【リアル給与明細】42歳、経理職。飲み代や家賃で消えるため貯蓄に回せません……【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【42歳 経理職】
【リアル給与明細】42歳、経理職の場合
プロフィール
42歳、男性
サービス業の経理職
▼現状
仕事内容は、仕訳入力、経費精算、振込業務、月次・年次決算。
労働時間は月160時間、残業は2時間程度。
ボーナスは60万円程度。
【相談内容】付き合いが多いため飲み代がかさみ、家賃を払うと貯蓄にあまり回せません。貯金と新NISA等の投資は両方必要だと思いますが、どのくらいのバランスでやればいいでしょうか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、お給料をなかなか貯蓄に回せずにいるとのこと。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約428万円になります。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の一般事務職の平均年収は約509万円です。
*……参考https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001213360&tclass2=000001215880&tclass3=000001215884&stat_infid=000040163745&cycle_facet=tclass1&tclass4val=0
このことから、質問者さんのお給料は、平均よりも低い水準と言えます。
貯金と投資のバランスを取るための考え方って?
質問者さんは、貯金と投資のバランスについて悩んでいらっしゃるのですね。
現金貯金と投資にはそれぞれ異なる役割があり、どちらも適切に活用することが大切です。
貯金と投資の役割
貯金は、近い未来の出費に備えるための資金です。
子どもの教育費、車の購入費など、近い未来に必要となる大きな支出は、現金で確保しておくことが重要。
どれくらいの現金が必要かを予測し、その分を準備しておきましょう。
一方、投資は長期的に資産を増やす手段です。
投資はインフレ対策にも有効で、銀行の利息よりも高いリターンを期待できます。
ただし、投資にはリスクが伴うことを理解することが大切です。
投資のリスクと効果
投資額が多ければ多いほど複利効果で資産が増える可能性がありますが、短期的には損をすることもあります。
安定感のある全世界インデックスファンドでさえ、ITバブル後には7年2ヶ月の間、含み損が続いたことも。
長期投資を考えていても、数年にわたる損失が続くと心理的な負担が大きくなるため、投資に回す額は無理のない範囲に設定しましょう。
バランスのとり方
将来にかかる大きな支出を現金で確保することが大切です。
お金が必要なときに投資を取り崩すと、相場が悪いタイミングで資産を売却し、損をするリスクがあります。
十分な現金を手元に残し、余裕がある資金を投資に回すことで、今の安心感も未来への備えもバランスよく得られますよ。
まとめ
・質問者さんの現在のお給料額は、平均よりも低い水準です。
・近い将来に必要なお金は現金貯金で。余裕がある資金を投資に回しましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。