年収200万、個人事業主の《リアル貯金額》。生活費は足りていますが貯蓄を増やしたいです【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな総資産額を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【29歳 男性】
【貯蓄額】29歳、男性の場合
プロフィール
29歳、男性
個人事業主のエンジニア、年収200万円
1人暮らし
【相談内容】全世界インデックス以外の投資もしたほうがよいですか?
「生活費は事業で賄えており、プラスで投資信託の利益もあるので、資産が減らない状態にできています。現在、新NISAで全世界の投資信託を毎月15万円購入していますが、このまま新NISAだけを続けるべきでしょうか?それとも別銘柄も買って分散やインカムゲイン収入も考えたほうがよいでしょうか?」
現在の資産額の水準は?
質問者さんと同年代である20代単身世帯の貯金額は、平均が121万円・中央値が9万円です。
質問者さんの資産額は1,015万円で、これは平均貯金額の約8.4倍、中央値の約112.8倍となります。
*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2023/
新NISAの全世界インデックス投資、他に考えるべき投資はあるの?
質問者さんは現在、新NISAを活用して全世界インデックスに投資をしていますが、さらなるリスク分散やインカムゲインを得られる投資も検討すべきか迷っているのですね。
全世界インデックス投資の分散効果
全世界インデックスに投資している場合、すでに地域や業種にわたって広く分散されています。
そのため、わざわざほかの銘柄を買い足してリスクを分散する必要はあまりないでしょう。
キャピタルゲインとインカムゲインの違い
• キャピタルゲイン:資産(株や投資信託)を売ったときに得られる利益のこと。たとえば、100万円で買った株が120万円に値上がりしてから売れば、20万円のキャピタルゲインが得られます。
• インカムゲイン:資産を持っているだけで得られる収入のこと。たとえば、持っている株から年に3万円の配当が出る場合、その3万円がインカムゲインにあたります。
質問者さんが今持っている全世界インデックス投資は、売ったときに利益が出るキャピタルゲインを狙うものです。
しかし、キャピタルゲインは将来の売却時に得られる収入なので、今すぐ手に入る収入を増やしたいならインカムゲインが得られる高配当株投資などに投資する必要があります。
高配当株投資の注意点
インカムゲインが得られるもののひとつが、高配当株投資。
高配当株投資では安定した配当を出してくれる企業を自分で選ばないといけないので、失敗するリスクがインデックス投資に比べて高くなります。
さらに、インデックス投資と違って多くの企業に分散して投資する必要があるため、銘柄選びに時間と知識が必要です。
慎重に進めましょう。
まとめ
・質問者さんの貯金額は、平均貯金額の約8.4倍、中央値の約112.8倍です。
・全世界インデックスに投資している場合、分散が効いているのでさらにほかの商品を買ってリスク分散をする必要はないでしょう。
・今すぐ使える収入を増やしたいのであれば、高配当株投資などへの投資が必要です。
・高配当株投資は、投資に失敗するリスクがインデックス投資に比べて高いため、慎重に進める必要があります。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。