごいめっちゃ早起きるから。
吉:本当ですか!?すごい…!
ー津田さんは滋賀県のご出身で、お仕事でもプライベートでも神戸は訪れた経験が何度もあると思いますが、印象に残っている場所やエピソードはありますか?
津:僕は今、兵庫県在住なんですよ。兵庫で一番ええとこに住んでます。(吉柳さんは)あんまり神戸には行ったことない?
吉:そうですね、まだあんまり。
津:京都・大阪・神戸ってあるんやけど、やっぱり神戸は別格なの。みんな大阪、京都って言いがちなんやけど、やっぱり神戸はね独特な街なの。異国文化がとけこんだ港町やから上品さの差が違うんだよ。本当の上品は神戸やねん。
吉:そうなんですか?!
津:そう、ほんまの上品、ほんまのハイセンスは神戸なの。京都やと思うやろ?
吉:はい、京都も上品なイメージがありました。
津:京都は違うねん、神戸!ホンマやからね、一回行ってほしいわ~。
吉:神戸には友達が住んでいて、1回だけ遊びに行ったことがあります!
津:どこやろ、MOSAIC(モザイク)かな?
吉:街に若い人たちがすごく多くて。
津:三宮の方かな。
吉:そうです!ちょうどハロウィンが近かったからなのか、渋谷みたいだなって思って。
津:上品さ感じなかった?みんなシュッとしてたやろ。
吉:仮装した人たちがいっぱい歩いていて、ここは神戸の渋谷みたいな感じの場所なんだなって思いました。
ー吉柳さんは神戸を訪れた時に行ってみたい場所はありますか?
吉:実はまだあんまり詳しくなくて…。
津:南京町はどう?中華街。
吉:えっ、私中華好きなんですよ。中華街があるんですね!
津:ちっちゃい肉まんとか売ってて、…そうそう『老祥記』、あれめっちゃ美味いねん。
吉:あ、でも(友達も)言ってたかも、中華街があるって。すごく行ってみたいです。
津:行こ行こ。どうする?今日時間は…。
吉:(笑)。
津:(笑)。あったら行きたいな。
ぜひ行ってほしいです!最後に、映画『白雪姫』のこういうところを見てほしい、みたいな推しのポイントを教えてください。
津:僕は吉柳さんの歌声。本当に幸せな気分になれると思います。 僕の中では頂点ですから。素晴らしかったです。
吉:うわぁ(喜)。私は「ハイ・ホー」のシーンです。映画を観始めて一番最初に泣いたのがこのシーンでした。本当にアニメの世界から飛び出してきたような感覚にすごくびっくりして、ディズニーランドでショーを見ている時のような気持ちで「見たかったものが見れた」と感動しました。「ハイ・ホー」、皆さんも楽しみにしていただきたいです。
ーそれはすごいですね…!劇場公開を楽しみにしています、本日はありがとうございました!
ディズニー最新作 映画『白雪姫』
2025年3月20日 劇場公開
作品情報
映画『白雪姫』
2025年3月20日(木・祝)劇場公開
監督
マーク・ウェブ
音楽
パセク&ポール
キャスト
レイチェル・ゼグラー, ガル・ガドット